天燈茶房 TENDANCAFE

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臼田さん、星になる

2009-12-07 | 宇宙
JAXA臼田宇宙空間観測所、通称“臼田さん”(写真)。
長野県の人里離れた険しい山中に忽然と存在する、東洋一の巨大さを誇る直径64m重量1980トンのパラボラアンテナを擁する施設です。

臼田さんは地球から遥か彼方の深宇宙へと向かった日本の宇宙機…火星探査機「のぞみ」小惑星探査機「はやぶさ」月周回衛星「かぐや」、そして来年初夏に旅立つ金星探査機「あかつき」との通信運用を担う、日本の宇宙への窓、深宇宙への入り口です。
遥か宇宙へとひとり旅立った宇宙機たちにとっては、臼田さんとの通信が故郷地球との唯一の繋がりとなります。
故郷を遠く離れた子どもたちを優しく見守るお母さんにも例えられることのある、おおきなパラボラさんです。
(実は衛星・探査機を宇宙へと送り届けるロケットも「お母さん」に例えられることがよくあります。宇宙機にはお母さんがたくさんいるんだなぁ…)

⇒参考記事:夏だ!パラボラさんに会いに行こう2009 JAXA臼田宇宙空間観測所編(天燈茶房 TENDANCAFE 2009年07月28日)

地球にどっしり腰を据えて、いつも広い懐で子どもたちを見守り続ける、
そんな臼田さんですが、とうとう自分も星になってそらに昇り、宇宙を巡ることになりました!

小惑星ウスダ誕生!(2009年12月7日 JAXA宇宙科学研究本部トピックス)

トピックス記事によると、1996年1月12日に秩父にて佐藤さん、浦田さんにより発見された小惑星12432Usuda(臼田)と命名する申請が、今月上旬に国際天文学連合により承認されたとのこと。
臼田さんのいる長野県臼田町(現佐久市)からの命名とのことですが、これはもう「臼田さんが星になった」と考えてもいいんじゃないでしょうか?

今頃、星になった臼田さんは軌道を巡って「はやぶさ君」や「のぞみ姉さん」たちに会いに行ってるんだろうなぁ…
そんなことを考えながら見上げる澄み切って凍てついた冬の夜空。
宇宙科学は時に、実にロマンチックだったりするのです。