房野会員が教員対象の対話型鑑賞を行いました
みるみる会員の房野さんが教職員対象の対話型鑑賞会を行いました。そのレポートが届きました。
島根県教職員組合 益田支部学習会
「対話型鑑賞を体験しよう」
2014.8.23(土)
益田市学習センター
10:00~11:30
参加者 益田市内教職員9名 ナビゲーター 房野伸枝
島根県教職員組合益田支部の学習会で初めて「対話型鑑賞」の研修を行いました。
「言語活動の充実」や「学びあい」の大切さが取り上げられる昨今です。校種や教科に関わらず教育的効果が認められる「対話型鑑賞」を体験しよう!ということで、依頼があり、中学校2名、小学校7名の教職員のみなさんが体験してくださいました。
「対話型鑑賞」はこれまで市内の中学校美術科の教員間では研修したり、授業実践したり、ということはありましたが、小学校での実践は多くないという実態がありました。現在、小学校では図工専科の先生が減ったこと、市や県の作品展に向けて、制作が中心になっていること、興味はあるけれど、どうすれば…?と感じていることなど、様々な要因から取り組みにくいと聞いています。
参加者のうち、授業実践者2名、鑑賞体験者1名、そのほかは鑑賞も実践も初めて、ということで、対話型鑑賞の簡単な説明とルール確認の後、5枚のうちから希望の多かったベン・シャーン「解放」で対話型鑑賞を行いました。
さすが、教員のみなさん、初めての方もルールを踏まえてどんどん挙手して発言します。ナビが大してコネクトしなくても、発言者の意見にしっかり耳を傾けてそこから自分の考えを発展させ、根拠を説明するということも難なくこなします。やはり、仕事柄、子どもたちの発言を整理し、つなげるということを日頃から行っているからなんでしょうね。根拠を明らかにして感じたことを説明する<どこからそう思う?>は、ほぼ達成されていたと思います。
この作品を見たのは初めてだったにもかかわらず、「壊れた建物にそぐわない遊ぶ子どもたち」「異様、尋常ではない雰囲気」「建物の壊れ方やがれきの様子」「色とりどりの壁紙が見えていたり、壁が背景に同化して見えること」などから「紛争や戦争で壊された建物の前で遊んでいる子どもたち」「不安げで蒼白な表情から、遊んでいても楽しんでいない」「家族を失って悲しんでいる」「この子供たちはもうこの世にはいなくて、霊となって遊んでいるのでは」「回転しているはしごから手を放したら振り落されるから、緊迫感、緊張感を感じる」「たとえ、こんな悲惨な状況でも、子どもは遊ぶ存在。そこに希望も感じる」などの意見がありました。30分で切り上げましたが、まだ言い足りない様子で、その後の休憩の間も話は弾むのでした。それこそが、作品のもつ魅力ですね。私も大好きなベン・シャーンで皆さんが鑑賞を深めてくださる様子を見ることができてハッピーでした。
以下、感想です。
○ワークショップで体験的に学べてとても参考になりました。感じたことを自由に語り合える心地よさ、他の人のいろんな解釈を聞ける楽しさが感じられる、そして表現力もつく、人間関係もよくなるという良さをもっていると思います。
○「もうちょっと言いたい」と思っているところで終わってしまったが、それでよかったと聞いて、なるほど!と思いました。
○理科の授業でのVTSもいいなあ、と思いました。ただ、自分がファシリテーターをしても「それはいいところに目をつけた」とか、「そんなことはないだろう」とか言いたくなって・・・言ってしまって生徒には『つまらーん』と思わせてしまうかも。とはいえ、すごい可能性を感じる研修になりました。
○自然に想像力や表現力等、様々な力を育てることができるという点が魅力的な活動だと思いました。ぜひ2学期の図工でチャレンジしてみたいと思います。
○意図的に年間カリキュラムに位置づけられるといいなあと思います。他教科にも生かせるというのが勉強になりました。(国語、社会、理科など)ぜひ生かしていきたいです。また、第2回目に期待しております。
○絵がいいとよく考えることができるなあと思いました。作者の描き方が鑑賞者の考えや感じ方を深くすると思いました。
○絵を見て考えるようになったのは大人になってからですが、こういう授業を小中学校時代に体験したかったな、と思います。
○これは使えると思いました。
教師の力量も高めないと子どもからにリッチな言葉は期待できませんが、やらないことには始まらないので機会を見つけて実践したいと思います。
他教科や小学校の先生方にもこの鑑賞の楽しさ、有効性を少しは伝えられたかな、できれば、これを知った先生方が、自校で実践したり、他の先生方に伝えたりして、子どもたちに鑑賞の楽しさ、芸術作品の素晴らしさを伝えてほしいなぁと思います。
また、感想にもあった「次回は小学生向けの絵や違う教科での対話型鑑賞の学習会をしてみたい」という要望に応えられるか…!(*_*; まだまだ私も修行せねば!と、どんどん次の目標ができるのでした。
房野さん、充実した研修会になったようですね。
他の会員の皆さんも、あらゆるフィールドで実践を行っていきましょう!!そしてレポートも届けてくださいね。
みるみる会員の房野さんが教職員対象の対話型鑑賞会を行いました。そのレポートが届きました。
島根県教職員組合 益田支部学習会
「対話型鑑賞を体験しよう」
2014.8.23(土)
益田市学習センター
10:00~11:30
参加者 益田市内教職員9名 ナビゲーター 房野伸枝
島根県教職員組合益田支部の学習会で初めて「対話型鑑賞」の研修を行いました。
「言語活動の充実」や「学びあい」の大切さが取り上げられる昨今です。校種や教科に関わらず教育的効果が認められる「対話型鑑賞」を体験しよう!ということで、依頼があり、中学校2名、小学校7名の教職員のみなさんが体験してくださいました。
「対話型鑑賞」はこれまで市内の中学校美術科の教員間では研修したり、授業実践したり、ということはありましたが、小学校での実践は多くないという実態がありました。現在、小学校では図工専科の先生が減ったこと、市や県の作品展に向けて、制作が中心になっていること、興味はあるけれど、どうすれば…?と感じていることなど、様々な要因から取り組みにくいと聞いています。
参加者のうち、授業実践者2名、鑑賞体験者1名、そのほかは鑑賞も実践も初めて、ということで、対話型鑑賞の簡単な説明とルール確認の後、5枚のうちから希望の多かったベン・シャーン「解放」で対話型鑑賞を行いました。
さすが、教員のみなさん、初めての方もルールを踏まえてどんどん挙手して発言します。ナビが大してコネクトしなくても、発言者の意見にしっかり耳を傾けてそこから自分の考えを発展させ、根拠を説明するということも難なくこなします。やはり、仕事柄、子どもたちの発言を整理し、つなげるということを日頃から行っているからなんでしょうね。根拠を明らかにして感じたことを説明する<どこからそう思う?>は、ほぼ達成されていたと思います。
この作品を見たのは初めてだったにもかかわらず、「壊れた建物にそぐわない遊ぶ子どもたち」「異様、尋常ではない雰囲気」「建物の壊れ方やがれきの様子」「色とりどりの壁紙が見えていたり、壁が背景に同化して見えること」などから「紛争や戦争で壊された建物の前で遊んでいる子どもたち」「不安げで蒼白な表情から、遊んでいても楽しんでいない」「家族を失って悲しんでいる」「この子供たちはもうこの世にはいなくて、霊となって遊んでいるのでは」「回転しているはしごから手を放したら振り落されるから、緊迫感、緊張感を感じる」「たとえ、こんな悲惨な状況でも、子どもは遊ぶ存在。そこに希望も感じる」などの意見がありました。30分で切り上げましたが、まだ言い足りない様子で、その後の休憩の間も話は弾むのでした。それこそが、作品のもつ魅力ですね。私も大好きなベン・シャーンで皆さんが鑑賞を深めてくださる様子を見ることができてハッピーでした。
以下、感想です。
○ワークショップで体験的に学べてとても参考になりました。感じたことを自由に語り合える心地よさ、他の人のいろんな解釈を聞ける楽しさが感じられる、そして表現力もつく、人間関係もよくなるという良さをもっていると思います。
○「もうちょっと言いたい」と思っているところで終わってしまったが、それでよかったと聞いて、なるほど!と思いました。
○理科の授業でのVTSもいいなあ、と思いました。ただ、自分がファシリテーターをしても「それはいいところに目をつけた」とか、「そんなことはないだろう」とか言いたくなって・・・言ってしまって生徒には『つまらーん』と思わせてしまうかも。とはいえ、すごい可能性を感じる研修になりました。
○自然に想像力や表現力等、様々な力を育てることができるという点が魅力的な活動だと思いました。ぜひ2学期の図工でチャレンジしてみたいと思います。
○意図的に年間カリキュラムに位置づけられるといいなあと思います。他教科にも生かせるというのが勉強になりました。(国語、社会、理科など)ぜひ生かしていきたいです。また、第2回目に期待しております。
○絵がいいとよく考えることができるなあと思いました。作者の描き方が鑑賞者の考えや感じ方を深くすると思いました。
○絵を見て考えるようになったのは大人になってからですが、こういう授業を小中学校時代に体験したかったな、と思います。
○これは使えると思いました。
教師の力量も高めないと子どもからにリッチな言葉は期待できませんが、やらないことには始まらないので機会を見つけて実践したいと思います。
他教科や小学校の先生方にもこの鑑賞の楽しさ、有効性を少しは伝えられたかな、できれば、これを知った先生方が、自校で実践したり、他の先生方に伝えたりして、子どもたちに鑑賞の楽しさ、芸術作品の素晴らしさを伝えてほしいなぁと思います。
また、感想にもあった「次回は小学生向けの絵や違う教科での対話型鑑賞の学習会をしてみたい」という要望に応えられるか…!(*_*; まだまだ私も修行せねば!と、どんどん次の目標ができるのでした。
房野さん、充実した研修会になったようですね。
他の会員の皆さんも、あらゆるフィールドで実践を行っていきましょう!!そしてレポートも届けてくださいね。