鑑賞の授業をみました
第64回 造形表現・図画工作・美術教育研究 全国大会 山口大会 に参加してきました
11月15日(金)周南市立岐陽中学校会場
公開授業Ⅰ(表現)
公開授業Ⅱ(鑑賞)
を見させていただきました。今回はⅡ(鑑賞)について報告したいと思います。
画像にもあるように、教室いっぱいに展示された雪舟の「四季山水図」(国宝)のレプリカが何と言っても圧巻です。しかも精度が高く、美しい作品となっています。その作品をタイトルにもあるように春夏秋冬の4場面に分け、2グループずつが分担し、作品のよさや見どころを他のグループに紹介するという鑑賞活動でした。
担当するグループはどの季節も2グループずつが挙手し、一回で決まりました。先生のお手製のフレームを手にグループがおのおのの季節の場面に出向き、どの箇所を紹介するか、フレームを当てて検討します。このフレームが、掛け軸の表装のような裂地でできており、なかなか風情があり、この作品にマッチしています。生徒は4人グループで男女2名ずつという、バランスのよい構成です。体の大きな男子がフレームを動かしながら、仲間に同意を求めている姿も微笑ましいです。そして、紹介する箇所を決めるとワークシートに基づいて、その箇所のよさや見どころを考えていきます。人物が登場している場面もあるので、人物の衣装や動きなどにも注目しています。また、四季を表現しているので、樹木の様子や何の木なのかにも話が及んでいました。
グループでの活動が終わると、春→夏→秋→冬の順にグループで紹介を行いました。紹介者もグループ内で決まっていたようで、順々に出てきて、話し合ったことを基に紹介をしました。どの生徒もきちんと紹介できていましたが、どこの場所の話題なのかがややわかりにくく、指さし(ポインティング)してくれるとよりわかりやすかったと感じました。大きな電子黒板があったので、選んだ箇所を電子黒板に投影して、そこをみながら紹介すると、細かい部分ももっとよくみんなにみえたのではないかと思いました。実際の箇所はフレーミングしてあるので、確認もできると思います。また、紹介者がグループで話し合った内容の書かれてある紙を見ながら話していたので、もっと作品をみて、指さししながらよいところや見どころを紹介してくれると聞いている人に伝わりやすかったかのではないかと思いました。こんな風に欲を言えば、もっと、もっとと思うこともありましたが、生徒はよく活動し、作品のよさに触れていたと思います。
この雪舟の作品が毛利博物館にこの時期だけ特別に展示されていると聞いたので、午後の開会行事をパスして観に行ってきました。レプリカもすごかったですが、本物はもっと圧巻でした。雪舟の息遣いや筆の勢いが感じられる作品でした。こんなことでもないと、わざわざ防府市まで出かけることはないので、大会さまさまでした。話が横道にそれました・・・。
生徒は活動後に自己の振り返りを行いました。ワークシートに「みるみるの会」で作成したワークシートの文言を見たときに、山口県立美術館主催のティーチャーズデイに招かれて研修会を持ったことを思い出し、この先生も参加されていたのだとわかり、うれしくなりました。分科会での協議後にその話をしたところ、「このワークシートのアンケートの文言に代わるものを見つけることができなく、使わせてもらいました。本当に的確な質問詞です。」といっていただき、自分たちの活動が少しずつではあるけれど、先生方の役に立てていることを感じることもでき、とてもうれしい出来事でした。近々、鑑賞の実践冊子も発行されるので、ますます鑑賞を実践してくださる先生が増えるとうれしいです。
またまた、話しが横道にそれましたが、生徒たちは、真剣にじっくりと振り返りを行っていたように思います。しかも、記述には「根拠」に基づいた記述がなされていました。「~~~だから、===だと思う。」という記述です。指導される先生が普段からそのような考え方を生徒に促しているからこそ、今日のこの記述にもその指導の成果が表れるのだと感じました。
授業を参観し、素晴らしい授業だったと思いました。全国大会でもあるので、山口の先生方の取り組みは、数年前から計画的になされてきたのだろうと思いました。美術館や博物館との連携も地道に行われていたからこその、雪舟の国宝作品のレプリカだったと思います。それはとても意義深いものだと思いました。このような取り組みをすることで、子どもたちに多くの財産がもたらされると感じました。私のような県外からの来訪者でも雪舟と周南市の山口のつながりを強く感じたのですから、地域の子どもたちは、雪舟をわが故郷の偉人と捉え、誇りに感じることでしょう。そのような心情を培うことの一助にもなる鑑賞活動は素晴らしいと思います。この研究大会の成果が今後も山口の美術教育を支えていくのだと思うと、うらやましくなりました。
来年は、本県の出雲市で中国造形教育大会が開催されますが、授業公開については確定しておらず、いまだ船出もできていない状態です。どうなることか心配ですが、会員の一人として、尽力したいと思います。
最後に、2日目の東良調査官の講演や村上前文科省調査官の講義、シンポジウムを聞く中で「子どもはそもそも豊かな存在である。」という子どもの捉えに強く共感しました。その豊かな存在の豊かさをいかに引き出させるかが、われわれ美術教師の使命と肝に銘じ、明日からの授業に励みたいと決意を新たにしました。
第64回 造形表現・図画工作・美術教育研究 全国大会 山口大会 に参加してきました
11月15日(金)周南市立岐陽中学校会場
公開授業Ⅰ(表現)
公開授業Ⅱ(鑑賞)
を見させていただきました。今回はⅡ(鑑賞)について報告したいと思います。
画像にもあるように、教室いっぱいに展示された雪舟の「四季山水図」(国宝)のレプリカが何と言っても圧巻です。しかも精度が高く、美しい作品となっています。その作品をタイトルにもあるように春夏秋冬の4場面に分け、2グループずつが分担し、作品のよさや見どころを他のグループに紹介するという鑑賞活動でした。
担当するグループはどの季節も2グループずつが挙手し、一回で決まりました。先生のお手製のフレームを手にグループがおのおのの季節の場面に出向き、どの箇所を紹介するか、フレームを当てて検討します。このフレームが、掛け軸の表装のような裂地でできており、なかなか風情があり、この作品にマッチしています。生徒は4人グループで男女2名ずつという、バランスのよい構成です。体の大きな男子がフレームを動かしながら、仲間に同意を求めている姿も微笑ましいです。そして、紹介する箇所を決めるとワークシートに基づいて、その箇所のよさや見どころを考えていきます。人物が登場している場面もあるので、人物の衣装や動きなどにも注目しています。また、四季を表現しているので、樹木の様子や何の木なのかにも話が及んでいました。
グループでの活動が終わると、春→夏→秋→冬の順にグループで紹介を行いました。紹介者もグループ内で決まっていたようで、順々に出てきて、話し合ったことを基に紹介をしました。どの生徒もきちんと紹介できていましたが、どこの場所の話題なのかがややわかりにくく、指さし(ポインティング)してくれるとよりわかりやすかったと感じました。大きな電子黒板があったので、選んだ箇所を電子黒板に投影して、そこをみながら紹介すると、細かい部分ももっとよくみんなにみえたのではないかと思いました。実際の箇所はフレーミングしてあるので、確認もできると思います。また、紹介者がグループで話し合った内容の書かれてある紙を見ながら話していたので、もっと作品をみて、指さししながらよいところや見どころを紹介してくれると聞いている人に伝わりやすかったかのではないかと思いました。こんな風に欲を言えば、もっと、もっとと思うこともありましたが、生徒はよく活動し、作品のよさに触れていたと思います。
この雪舟の作品が毛利博物館にこの時期だけ特別に展示されていると聞いたので、午後の開会行事をパスして観に行ってきました。レプリカもすごかったですが、本物はもっと圧巻でした。雪舟の息遣いや筆の勢いが感じられる作品でした。こんなことでもないと、わざわざ防府市まで出かけることはないので、大会さまさまでした。話が横道にそれました・・・。
生徒は活動後に自己の振り返りを行いました。ワークシートに「みるみるの会」で作成したワークシートの文言を見たときに、山口県立美術館主催のティーチャーズデイに招かれて研修会を持ったことを思い出し、この先生も参加されていたのだとわかり、うれしくなりました。分科会での協議後にその話をしたところ、「このワークシートのアンケートの文言に代わるものを見つけることができなく、使わせてもらいました。本当に的確な質問詞です。」といっていただき、自分たちの活動が少しずつではあるけれど、先生方の役に立てていることを感じることもでき、とてもうれしい出来事でした。近々、鑑賞の実践冊子も発行されるので、ますます鑑賞を実践してくださる先生が増えるとうれしいです。
またまた、話しが横道にそれましたが、生徒たちは、真剣にじっくりと振り返りを行っていたように思います。しかも、記述には「根拠」に基づいた記述がなされていました。「~~~だから、===だと思う。」という記述です。指導される先生が普段からそのような考え方を生徒に促しているからこそ、今日のこの記述にもその指導の成果が表れるのだと感じました。
授業を参観し、素晴らしい授業だったと思いました。全国大会でもあるので、山口の先生方の取り組みは、数年前から計画的になされてきたのだろうと思いました。美術館や博物館との連携も地道に行われていたからこその、雪舟の国宝作品のレプリカだったと思います。それはとても意義深いものだと思いました。このような取り組みをすることで、子どもたちに多くの財産がもたらされると感じました。私のような県外からの来訪者でも雪舟と周南市の山口のつながりを強く感じたのですから、地域の子どもたちは、雪舟をわが故郷の偉人と捉え、誇りに感じることでしょう。そのような心情を培うことの一助にもなる鑑賞活動は素晴らしいと思います。この研究大会の成果が今後も山口の美術教育を支えていくのだと思うと、うらやましくなりました。
来年は、本県の出雲市で中国造形教育大会が開催されますが、授業公開については確定しておらず、いまだ船出もできていない状態です。どうなることか心配ですが、会員の一人として、尽力したいと思います。
最後に、2日目の東良調査官の講演や村上前文科省調査官の講義、シンポジウムを聞く中で「子どもはそもそも豊かな存在である。」という子どもの捉えに強く共感しました。その豊かな存在の豊かさをいかに引き出させるかが、われわれ美術教師の使命と肝に銘じ、明日からの授業に励みたいと決意を新たにしました。