ART COMMUNICATION IN SHIMANE みるみるの会の活動報告

島根の美術教育関係者が集まって立ち上げた対話型鑑賞の普及に努める「みるみるの会」の活動情報をお知らせするブログです。

10月31日の中国五県造形教育研究大会 中学校B鑑賞授業公開の詳細をお知らせします

2014-05-27 21:44:34 | 対話型鑑賞
先日のブログで予告しました「中国五県造形教育研究大会」10月31日(金)での中学校B鑑賞の授業公開の詳細がほぼ確定しましたのでお知らせします。

会場は「島根県立美術館:コレクション室&講義室」です。

授業の開始は    9:30~(講義室→コレクション室→講義室)
美術館の受付開始は 9:10~(予定)

美術館の正式の開館は10:00~ですが、授業公開のために公開授業参加者のみ30分開館を早めて対応してくださいます。
また、入館料に関しては、大会参加受付をされた方には減免申請を行い、入館料は無料となります。(企画展を鑑賞したい場合は有料かも?)
大会参加に関しては「島根県教育研究会HP」上でUPされる予定です。
UPされましたら、また、案内しますので、ふるってご参加ください。

授業は 9:30~10:20

研究協議は 10:30~11:30(講義室)
昼食休憩  11:30~12:10(講義室)

全体会・会場校へ移動 12:10~12:50(バスが運行される予定:バスに乗りたい場合は参加申し込み時にその旨お知らせください。)

全体会(出雲市立向陽中学校)13:00~

ご参加の方々で、当日ご宿泊(出雲市にお泊りくださいね)の方は、私たちみるみるの会が懇親会を計画しますので、参加希望の方はまた、ご案内しますので、お知らせください。
出雲の地で日本海の美味しい魚とお酒を頂きましょう!!
翌日は土曜日ですし、秋の出雲路は素敵です。遷宮を終えた出雲大社にも出かけてください。

みるみるの会の代表MAILは u-marine@i2-sp.net です。お問い合わせもこちらへお願いします。




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豊島GW体験記

2014-05-25 21:41:07 | 対話型鑑賞
豊島GW体験記


みるみる会員の金谷さんのGW豊島でのアートな体験記です。

今を生きている私。一歩ずつ前へふみ出そう。」
2011.4.30 Naomi kanetani @teshima

こんにちは、みるみるの金谷です。随分前の話になってしまい申し訳ありませんが、私のゴールデンウィークの小さなアートの旅におつきあいください。

皆さんは、自分の心臓音を聴いたことがありますか?検診などで聴いたことがあるかもしれませんね。私の心臓音は、アート作品の一部となっています。それは、香川県の豊島(てしま)にある小さな美術館「心臓音のアーカイブ」にあります。作者はクリスチャン・ボルタンスキー、フランスの作家です。

〈クリスチャン・ボルタンスキーは人々が生きた証として、心臓音を収集するプロジェクトを2008年から展開しています。
「心臓音のアーカイブ」は、これまで氏が集めた世界中の人々の心臓音を恒久的に保存し、それらの心臓音を聴くことができる小さな美術館です。
施設内にはインスタレーションが展示されている「ハートルーム」、希望者の心臓音を採録する「レコーディングルーム」、世界中から集められた心臓音をパソコンで検索して聴くことができる「リスニングルーム」の3つの部屋で構成されています。採録された心臓音は自身のメッセージとともにアーカイブ化され、作品の一部となります。〉
(ベネッセ アートサイト直島 ホームページより)


冒頭のメッセージは3年前の私からのものです。3年前にも私は豊島を訪れ、そして自分の心臓音を録音・登録しました。東日本大震災から約1か月半のことでした。今回、豊島を訪れた理由の一つが、「心臓音のアーカイブ」で自分の心臓音を聴くことでした。今回、「リスニングルーム」で検索すると、3年前の自分がメッセージを残していました。そのことをすっかり忘れていた私は、思いがけないプレゼントを過去からもらい、3年前の自分にちょっと思いを馳せました。


さて、「リスニングルーム」で聴いた私の心臓音は、ボンゴを叩くように心地よいリズムを刻み、今にも踊り出したくなるようなものでした。3年前のあの時、自分が生きていた証が気持ちよく耳から入ってきました。タイムマシンに乗って、過去の自分に会いに行ったような気持ちでした。


なんとその後、美術館の方のはからいで、自分の心臓音を「ハートルーム」で聴くことができました。大音量で聴こえる私の心臓音に合わせて暗闇の中、一つだけある電球が明滅します。その音は「リスニングルーム」で聴いた時よりも力強く、音が空から降ってくるようでした。懐かしさや、うれしさや、そして少し悲しい感じ、といったものたちが、胸の奥から浮かんできました。


今まで「ハートルーム」で、国内外の様々な方の心臓音を聴いてきました。この中には、すでに亡くなっている方の音もあるかもしれません。そしていつか、私が泉下の客となってからも、ここで私の心臓音を見ず知らずな方が耳にするかもしれない。そんなことを思いながら、美術館の外へ出ると目の前に、穏やかな海と空がありました。「また、来ますね」そうつぶやいて、自転車(もちろん電動!)を豊島美術館へと走らせました。


豊島美術館へ行く前に少し寄り道をして、島キッチンで行われている「島のお誕生会」をのぞいてみました。料理研究家の堀田裕介さんによる、豊島のフードスケープのお料理をいただいたり、5月の誕生日の方に拍手したりと、少しの時間でしたが、楽しくあたたかい時間を過ごすことができました。島のみなさん、観光で訪れている方、そして会を盛り上げる
ボランティアスタッフ「こえび隊」のみなさんの笑顔をみていると、アートが人をひきつけ、人をつなぎ、地域を元気にしているのだなぁと思いました。
この日は5月3日、この明後日の5日に、私は「こえび隊」の一員としてこの島キッチンで働かせてもらうのですが、緊張で笑顔がひきつっていたり、お客様を店長の指示とは違うテーブルに案内してしまったり、器を落として割ってしまったり、数え上げればきりがないほど滅茶苦茶でした。お客様にお料理を出しながらメニューや食材を説明するのですが、本当に自分に余裕がなくて、「魚のフリットです」というのが精いっぱいでした。お料理をお出しした後は、そそくさと逃げるように、その場から離れていきました。でも、店長と一緒に料理を運んだ時、店長はていねいに一つずつ食材やソースまで説明されました。その姿を見て自分のお客様への対応は、「なんて雑なんだろう」と恥ずかしくてたまらなかったです。日頃から、そしてもちろん対話型鑑賞でも、人と人とのコミュニケーションを大事にしているつもりなのに、まだまだ身についていないのだなぁとへこみました。こんな私ですが、ベテランこえびさんやスタッフの方が「大丈夫?」と声をかけてくださったり、私がもたついているところを、さっとカバーしてくださったり、ホントに頭があがりませんでした。「ありがたい」の一言に尽きます。迷惑をかけたり、山ほどお皿やトレイを拭いてふらふらになったりしたのだけれども、終わってみると「また、やりたい」と思っている自分がいました。それはまかないの魚の煮付けがおいしかっただけではなく、人とのかかわりが楽しかったし、今度はもっとお客様に気持ちよく過ごしていただきたいという思いがあるからだと思います。ある意味、散々な「島キッチン『こえび』デビュー」でしたが、またチャレンジします。7月の島のお誕生会はいつかしら(金谷は7月生まれ)、夏休みにも「こえび活動」ができるといいなぁと思っている今日この頃です。


豊島美術館への寄り道のはずが、ずい分紙幅をとりました。率直にいうと、豊島美術館はたいへんに気持ちの良いところです。受付をすませ、海からのさわやかな風を受けながら小道を歩きます。美術館はすぐそこに見えるのですが、美術館入口への道は少し遠回りをするように木立の中に続いています。美術館の中では、ゆったりと時間と音と風が流れていきます。この日(5月3日)は、とても天気の良い日でした。以前訪れたときも、快晴でした。ふと、「雨の日や雪の日はどうなんだろう」と思い、あとで島の方に聞くと、「雨も雪もいいよ」と。こんな、天候とのコラボレーションも楽しめる、豊島美術館に行ってみませんか?
その際、自転車はもちろん電動がお勧めです。


 豊島美術館の後は気持ちよくサイクリングして、「いちご屋」にて、いちごたっぷりのクレープを食べ、フェリーの時間を気にしながら電動自転車を返し、レンタル自転車屋のおじさんに「横尾の美術館は、どうだった?」「のんびりしてたら行けんかった!また来るけぇ!」と言い、急いでフェリーのチケットを買い、乗船の列に並びました。豊島横尾館はレンタル自転車屋のおじさんのお勧めだったのです。次回、訪れる時にはぜひ行ってみたいです。


 今回の豊島の旅では、「心臓音のアーカイブ」、「豊島美術館」、そして「島キッチン」でのこえび活動が目的でした。でも、豊島には豊島横尾館をはじめ、トビアス・レーベルガーのビックリするような内装のカフェもあるし、マイク+ダグ・スターンのビッグバンブーも行ってみたい(高いところはこわいけど)、そして豊島問題についても学び「豊島こころの資料館」にも行くことができたらと思っています。


 島根県に住む私が、瀬戸内の島々に興味をもつきっかけとなったのが、2010年の瀬戸内国際芸術祭です。アートが私と、瀬戸内の島々や高松をつなぎました。そこから、少し足をのばして丸亀市猪熊弦一郎美術館へも行くことができました(春日さん、ありがとう!)。
アートが人と人をつなぎ、人と地域をつなぐ、そして人の内面を豊かにしていく。アートには、こんな力があるんだよ!ということを実感しながら、子どもたちやなかまと一緒に学びを深めていきたいと思っています。

 長文にお付き合いいただき、ありがとうございます!
さあ、みなさんも、アートな旅へ出かけてみませんか?


以上が彼女のアートな体験記でした。

今月末から今年度のみるみるの会の活動が始まります。浜田市世界こども美術館での「はまだの美術」展に協力しての対話型鑑賞の実践が皮切りとなります。初回の5月31日14:00~担当は春日です。詳細ははまびのHPでチェックしてみてください。
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出雲JCの5月例会が開催され、対話型鑑賞の実践がありました

2014-05-24 17:28:58 | 対話型鑑賞
出雲JCの5月例会が16日に開催され、対話型鑑賞の実践がありました。
詳細は「出雲JC」のHPにUPされているので、アクセスしてみてください。
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出雲市立光中学校で実践をしてきました

2014-05-10 15:00:54 | 対話型鑑賞
出雲市立光中学校で実践をしてきました


中国五県造形教育研究大会で授業公開を行う出雲市立光中学校に第1回目の鑑賞の授業に5月9日(金)午後に行ってきました。
初めて出会う生徒なので、自己紹介を兼ねた鑑賞の授業にしようと考えました。選んだ作品は損保ジャパン東郷青児記念美術館に収蔵されているゴッホの「ひまわり」です。館長の原口氏に依頼して本物の作品画像をデータで送ってもらいました。また、ご厚意でポスターも送っていただきました。おかげで学習後に教室掲示用に使わせていただくことができました。
館長様、窓口になっていただきました学芸員の吉井様、ありがとうございました。

 さて、光中学校は現在は出雲市ですが旧平田市の日本海側、河下漁港に面した地にあります。近くには猪目遺跡や弁慶が一夜で釣鐘を運んだという謂れのある古刹、鰐淵寺、パワースポットとして一躍有名になった唐釜神社もあり、古代出雲にゆかりの深い地域です。
また、光中学校は今年度で廃校、来年度からは平田中学校に統合されることが決まっている少子化の進む地域でもあります。私が授業公開を行う対象学年は3年生で、光中学校最後の卒業生になります。17名1学級です。美術の授業は非常勤講師の先生が担当されているという状況です。私の勤務校の出雲市立大社中学校からは車で30~40分の距離です。給食を急いでかき込み、14:05の5時間目の授業に間に合うように車を走らせました。
光中学校の場所は知っていましたが、学校に足を踏み入れるのは初めてです。入り口を通過してしまい、後戻りしようとしたところ、わき道を発見して無事に校地にたどり着きました。授業はプロジェクターやスクリーンを使用するので美術室ではなく視聴覚室で行うことにしていたので、清掃中の校舎内を3階に向かいました。出会う生徒たちは皆、明るく挨拶をしてくれました。全校でも60人弱の生徒たちにとって校舎内の清掃は持ち分が多くて大変だろうと思いましたが、どの生徒も熱心に掃除に取り組んでいました。視聴覚室では先生方が清掃の合間を縫って機材の準備を行ってくださいました。持ち込みのパソコンとプロジェクターの相性も良く、すぐに画像が投影できました。準備をしている教卓を生徒が上拭き雑巾できれいに拭いてくれたのもとても清々しくて気持ちがよかったです。この教室を清掃していたのが3年生だったようで、掃除が終わるころには他の3年生も教室にやってきました。
 
 さて、いよいよ授業の始まりです。教室前面に移動式スクリーンがあるので、机を後ろに下げて椅子だけを前に移動させ、スクリーンを囲むように座ってもらいました。始まりのあいさつの号令が学級委員からかけられて、授業が始まりました。非常勤の美術科の角先生、教頭先生、学年主任の先生が立ち会ってくださいました。
 初めは、自己紹介からです。自己紹介用のプリントを配布し、私の自己紹介をしました。そして、そのプリントに生徒自身の自己紹介も記入してもらうように頼みました。自己紹介プリントの記入は課題にして、月曜に担任の先生に提出し、市内便で私の勤務校に届くようにお願いしました。
 続いて、鑑賞の授業公開を10月31日に皆さんの学級で行うことを告げ、それまでに約1か月に1回、鑑賞の授業は私が担当することを話しました。みんな顔をあげてまっすぐにこちらを向いて話を聞いてくれていました。
 さて、いよいよ本題です。私の実践する「対話型鑑賞」は①まず、静かにだまってじっくりと作品をみること②みながらいろいろ考えること③考えたことを話すときには挙手し、指名されたら話すこと④話をしている人の話をよく聴くこと⑤隣の人とひそひそ話をしないことがルールであることを伝えました。
 スクリーンに「ひまわり」を映しました。みんなに隅から隅までしっかりとみる。いろいろ考えながらみるように促しました。
 ひとまずみ終えたときに「花はいくつありますか?」と訊きました。みんな「えっ?」と驚いて、数え始める様子がみえました。「よくみるように言ったけど、何本あるかまでは数えていなかったようですね。」と返しました。「それで、何本ありましたか?」と再び訊ねると、数人の人が挙手してくれました。「15本です。」と回答してくれたので、他の人にも「どうですか?15本でしたか?」と訊くと大半の人が挙手して同意してくれました。でも、2人の女子が挙手しなかったので「手をあげなかったよね。どうして?」と訊ねると「あの、16本あるかと思いました。」と答えてくれました。このように、自分の意見をきちんと挙手して話してくれるので、とても授業が進めやすいし、この様子なら「対話型鑑賞」もスムーズに実践できそうだと手ごたえを感じました。話しが横道にそれましたが、そこで、絵の周りに花が何本あるのかカウントした図を示し、共通理解を図りました。重なって見づらいところもあるので15本か16本か確定しにくいところもあるけれどと、16本の生徒の意見も配慮しながら、今回は「15本」で話を進めたいと確認しました。そして、「では、このひまわり15本の中で、自分だな?と思う花はどれですか?1本選んでください。」と投げかけました。みんな一瞬驚いたような反応をしましたが、また、真剣に絵をみ始めました。様子を見ながら、少し時間を与え、「どうですか?決まりましたか?」と訊ね挙手を促しました。全員の手が挙がったので、椅子を持って机のあるところに移動するよう指示しました。そして、ワークシートを配布し、何番を選んだか記入するよう伝えました。先走って選んだ理由をすぐに書き始めた生徒がたくさんいたので、制止し、「何番か決まったら、次は、どうしてそれを選んだのか理由を書いてもらいますが、最後に全員、みんなの前で、それを発表してもらおうと思っています。今から、私が手本を示すので、聞いてください。」と、話しました。「で、私がこれが自分だと思う花ですが、どれだと思いますか?」と訊いたところ、3人くらいの生徒が挙手してくれたので当てました。一人は「1番」と言ってくれたので「どうしてそう思いましたか?」と訊ねました。「大きいし、元気がよさそうで、後ろからみんなをみている感じが、それっぽい。」と言ってくれました。「他には?」と促すと、別の生徒が「14番」と言ったので「どうして?」と訊くと「元気がよさそうだし、ちゃんとこっちを向いて、みんなを見守っている感じがするから。」と答えてくれました。実は、この問答にすでに、仕掛けがあることを気付いている方も多いと思います。「どこからそう思うのか?」を考えるように自然に促しているのです。ここは私の作戦です。私が自分の選んだ花をすぐに伝えてしまっては、どうしてなのかを考えさせるチャンスを失わせます。鑑賞者に自然に考える場面を作り出すことがナビゲーターに課せられた役目(使命)ではないでしょうか?
で、「14番」と言ってくれた男子には「すごい。その通りです。すでに見抜かれてますね。私は14番が自分かな?って思っています。どうしてか?小さい時から背が高いので後ろから前の様子を覗き込んでよく見ていたから、14番の花は、そんな感じがするから、だから私だと思います。」と話し、皆にも、こんな風に話すように告げました。そして、ワークシートに選んだ理由を書きながら、スピーチのイメージトレーニングもするように伝えました。さすがに3年生なのですらすらと筆が進みます。5分の時間を与えましたが、ほぼ全員が書き終わり、スピーチのイメージも出来上がったようなので、出席番号順に発表してもらいました。スクリーンの脇に出て話すことにしました。発表者の話をよく聴くこと、後で感想を書いてもらうので、ワークシートの裏にメモを取ってもよいことを告げて、始まりました。
 発表の結果2,3,4,7,8,15番を選んだ生徒はおらず、1番1人、5番4人、6番4人、9番2人、10番2人、13番1人、14番2人という結果で、5番と6番を選んだ生徒が多かったです。でも、同じ花を選んでも同じような理由はひとつもなく、同じ花を見ていても一人一人の受け止めが違っていることに気付いた生徒がたくさんいました。
参観していた教頭先生や美術の先生、学年主任の先生にも選んだ花とその理由を話してもらって、和気藹々とした雰囲気の中で授業は終末を迎えました。
 最後は授業全体を振り返るワークシートに自己評価と授業の感想を記入してもらいました。時間内には終わらないので自己紹介同様に課題とし、月曜に担任の先生に提出するように指示し、終わりの挨拶をして第1回目の鑑賞の授業は終了しました。

 最後に生徒の感想を紹介します。順不同
男子A)みんなが選んでいる中で「そんな感じがするのかな~?」と思うところがあって、みんな見かたが違うんだなと思いました。ひまわりでも一つ一つ個性があるんだなと思いました。
女子B)自分と同じ6番でも感じ方が真逆と言える所もあって、人の心や、感性って個性的でおもしろいと思いました。
  自分の花が決めれることで、自分の性格や行動をちゃんと理解しているんだなと思いました。
女子C)同じ花でも全然みんな見え方が違っていておもしろかったです。聞いた感じだと、自信がある所より「~が苦手だから」とかが多くて、みんなまだ自分に自信が無いのかなと思いました。1人1人の個性があっておもしろかったです。
男子D)みんな自分の性格や普段の行動などを花にたとえて考えていて、同じ花でも人それぞれで理由違ったので自分の意見だけにとらわれずに人の意見も聞いてみることもおもしろいなと感じた。花だけでなくくきなど細かいところも観察していて1つの絵でも人それぞれで見る視点が違うことも分かった。
女子E)たしかに!と思ったこともあったし、今まで知らなかった一面も見ることができました。人それぞれ見方が違って同じ花でも理由はそれぞれでおもしろいなと思いました。注目する所が違ったり、くきとか見てたりして、私には思いつかなかったので、すごいと思いました。
男子F)同じ花をみても1人1人違う見方でとらえていて、とてもおもしろかったし、見方には、自分の性格、身長、考え方、いつも集団のどの辺にいるかなどたくさんの見方があるんだなあーと思いました。普段のみんなの考え方も分かって楽しかったです。
男子G)同じヒマワリの花でも、一人一人意見が違うところなどもあって、とてもおもしろいなあーと思いました。
男子H)全体的に身長を気にしている。性格が表れる。マイナス表現とプラス表現の差が激しい。性格的には皆恥ずかしがりや。
女子I)私はまず、先生も言われましたが、同じ番号でも見方が違うというのに興味を持ちました。例えば6番。ある人は恥ずかしがりやあや、また、ある人は、明るいなど、いろんな意見があって、すてきだと思います。あと、皆、下を向いていたりとか、枯れそうなものは、あまり選ばないことが分かりました。
男子J)同じ花を選んでいた人が多かったけど、人によって見方や受けとり方が違っておもしろかった。
女子K)先生も言われたのですが、同じ花を選んでいても、その見方は人によって全然違うんだなあと思いました。それから、その人が自分のことをそんなふうに思っていたんだあという新たな発見もみつかり、一人一人のことをもっと知ることができたと思います。
女子L)発表をきいて、同じ花とかはいっぱいあったけど、同じ花でも一人一人、「その人っぽいな。」と思えてきたので、とてもおもしろかったです。
女子M)同じ花でもみんなそれぞれ違った考えがあって、発表を聞いていて楽しかったし、たしかにそうだなあと思いました。
女子N)このひまわりの花の自分えらびで思った事は、これが世にいう「十人十色」、「みんなちがってみんないい」という言葉の意味なんだな、皆本当全部ちがいまくってるなとすごく思いました。人それぞれだから、自分の思った事じゃなく、現実の自分の身長の事で選んだり、自分の事を否定している感じの人もいる、確かに十人十色だなと思います。
男子O)みんな自分にあった花をえらんでいるし自分のことをしっかり言えていてすごいと思った。

 この鑑賞ワークシートの裏面にはたくさんのメモ書きが残されていました。級友の発表
をきちんとメモしながら聞いていたことが垣間見えてとてもうれしかったです。

 以上が1回目の実践報告です。ゴッホの「ひまわり」の花選びでの生徒対象の実践は初
めてでしたが、生徒数が17人なので授業時間内に全員の発表が終わるのでコンパクトでよ
かったと手応えを感じました。
 次回は6月、10月の本番までに月1回の実践としても4回です。鑑賞作品をどう積み
上げていくのかが今後の課題ですが、生徒ははきはきと発表するので、今後がとても楽し
みになりました。皆さん、中国五県造形教育研究大会にぜひお越しくださって、光中の生
徒の発言に耳を傾けてください。
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猪熊弦一郎現代美術館に行って来ました

2014-05-06 22:27:05 | 対話型鑑賞
猪熊弦一郎現代美術館に行って来ました


GW後半戦、みるみる会員の金谷さんに誘われて香川県丸亀市にある猪熊弦一郎現代美術館に行って来ました。
金谷さんは3日から香川入りしていて3日は豊島にいたそうです。4日に私と猪熊弦一郎現代美術館を訪問後、香川県立美術館へ向かったようです。5日は再び豊島に戻ってボランティアをするとのことでした。彼女の動向については本人がレポートをすることになっていますのでお楽しみにお待ちください。

話を戻します。さて、金谷さんに誘われた私は久々にマリンライナーに乗って瀬戸大橋を渡り四国に足を踏み入れました。4日はお天気がとてもよくて車窓からの瀬戸内海はキラキラと光り輝いていました。四国にたどり着くころには讃岐富士が私を迎えてくれました。坂出でJRを乗り換えて丸亀まで向かいましたが、家族連れや若者グループがたくさん乗り換えました。みんなが猪熊美術館に行くとは思えませんが、やはりGW、そこかしこでイベントをやっている様子で楽しい会話が車中で交わされていました。

いよいよ丸亀駅に到着です。猪熊美術館には今回で3回目です。JR丸亀駅に隣接しているのでアクセスのとても良い美術館だと思います。約束の時間の10時(開館時間も10時です)より少し早く着いたので、駅前から美術館の様子をカメラに収めてブログでの報告準備も怠りなく行いました。
10時に金谷さんが高松から到着し、さっそく美術館に入りました。美術館前の広場(?)では企画展に併せてのイベントが行われるようで、準備が進んでいました。出前のカフェのテントも出ていて、お祭りムードMAX!!「あそびのつくりかた」にピッタリなワクワク感満載なイベントに思えましたが、まずは展覧会をしっかりみなくてはと思い、勇んで入館しました。

この美術館に来ると館の建築デザインも素敵だといつも思います。受付もさりげなくて、美術館はとかく敷居の高い感じがしますが、ここにはそれが無くて、知らぬ間に展示室に進んでいるという感じです。今回も河村美咲さんの巨大な作品と黄色い犬(?)が愉快にお出迎えしてくれます。子どもたちが楽しそうにコームで毛並みを整えてあげていたりして、すでに遊んでいます。進路のさりげないところに「あそびのつくりかた」というひらがな文字がバラバラされて展示されていて、それを見つけて歩くだけでも楽しいです。そんな仕掛けが見るだけでなく体験する楽しさをそそります。

階段を上がると猪熊氏の常設展なのですが、猪熊氏がコレクションしていたものや針金で作ったオブジェは子どものおもちゃのようでもあり、常設展も企画展とコラボしているように感じました。猪熊氏の遊び心、子どもの好奇心を失っていない感性が今回の企画展の根幹にあるのかな?などと思ったりしました。まあ、そんな講釈は後回しです。企画展示室では大人と子どもの区別なく、みんなにこにこ笑い顔で着ぐるみを着たり、布団の山によじ登ったりなんだかよく訳が分からないけれど浮遊していたりグルグル回っている飛行物を口をあんぐり開けてみるしかなく、最後の部屋では現代版「影絵」を感嘆の溜息を洩らしながらその美しさに感じ入るしかない驚きと発見の連続でした。

さて、展示を観終わった後に屋外展示をみに行きました。素敵なオブジェが並んでいるのですが、背景にマンションが見える(建っている)のがちょっと残念です。マンションがなければ四角く切り取った青い空が広がるのにと思うと、マンションを建てた人を無粋に思ってしまいますね。こういうところが日本人に欠けている美意識かも知れません。ヨーロッパのように街並みを残していこうとするような努力ができないのは残念なことだと思います。と、横道にそれちゃいましたが、その屋外展示室をみながら食事やお茶を楽しむことのできるカフェがあるので、そこでランチにしました。うどん県に来たのだからうどんを食べようかとも思っていましたが、カフェの魅力に負け、「猪熊の昼ごはん」というランチを食べました。画像にもあるのでチェックしてください。どれもとても手をかけて作ってあるお料理で大変おいしかったです。

ランチを取りながら金谷さんと美術館での作品鑑賞についてのおさらいや、最近の出来事についての情報交換をしました。金谷さんのフィールドの広さやフットワークの軽さを改めて知ることができ、彼女の持ち味がみるみるの活動にさらに刺激を与えてくれることをひそかに期待しました。

3時に岡山で妹に会うことにしていたので、1時過ぎのJRに乗ることにしました。美術館の前の広場では開館直後の静けさとは打って変わって、子どもや若者、ファミリーの多くが美術館企画のワークショップを楽しんでいて、大変賑わっていました。こんな風に美術館が身近になるように、私たちも島根で活動しなくてはね。と話しながら丸亀駅からJRに乗り込み、金谷さんとは坂出で別れて帰路につきました。

5日には鳥取砂丘にある砂の美術館に行きました。この美術館の様子もまたお知らせできればと思っていますが、9日には出雲市立光中学校3年生と対話型鑑賞の実践を行いますのでそちらのレポートもしたいと思います。この対話型鑑賞には東郷青児美術館にも協力を頂いています。

では、また!!
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