NPO法人美濃の森造隊だより

人と森林との最適な関係を探るため、岐阜県恵那市を中心に人工林の間伐をしながら森造りを行なうグループの活動報告です。

盛り沢山の3連休(9月13日、14日、15日)

2008年09月18日 | 間伐
台風13号が予想外に動きが遅く沖縄南で迷走しているため、恵那では9月13日から15日の3連休は雨に会わずに済みました。(八重山諸島の皆さん、お見舞い申し上げます。)

13日は鍋山でテーブルに合わせた椅子を作成しました。
テーブルが大きいので椅子の長さも横幅が3m近くあります。

椅子の足部分を作成するために、まずは長いままの丸太にほぞ穴を切って玉切りします。
玉切ってからのほぞ穴作りは難しい。


玉切った丸太を椅子の足に組み立てます。
ほぞの大きさと方向の精度が大切です。


差金と墨を使って切り込みを入れる位置を決めています。

丸太椅子も作ってみました。



丸太椅子の足の部分が判るように逆さまにして写しました。
写真では下方の、手を掛ける切り込み部分が椅子に表情を与えています。

思った以上にテーブルや椅子の作成に時間がかかっています。
3月までに6セット作成の目標を修正する必要があるかもしれません。

14日は大学生6名を迎えて、森のあれこれの学習と間伐体験実習を行いました。
午前中はおしゃべりをしながら鍋山の散策です。
鍋山の北側から尾根に上がり、恵那の町を木の間越しに眺めながら尾根を辿ってから南側に下り、東海丘陵要素植物群がみられるという湿地帯に辿り着きました。

まだまだ元気です。

少し歩くとイノシシのぬた場を見つけました。


予定より大幅に時間を使ってしまったので帰りを急ぎました。
しかしこれが大きな間違いでした。
尾根筋からの下り道を間違えてしまいました。
予定外の急な道を下ります。
足元が滑るので腰を下ろして歩く場面もありました。
(山登りの場合では、教科書通りの遭難パターンですね)

やっと林道に辿り着いた時には、正直ホッとしました。
どんなに短く簡単と思われるコースでも、山に入る場合は最低コンパスは必要ですね。

ゆっくり休んで午後から間伐実習を行いました。

実習はやはり一番学生さんの興味を引いたようです。

15日は中野方で山主さんと一緒に間伐を行いました。
山主さんへの間伐技術講習です。


中央が山主さんです。
多少心得があるので、玉切り姿も堂に入っています。


ロープ掛けでラダーに上った際に林床を撮りました。
下層植生が少ないのがわかります。

盛り沢山のメニューでこの日の作業は終了しました。
これから山主さんの技術習得を兼ねてこの山林で作業を一緒に続けて行きたいと思います。
やる気があってもどこから始めていいのかわからない山主さんには、啓蒙や技術教育だけではなく、一緒にその現場で継続して共同作業を行うメンバーが必要です。

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講演会(9月6日)

2008年09月09日 | 間伐
9月6日に恵那市中野方で開かれた「緑のダムと健康な森造り」という講演会に参加しました。
公演に先立ち、坂折棚田と中野方ダムを見学しました。
写真は坂折棚田から笠置山と中野方ダムを望んだものです。
後方の笠置山から左手に繋がる尾根中腹の白い部分が中野方ダムのコンクリート堰堤です。
見事に美観を損ねています。

ここではもうミネラルたっぷりな自然のおいしい沢水は飲めなくなってしまいました。
都会と同じ様に塩素で消毒された生ぬるい水道水が蛇口から流れてきます。
山を手入れして沢水を絶やさないという方法は取れなかったものでしょうか。
中途半端な都市の真似は、ただの不便でみすぼらしい田舎を作るだけです。
講演のテーマが皮肉に思えます。

しかし、収穫もありました。
講演の終わりに一人の山主さんとお会いし、間伐の御手伝いをする事で話がまとまったのです。
今後は少しづつでもこの地区で間伐を進めて行きたいと思います。

翌日、ある友人の庭に作られたツリーハウスを見に行きました。

はしごの代わりに螺旋階段を検討中だそうです。
この若い友人は、庭造り、氷室作り、作業小屋造りと何でも楽々とこなしていきます。
出来るか出来ないかなどと悩んだり立ち止まったりしません。
これから彼が何をするのかと、いつも楽しみです。

9月7日は夏がぶり返し、午後には積乱雲が勢い良く成長しました。
雷雲の下は、東白川や付知の辺りでしょう。
この写真を撮った時には、ずっと雷鳴が轟いていました。
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