日本の捕鯨問題について、私は長い間、一つの疑問を持っていました。
それは、なぜ北米大陸の先住民による伝統捕鯨は認められていて、日本の伝統捕鯨が認められないのか、それが分からなかったのです。
そんな中で昨年末の日本のIWC脱退がありました。
その後、ある人のTwitterを見ていて『日本の伝統文化に関係のある沿岸捕鯨は、南極海の捕鯨をやめれば世界から認めようと少なくとも3回の提案があったのに日本政府は拒否したのでした。日本政府の目的が南極海での捕鯨だからでした。』というツィートを読みました。
『ええっー!! 本当に?』と思いました。
もし本当にそんな提案が過去にあって、それを政府が拒否していたのなら、今回の脱退も含めて、日本の政府のやっていること、まったく訳が分かりません。
ちなみに私はTwitterをやっていません。
かつて様々な社会問題について、とても面白いブログをやっていた人が、Twitterをやるようになって、Twitterの方にのめり込んでしまって、ブログの更新もなくなり、結局ブログそのものも止めてしまったのを私は見ていました。
間違っているかもしれませんが、メッセージ性を持った発言の場合、Twitterは、よく似た考えを持った仲間内でのおしゃべりになりやすく、やっている方は楽しいのでしょうが、メッセージの発信力としては弱いし、なによりやっている本人が、実質狭い仲間内でのおしゃべりに過ぎないのに、ツィートすることで自分が社会に対し何か言っている気になってしまう欠点があるように思うのです。
情報の真偽も短すぎて判断できないのです。
捕鯨についてツィートされていたTwitterは、私が唯一例外的にたまに開いて読んでいたTwitterでした。
(上記のブログ主のTwitterではありません。)
ただ、Twitter上での言葉であり、やはり事の真偽が分からなかったのです。
Twitterはフェイク(嘘)がとても多いのも特徴です。
〈世界から認めようと少なくとも3回の提案があった〉と言われても、その「世界」って具体的にどこなのか、何なのかも分からないのです。
気になってツィートを辿ってみると、情報源が分かりました。
2017年6月13日の国会の農林水産委員会における山本太郎の質問でした。
3回の提案も以下のように、いつどこで誰が、が示されていました。
〈一回目、一九八八年九月、東京、日米非公式漁業協議の席上、米国エバンス商務省海洋大気局長が田中宏尚水産庁長官に対して、南極海での調査捕鯨をやめれば沿岸捕鯨の再開をIWCで支援してもよいと提案したが、日本側は応じず。二回目、九七年、モナコ、第四十九回IWC年次会議にて提案を受けるが、応じず。三回目、二〇一〇年、議長を務めるチリ代表のマキエラ氏からの妥協案にも応じず。〉
この時の質問場面はYouTubeでも見ることが出来ます。ここです。
また活字としても起こされています。ここです。
とても分かり易いので、捕鯨問題に関心のある人は是非見ていただきたいです。
担当所轄の農林水産省の方々を前にした、農林水産委員会での発言ですので内容にフェイクはなかったと判断できます。
私はあくまで伝統捕鯨に関して、日本人とクジラとの関わりは素晴らしいものであったと聞いていました。
そして南氷洋における調査捕鯨は伝統的な沿岸捕鯨が認められないが故の代替的な捕鯨だとなぜか勘違いしていました。
そうではなく、日本の政府にとって伝統捕鯨はどうでもよく、目的は南氷洋における捕鯨だったわけです。
「伝統、伝統」と言っていれば国民は騙されます。
日本人なら大抵の人は伝統を守ることにやぶさかではないでしょうけど、世界中を敵に回しても水産省の利権を守りたい日本人は、当の水産省の官僚を除いてはいません。
山本太郎の質問は2017年、つまり一昨年のことだったのですが、ではなぜ、ここに至ってIWCを脱退し、以前に提案を受けていた南氷洋の調査捕鯨を打ち切り、沿岸捕鯨のみ行うと言い出したのでしょうか。
日本の「伝統」を一向に理解しようとしないIWCを、脱退という形で拒絶する姿が一部日本人にはカッコ良く映るから?
私は、それより何より南氷洋での捕鯨が利権としての旨味を失ったからではないかと思います。
調査捕鯨で得た鯨肉は在庫がだぶつく状態であり、たぶん鯨肉の消費が上向くことは今後もない。
実は日本の政府は、南氷洋の捕鯨から手を引く時期を逸していたのではなかったのでしょうか。
だったら、IWCで南氷洋の調査捕鯨から手を引くので日本沿岸の伝統捕鯨は認めて欲しいと、自ら言い出せばよかったのにと思うのは私だけなのでしょうか。
それは、なぜ北米大陸の先住民による伝統捕鯨は認められていて、日本の伝統捕鯨が認められないのか、それが分からなかったのです。
そんな中で昨年末の日本のIWC脱退がありました。
その後、ある人のTwitterを見ていて『日本の伝統文化に関係のある沿岸捕鯨は、南極海の捕鯨をやめれば世界から認めようと少なくとも3回の提案があったのに日本政府は拒否したのでした。日本政府の目的が南極海での捕鯨だからでした。』というツィートを読みました。
『ええっー!! 本当に?』と思いました。
もし本当にそんな提案が過去にあって、それを政府が拒否していたのなら、今回の脱退も含めて、日本の政府のやっていること、まったく訳が分かりません。
ちなみに私はTwitterをやっていません。
かつて様々な社会問題について、とても面白いブログをやっていた人が、Twitterをやるようになって、Twitterの方にのめり込んでしまって、ブログの更新もなくなり、結局ブログそのものも止めてしまったのを私は見ていました。
間違っているかもしれませんが、メッセージ性を持った発言の場合、Twitterは、よく似た考えを持った仲間内でのおしゃべりになりやすく、やっている方は楽しいのでしょうが、メッセージの発信力としては弱いし、なによりやっている本人が、実質狭い仲間内でのおしゃべりに過ぎないのに、ツィートすることで自分が社会に対し何か言っている気になってしまう欠点があるように思うのです。
情報の真偽も短すぎて判断できないのです。
捕鯨についてツィートされていたTwitterは、私が唯一例外的にたまに開いて読んでいたTwitterでした。
(上記のブログ主のTwitterではありません。)
ただ、Twitter上での言葉であり、やはり事の真偽が分からなかったのです。
Twitterはフェイク(嘘)がとても多いのも特徴です。
〈世界から認めようと少なくとも3回の提案があった〉と言われても、その「世界」って具体的にどこなのか、何なのかも分からないのです。
気になってツィートを辿ってみると、情報源が分かりました。
2017年6月13日の国会の農林水産委員会における山本太郎の質問でした。
3回の提案も以下のように、いつどこで誰が、が示されていました。
〈一回目、一九八八年九月、東京、日米非公式漁業協議の席上、米国エバンス商務省海洋大気局長が田中宏尚水産庁長官に対して、南極海での調査捕鯨をやめれば沿岸捕鯨の再開をIWCで支援してもよいと提案したが、日本側は応じず。二回目、九七年、モナコ、第四十九回IWC年次会議にて提案を受けるが、応じず。三回目、二〇一〇年、議長を務めるチリ代表のマキエラ氏からの妥協案にも応じず。〉
この時の質問場面はYouTubeでも見ることが出来ます。ここです。
また活字としても起こされています。ここです。
とても分かり易いので、捕鯨問題に関心のある人は是非見ていただきたいです。
担当所轄の農林水産省の方々を前にした、農林水産委員会での発言ですので内容にフェイクはなかったと判断できます。
私はあくまで伝統捕鯨に関して、日本人とクジラとの関わりは素晴らしいものであったと聞いていました。
そして南氷洋における調査捕鯨は伝統的な沿岸捕鯨が認められないが故の代替的な捕鯨だとなぜか勘違いしていました。
そうではなく、日本の政府にとって伝統捕鯨はどうでもよく、目的は南氷洋における捕鯨だったわけです。
「伝統、伝統」と言っていれば国民は騙されます。
日本人なら大抵の人は伝統を守ることにやぶさかではないでしょうけど、世界中を敵に回しても水産省の利権を守りたい日本人は、当の水産省の官僚を除いてはいません。
山本太郎の質問は2017年、つまり一昨年のことだったのですが、ではなぜ、ここに至ってIWCを脱退し、以前に提案を受けていた南氷洋の調査捕鯨を打ち切り、沿岸捕鯨のみ行うと言い出したのでしょうか。
日本の「伝統」を一向に理解しようとしないIWCを、脱退という形で拒絶する姿が一部日本人にはカッコ良く映るから?
私は、それより何より南氷洋での捕鯨が利権としての旨味を失ったからではないかと思います。
調査捕鯨で得た鯨肉は在庫がだぶつく状態であり、たぶん鯨肉の消費が上向くことは今後もない。
実は日本の政府は、南氷洋の捕鯨から手を引く時期を逸していたのではなかったのでしょうか。
だったら、IWCで南氷洋の調査捕鯨から手を引くので日本沿岸の伝統捕鯨は認めて欲しいと、自ら言い出せばよかったのにと思うのは私だけなのでしょうか。
誰も知らなかったみたいなんです。
国民もおバカだったんでしょうか。
引くに引けなくなって、カッコいい引き際として今回の脱退を演出したのか。
自民党議員の発言を聞いているとそんな気もします。
そもそも沿岸捕鯨をやりたかった漁民達はこんな経緯を知っていたのか、そこも知りたいところです。
それを国民が、誰も理解してくれないという被害者意識だけ抱いて、ほとんど何も知らなかったというのも変です。
1988年頃って、南氷洋での捕鯨が一つの利権としてまだ生きていた頃だったのでしょう。
でも、その後2回も提案を拒絶し、今になって何やっているのやら、です。
この国、病んでます。
原発しかり、ダム建設しかり、諫早湾の埋め立てもしかり。
当初の目的と異なる目的を持ち出してまで遂行しようとする。
それで一体誰が得するのか、少なくとも日本という国にとっては損ですね。
ちなみにアベ・アソウの地元は鯨食が元々あった地域だそうですが。
そんないきさつがあったなんて知りませんでした。
「捕鯨ありき」が勝手に歩いていたんでしょうか。
なんか利権がらみ?と勘ぐってしまいます。
おバカなのは隣国だけかと思っていたら、自国もおバカでした。
サンクチュアリで捕鯨してるなんて
非難こそされだれも擁護してくれませんよね。
ましてや生存に必要な文化的捕鯨でもない。
日本って最近酷い国になったと思ってましたが、
1988年から変だったんですね・・・
それもショックだわ
国策としてやっている捕鯨ゆえ、
たとえ採算が合わなくても自ら撤退するとは
なかなか言えないのでしょう。
捕鯨に関係ある選挙区出身の議員とか、水産省の予算ぶんどりとか、
政治的思惑があるとTVで誰だったかが言ってました。
確かに、時機を逸しましたね。
それも3度も。
確かに私の勉強不足はあるのでしょうが、メディアももっとIWCでの交渉の内容を国民に知らせてほしいですね。