NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

目に青葉、山ホトトギス、間伐作業 (5月24日)

2014年05月25日 | 間伐
山の中では初鰹は置いておくとして、青葉とホトトギスは切っても切れない関係なんですね。
森の入り口ではついこの間まで枝だけの木々が青葉に包まれています。
風に揺れる木の葉は強い日の光を適度に吸収し、森の隅々までやさしい明るさを届けてくれています。
この適度に熱と光を遮ってくれる新緑の働きは絶妙です。
そしてホトトギスの自由に楽しく歌い上げる声。
これも過度にもならず耳にもつかず、聞く人の心を解きほぐしてくれます。
森の入り口についた途端、青葉とホトトギスの出迎えに心を奪われました。

今日は久しぶりと言ってもいいぐらいの我々美濃の森造隊活動の原点である間伐作業に汗を流しました。
林道寄りの斜面を尾根まで登り、急斜面で作業に取り掛かりました。

急斜面の上不安定なので、足の筋肉を休める暇がありません。
選木して、倒す方向を見定め、受口追口を正確に切り、掛木になり、ツルを切ってフェリングレバーで回して倒す。
この繰り返しを淡々と続けます。

昼休みに下山して小屋に戻り、昼食後チェンソーの目立てをします。

そしてまた現場に戻り、淡々と間伐作業を繰り返しました。

15時を過ぎると、どんな季節でも光の加減が変化します。
これが作業終了の合図です。
森の恵みの中で汗を流し、自然の合図で終える。
たっぷり森の世界に浸って一日を楽しみました。

追伸
初めてのNPO法人事業報告書を提出しました。
事業報告書閲覧はこちらから
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

恵那森の学校開校 (5月11日)

2014年05月16日 | 学習
このブログでもお知らせしていた「恵那森の学校」第一回目の講義が行われました。
第一回目は、岩村在住の森林インストラクター山内邦夫さんを講師に「森林生態系の中の役割分担」がテーマの自然観察でした。
場所は、鍋山の吉原の空堤を目的地とした周回コースで参加者は8人。
但し関係者が6人に一般参加者が2人と、ほとんど身内の集まりとなってしまいました。
その代わり遠慮なく自説が飛び交う賑やかな自然観察会となりました。


朽ちて倒れた松を題材に昆虫、菌類が植物を分解して行く過程の解説です。
有機物の分解再生には、沢山の生物が係りあっている事を再認識。


吉原の空堤に辿り着くと、伸びやかな新緑の木々が迎えてくれました。
空に向かって枝を伸ばす樹木は、命の瑞々しさとしなやかさと力強さを体現しているようです。
思わずこちらも両手を挙げて思い切り深呼吸して背伸びしてしまいました。


(真上に見上げたヤマナラシの新緑)
ハナノキ、サクラバハンノキ、トネリコ、ヒトツバタゴ、ヤマナラシ等の木々を観察しながら尾根まで上り、そこで昼食。
昼食後、風に吹かれて四方山話をしているうちに鼾をかき始めた参加者も出ました。
この日の名古屋の最高気温予想が28度でしたが、山の中では快適そのものの風が吹き抜けていました。

帰り道は人工林と自然林の境界に沿って下りました。
途中2月の大雪で倒れた松の脇を通りました。
倒れた木の周囲は空が開き、太陽の光がふんだんに降り注いでいます。

今回の大雪ではあちらこちらの山中で沢山の木が倒れました。
特に間伐遅れの人工林ではまとまって被害を受けている箇所が目立ちます。
しかしこれは、考えようによっては人の手では出来なかった間伐を自然が変わりにやってくれたとも考えられます。
そう考えると、獣害や雪害、風害等の自然の力で行われる荒っぽい行為も違った見方が出来ます。

14時半、楽しい山歩きは無事終わり、心地良い疲労感を味わいながら山を降りました。
今回は、改めて人と森との係り方を考えさせられました。
次回の森の学校は、6月8日我々美濃の森作隊が行う間伐講習です。
まだ間に合いますので、森と積極的に係る技術を学びたい方は応募下さい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

名古屋RAC間伐講習 (5月3日)

2014年05月08日 | 間伐
久しぶりに名古屋ローターアクトクラブの皆さんを迎えて、間伐講習を行いました。
森の入り口の今は山桜が花びらを散らし終え、若葉が一斉に成長を始めています。
日当たりの良い地面からは草いきれが立ち上り、風に木の葉がざわめき始め、小鳥の声が高い梢から降り注いでいます。
しかし本日は連休後半が始まって道路は大渋滞、名古屋からの皆さんの到着は大幅に遅れてしまいました。
そこで自己紹介や座学もそこそこに、安全に関する注意だけで到着早速間伐実習に入りました。
場所は森の入り口に隣接するヒノキ林です。

チェンソーの始動方法と安全対策、木を倒す方向に見極めて、正確に倒すための受け口と追い口の作り方、そして掛木の処理方法。
間伐作業のための必要最小限度の知識と実際の間伐作業を数本体験してもらうだけで、あっという間に午後1時近くになってしまいました。

短時間の体験で山を降りる皆さん。
緊張から開放され安堵の表情が見えます。




昼食前の本日の活動の纏めミーティング。


昼食後の一時にブランコを体験。

お疲れ様でした。
間伐体験を通して皆さんの心に森の魅力が少しでも残ったでしょうか。

皆さんを見送った後、我々は山岡の古民家の薪小屋作りと小屋の屋根用製材を行いました。




フリーハンドでの製材はなかなか難しい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする