NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

中野方間伐(6月28日)

2009年06月29日 | 間伐
梅雨もいよいよ終盤のようです。
週間天気予報が毎日微妙に変わり、本日28日の天気も雨か曇りかがはっきりしませんでした。
しかしどうやら日中は雨の心配は無さそうです。
何時もの時間に鈴村さん宅に着くと、お婆さんは不動滝で仕事中、奥さんは道路清掃でお出かけ、ご主人は中野方川の清掃中で皆さん不在でした。
不在である事は先に聞いていましたので勝手に作業は進めることにします。
準備していると隊員二人が到着し、一緒に森に入りました。
森は大分開けてきました。
あと少しで奥の境界に到達します。
その先は大きな岩が苔むして岩の隙間に広葉樹が枝を広げ涼しげな空間が広がっています。

本日の掛木処理にはプラロックを使ってみました。

撮り方が悪くて詳細が分かりませんが、水野式ロープ(プーリー、カラビナ使用)とチルホールの機能の中間の使い勝手で、応用範囲が広く間伐には便利な道具です。
ここの森は枯れた松の大木が多く、伐倒には神経を使います。
伐倒の途中で枝だけではなく幹までもバラバラに分解しながら落下したりしますので、作業途中で決して伐倒木から目を離せません。

我々が作業している間に不動滝から帰ってきたお婆さんが、預かっていていただいていた茶葉の2度目の火入れを行なってくれました。
茶葉は引き締まり甘い香りが増しました。
完成した茶葉は、今日来れなかった隊員の分も含めて頂いて帰ることにします。
来年は是非沢山の人達とお茶作りを賑やかに楽しみたいですね。

午後から我々は引き続き間伐作業、鈴村さんは林内作業車を使っての集材作業、そして隊員の一人がクヌギの木をくりぬいて、水溜を作りました。
完成したクヌギの水溜を運びます。


今まであったステンレスの水溜横に設置しました。

これでクヌギが有効利用できて水場が楽しくなりました。
これからお婆さんが丹精こめて作ったトマトやキュウリやナスやスイカがここで冷やされる事でしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

田の神コンサート(6月20日)と雨で活動の中止(6月21日)

2009年06月25日 | 間伐
梅雨が後半に入ったのでしょうか。
21日に予定していた佐々良木での間伐が残念ながら激しい雨で中止となってしまいました。
これで山主さんの都合で1回、雨で2回と珍しく月に一回の作業予定が3回続けて中止です。
そう言えば3月の最初の間伐の時も、午前中の雨がようやく上がったのを見計らって山に入りました。
どうやら佐々良木の現場は雨に祟られているようです。
雨の神様の怒りを鎮めるにはどうすればいいでしょう。

20日の夜の、坂折棚田での加藤拓三さんの和太鼓コンサートも雨の神様の怒りを鎮める事は出来なかったようです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

森への入り口(6月14日)

2009年06月22日 | 森林
ベンチの納入が終わって隊としての活動はちょっと一休みしていました。
しかし個人的には時間が空くと、昨年一区切りついた鍋山の間伐現場に通っていました。
今年は空梅雨気味で6月に入っても雨の日が少なく、湿度と日射で夏の前触れのような積雲がよく見られました。
そんな日には田舎の恵那でも街中では暑さと湿気で耐え難いほどです。

そこで器材を車に放り込んで何も考えずに鍋山に出発します。
気楽に入れる森が近くにある田舎暮らしの利点です。
家から鍋山の現場まで車で20分程、標高差は400m程です。
いつもの場所に着き車から器材をテーブルの上に降ろし、ゆっくりと身づくろいしながら周りの木々の葉や空を見回し、音を立てないように鳥の声に耳を澄まして深呼吸すると、何度来ていてもここの空気の違いに驚きます。

なんとなく体調が優れなくて頭もすっきりしなかったのが、ここに来てしばらくすると意識がはっきりとし脳の活動が活発になり身体のだるさも消えてしまいます。
周りの木々が森の土から吸い上げて大気に放出する水蒸気や香りが呼吸から身体に取り込まれ、いきなり体細胞が目を覚ますかのようです。
森に入っただけで、自分の身体にこれほどの変化を感じるのはやっぱり不思議です。
森に入ればこうして何もしないでも充分に快適なのですが、積極的に身体を動かせば更に気持ちの良い時間を過ごすことが出来ます。
間伐や集材、山菜やキノコ探し、枝笛作り、木登り、ハンモックでの昼寝、木々の観察、焚き火、ベンチやテーブル作り、木削り、薪割り、道具の手入れ、水晶探しと色々思いつきます。

割り箸用のスギ丸太

行く場所が人工林だったらこの中でお勧めは間伐ですね。
間伐をしていると、森が息を吹き返すと同時に人も生き返る、そんなスケールの大きい感覚が味わえます。
この感覚がなかなか他では味わえません。
きっとこの気持ちよさは、森の再生に取り組んでいる人々を虜にしている秘密でしょう。

皆さんに森に入って他では味わえない不思議な快適さを味わってみる事をお勧めします。
そして皆さん一人ひとりが自分だけの取って置きの森への入り口を見つけてみてください。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

テーブル納品完了(5月31日)

2009年06月01日 | 協力
とうとう、やっとテーブル6セットの内の最後の2セットを「みずとぴあ庄内」に納品しました。

造り始めた当初は、完成までがこんなに長くかかるとは思っていませんでした。
昨年6月28日に鍋山で間伐材を集材し製材所に運び込んだのが本格的なテーブルつくりの開始でしたから、ほぼ1年がかりでした。
今後同様な製作依頼があった場合は、工期はかなり余裕を持って取り組みたいと思います。

朝、トラックにテーブルを積み込む時には本降りの雨の中でしたが、昼前に清須市に着いた時には雨は上がり、強い日差しと蒸し暑さが待っていました。
そう言えば昨年の今頃、東海地方は既に入梅していました。
そしていつの間にか夏はもう目の前です。
毎日目の前の出来事の処理に追われて過ぎ去った時を振り返る余裕もありませんが、人間の営みとはまったく関係なく季節は巡っているのですね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする