島根県教育研究会浜田大会に参加しました
報告がかなり遅くなってしまいましたが、10月25日(金)に島根県教育研究大会浜田大会が開催され、みるみる会員の正田さんが鑑賞の授業公開を行いました。様子は画像もアップしているのでそちらも見ていただけるとレポートもよくわかってもらえると思います。
中学3年生が自画像を描く制作に併せての鑑賞でした。題材に入る前に1度鑑賞が行われていました。そして、制作に入ってからの2回目の鑑賞が今回の授業公開でした。
作品は松本竣介の「立てる像」です。この作品はみるみるの会の鑑賞推奨作品で、中学校3年生と鑑賞すると、とても深い鑑賞による対話が行えます。空襲で焼かれた街に立ち遠くを見やる若い男性の姿に進路決断を迫られている現在の自分を重ねる中学生は多いです。しかも、鑑賞のみならず、自分も自画像を制作するわけですから、自己と自己の作品の制作をも重ね合わせてみるわけですから、自ずと作品がリアルに迫ってくるものと考えます。
授業の開始は黙想からでした。やんちゃそうに見える男子生徒もきちんと黙想していて感心しました。黙想後に身なりを正して挨拶から始まりました。制服を着ていなかった男性生徒も号令の時には制服に袖を通していて、今日はきちんとした態度で授業を受けるという決意のようなものも感じました。
生徒は4人1組の机につき、中央に竣介の作品がカラーでプリントアウトされラミネート加工されたものと付箋の入った封筒が置かれていました。この鑑賞スタイルに慣れているのか、グループ鑑賞が始まると、生徒は付箋を手にし、おのおの考えたことや感じたことを付箋の色ごとに記入し、作品の周りに貼っていきまいました。書かれた仲間のものを読んだり、あれこれつぶやいている声に耳を傾けている様子があり、仲間の意見に「ああ!!」とか「おお!!」などの感嘆の声や「そういうことか!!」「それ、そうかも?」などの同意の声が上がり、つぶやきも評価されるグループ鑑賞のよさがあちこちで生まれていました。
グループでの鑑賞のあとは席を移動して、みんなで鑑賞TIMEでした。スクリーンに映された作品を先生を進行役にしながら始まりました。なかなか声が上がりづらい空気が流れていました。それはきっと大人がたくさん周りで見ていたせいもあるでしょう・・・。でも、ぽつぽつと上がる意見はなかなかに鋭いものでした。その声をT2の先生がうまく拾ってホワイトボードに記録していくのがとても効果的だったと思います。こんなT2が欲しいと心底思いました。こんな授業ができたら、美術の時間も内容濃いものになるなあ・・・。と本当にうらやましく思いました。また、自画像制作現在進行形なので、生徒の発言を自分の制作中の作品に照らして意見を求める場面があり、それも効果的だったと思いました。指導者が生徒の作品をしっかり把握しているからこその問いかけで、そこには生徒と教師の信頼関係もあると感じました。
みんなでの鑑賞が終わったら自席に帰って振り返りを書きました。自分の制作と照らし合わせる記述が求められていて、次の授業からの制作に活かす流れのわかる取り組みでした。最後に数人の生徒に記述したことを発表させられましたが、ねらいが達成されるものとなっていた発言でした。この生徒たちの自画像の完成作品がみたいと思いました。
簡単ですが、以上が、公開授業報告です。
この後、授業に関する協議が行われましたが、そちらについては、またお伝えし頭と思います。
11月に入りました。11月は研究会シーズンです。15・16日は中国造形教育研究大会山口大会、30日には広島大学付属東雲小・中学校研究会に参加し、鑑賞の授業を参観させていただく予定です。中国各地で鑑賞の授業を見させていただいて、今後の私の美術教育に生かしたいと思います。
報告がかなり遅くなってしまいましたが、10月25日(金)に島根県教育研究大会浜田大会が開催され、みるみる会員の正田さんが鑑賞の授業公開を行いました。様子は画像もアップしているのでそちらも見ていただけるとレポートもよくわかってもらえると思います。
中学3年生が自画像を描く制作に併せての鑑賞でした。題材に入る前に1度鑑賞が行われていました。そして、制作に入ってからの2回目の鑑賞が今回の授業公開でした。
作品は松本竣介の「立てる像」です。この作品はみるみるの会の鑑賞推奨作品で、中学校3年生と鑑賞すると、とても深い鑑賞による対話が行えます。空襲で焼かれた街に立ち遠くを見やる若い男性の姿に進路決断を迫られている現在の自分を重ねる中学生は多いです。しかも、鑑賞のみならず、自分も自画像を制作するわけですから、自己と自己の作品の制作をも重ね合わせてみるわけですから、自ずと作品がリアルに迫ってくるものと考えます。
授業の開始は黙想からでした。やんちゃそうに見える男子生徒もきちんと黙想していて感心しました。黙想後に身なりを正して挨拶から始まりました。制服を着ていなかった男性生徒も号令の時には制服に袖を通していて、今日はきちんとした態度で授業を受けるという決意のようなものも感じました。
生徒は4人1組の机につき、中央に竣介の作品がカラーでプリントアウトされラミネート加工されたものと付箋の入った封筒が置かれていました。この鑑賞スタイルに慣れているのか、グループ鑑賞が始まると、生徒は付箋を手にし、おのおの考えたことや感じたことを付箋の色ごとに記入し、作品の周りに貼っていきまいました。書かれた仲間のものを読んだり、あれこれつぶやいている声に耳を傾けている様子があり、仲間の意見に「ああ!!」とか「おお!!」などの感嘆の声や「そういうことか!!」「それ、そうかも?」などの同意の声が上がり、つぶやきも評価されるグループ鑑賞のよさがあちこちで生まれていました。
グループでの鑑賞のあとは席を移動して、みんなで鑑賞TIMEでした。スクリーンに映された作品を先生を進行役にしながら始まりました。なかなか声が上がりづらい空気が流れていました。それはきっと大人がたくさん周りで見ていたせいもあるでしょう・・・。でも、ぽつぽつと上がる意見はなかなかに鋭いものでした。その声をT2の先生がうまく拾ってホワイトボードに記録していくのがとても効果的だったと思います。こんなT2が欲しいと心底思いました。こんな授業ができたら、美術の時間も内容濃いものになるなあ・・・。と本当にうらやましく思いました。また、自画像制作現在進行形なので、生徒の発言を自分の制作中の作品に照らして意見を求める場面があり、それも効果的だったと思いました。指導者が生徒の作品をしっかり把握しているからこその問いかけで、そこには生徒と教師の信頼関係もあると感じました。
みんなでの鑑賞が終わったら自席に帰って振り返りを書きました。自分の制作と照らし合わせる記述が求められていて、次の授業からの制作に活かす流れのわかる取り組みでした。最後に数人の生徒に記述したことを発表させられましたが、ねらいが達成されるものとなっていた発言でした。この生徒たちの自画像の完成作品がみたいと思いました。
簡単ですが、以上が、公開授業報告です。
この後、授業に関する協議が行われましたが、そちらについては、またお伝えし頭と思います。
11月に入りました。11月は研究会シーズンです。15・16日は中国造形教育研究大会山口大会、30日には広島大学付属東雲小・中学校研究会に参加し、鑑賞の授業を参観させていただく予定です。中国各地で鑑賞の授業を見させていただいて、今後の私の美術教育に生かしたいと思います。