NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

テーブルセットひたすら作成(2月21、22日、28日、3月1日)

2009年02月28日 | 協力
ここの所ひたすらテーブルとベンチを作っています。
これが思ったように簡単には出来上がりません。
間伐、集材、搬出、製材までもかなりの労力と時間がかかっていますが、材を加工して組み立てる作業は、同じように労力と時間と更に知恵と集中力を必要とします。
物もサービスもお金で買うという生活を当たり前のように送ってきた身にとっては、物作りの大変さをしみじみと味わっています。
ほんの少し前の時代の田舎に住む人々は、自分の力と知恵で畑や田や山から生活に必要な物を手に入れ、家や石垣を作り、水や燃料や食料を加工して暮らして来た訳ですが、そんな生活を成り立たせるためには沢山の知恵と技術を必要としたでしょう。
田舎にこそ生きるための大切な知恵が豊富に培われていたはずです。
今、そんな知恵や技術が顧みられもせず失われていくのはとても残念です。
何とか手遅れにならない内に上手く引き継ぎたいものです。

テーブルセットの加工は天板の製材以外は全てチェンソーのみで行なっています。
直線に挽くための印やホゾ孔やホゾの印は墨や定規を使いますが、加工はチェンソーのみです。
(写真は焚火の煙で霞んでいます。)

そこでチェンソーの微妙なコントロールが必要になるわけですが、やはり切り過ぎる事はあります。
そんな時にはヒノキの破片を削った楔で補強します。

楔を作るために鉈で木片を削っていると、柔らかな木の感触が手先に伝わり、桧の香りが立ち上り、最後にきれいな木肌が現れます。
木という素材のやさしさを実感します。

やっと完成に近づいてきました。




4日間、延べ13人でやっとテーブルとベンチが2セット分出来上がりました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中野方間伐支援(2月15日)

2009年02月16日 | 間伐
13日の夜から吹き始めた春一番が季節外れの暖かさをもたらし、15日もまるで3月半ばのような陽気になりました。
湿り気のある空気と木曽川の朝霧が、もう冬は間違いなく主役を譲ったことを教えてくれました。


木曽川の水面を良く見ると水鳥が一見のんびりと横切っています。
でも渡り鳥でしたら慌てて北国に帰る相談でもしているのでしょう。



中野方での山主さんとの間伐共同作業も今回が5回目となり、伐倒、枝払い、玉切り作業も夫々が自分の判断で役割分担が出来、作業は順調に進む様になりました。
また今回は久しぶりに「美濃の森造隊」女性隊員が参加しましたが、思わぬトラブルに巻き込まれてしまいました。
杉花粉です。
土曜日からの気温の上昇で杉花粉が急に飛び始めました。
この日も昼ごろには川を挟んだ対岸の森でまるで煙が立ち上るような杉花粉の飛散が目撃されました。
女性隊員はこの花粉に見舞われ、昼頃にはすっかり元気を無くしてしまいました。


写真では元気そうに振舞っていますが、ついにこの後直ぐに山を下りる事になってしまいました。
花粉が下火になったらまた元気な姿を見せてください。

後に残った我々は午後も引き続き間伐作業を行いましたが、やはり多少花粉の影響を受けたらしく、くしゃみが妙に多くなりました。

今日も松の大木を伐倒しました。
半分枯れかけていますので、切らざるを得ません。
松の大木は倒れる際、隣の杉の中径木を巻き込んでへし曲げてしまいましたので、それも伐倒しました。
やはり杉の恨みを買ったかもしれません。




追伸
山主さんの好意により茶畑の収穫を譲っていただきました。
3月に剪定をして、梅雨前に茶摘をし、おいしいお茶を作ることになりました。
「美濃の森造隊」はこれから農業も手がける事になりそうです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薮原高原スキー場(2月12日)

2009年02月13日 | 森林
美濃の森造隊の活動とは何の関係もありませんが、春の気配を漂わせる長野県薮原高原スキー場からの山並みの写真です。

朝8時頃の国道19号線須原近くの朝日を浴びた山肌です。
昨夜の雨はここら当たりでは雪だったようです。


薮原高原スキー場です。
シュプールはあるものの人の姿は見えません。


乗鞍岳です。


八ヶ岳連峰です。
左から蓼科、北八ヶ岳、右端が南八ヶ岳です。


南アルプスです。
左から仙丈ケ岳、北岳、間ノ岳、農鳥岳、少し離れて右端に塩見岳です。


中央アルプス駒ケ岳です。



穏やかな天気でした。
明日には春一番が吹きそうですので、山での雪解けも一気に進むでしょう。
そろそろスキーシーズンが終わり、春が訪れます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

林道入り口間伐(2月1日)

2009年02月03日 | 間伐
毎年、年末にあっという間の1年だったと振り返るように、年初にまであっという間の1月だったと振り返る事になりました。
今日は早くも2月1日です。
ほぼ一月ぶりに林道入り口での間伐作業を行ないました。
道の左側が「林道入り口」の間伐現場です。
写真の真ん中に真っ白な御嶽山が見えています。


写真真ん中のヒノキを間伐します。
ワンタッチラダーを使って牽引用のロープを縛り付けています。


同じようなヒノキをロープを使わず倒そうとしましたが、
予想通り掛木になりましたので、

この掛木はフェリングレバーで右に回転させて倒しました。
(この木の間伐で写真上部真中に空が見えるようになりました。)

倒した材は枝払いをして


玉切りします。


後はひたすらこの繰り返しです。

早めに切り上げて、帰り際御嶽山をもう一度撮影しました。
風が冷たく凛とした爽やかな一日でした。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テーブル海へ旅立つ(1月31日)

2009年02月03日 | 間伐
1月25日に完成したベンチセットがいよいよ旅立ちます。
旅先の目的地は愛知県弥富市楠の名古屋港埠頭です。
標高700mの恵那の山中で生まれたヒノキが標高4mの海辺まで旅立ちます。

雨上がりの暖かな朝に国道19号を南下し


途中から高速に乗り、小牧ジャンクションで京都方面へ
南に向うにつれ空がだんだん明るくなり、ドライブは快適です。


大治南で高速を下り、302号を更に南下します。
空が益々広くなりいよいよ港が近づいてきました。


そして無事到着。
早速事務所の前に設置しました。


帰り道日光川を渡る飛島大橋から見た名古屋港です。
左手にポートメッセ名古屋、右手に名港西大橋が見えています(多分)。


再び高速に乗り、名古屋駅周辺を右手に見て


もう直ぐ小牧ジャンクションです。
前方右手の吹流しが西風を受けてほとんど水平にたなびいています。
どうやら風速は10m/s以上はありそうです。


14時過ぎトラックは無事今朝テーブルセット積み込んだ拓志館に帰り着きました。
テーブルセットは森の香りのする故郷から潮の香りに包まれた港に旅立ち、これからそこで作業員の皆さんにかわいがられることでしょう。
ベンチに座った皆さんに少しでも森の香りと空気を感じていただき寛いでいただけたらと思います。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする