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内之浦宇宙空間観測所 特別公開2011に行きました

2011-11-13 | 宇宙
雨上がりのM整備塔ロケットランチャ

平成23年10月30日(日曜日)
鹿児島県の大隅半島にある内之浦宇宙空間観測所特別公開が開催されました。

日本で最初の人工衛星「おおすみ」から小惑星探査機「はやぶさ」をはじめとする多くの科学衛星、そして観測ロケットを今でも打ち上げている「宇宙ファンの聖地」内之浦の、年に一度のお祭りです。
もちろん、今年も行って来ましたよ!




今年は、現地に宿を確保して前日から内之浦に乗り込みました。
宿の部屋からは、内之浦湾の潮騒の向こうに内之浦宇宙空間観測所のパラボラアンテナ「うっちーさん」たちが見えるという絶好のロケーション。
(実はこのお宿、昨年の「はやぶさ」地球帰還の出迎え合宿でもお世話になったんですよね。)

夜には宇宙クラスタの仲間たちも続々結集して、前夜祭の宴会です!


内之浦の魚はとにかく美味い!

Ustreamでの生中継も急遽始めたりして大いに盛り上がり、明日の祭りを前にしての楽しい宴会は夜更けまで続きました。


翌朝は、生憎の雨模様…


それでも、防災無線で今日の宇宙空間観測所特別公開は予定通り実施されると呼びかけています。
朝御飯を食べて気合を入れて、さぁ内之浦宇宙空間観測所 特別公開2011に出発!



クルマに分乗して、丘の上の宇宙空間観測所に到着すると、既にかなりの人が集まっています。



Mロケット組立棟内は大賑わい、今年の特別公開も大盛況です!
…何やらゆるキャラもいますね(笑)
(→「はやぶさ」の“ゆるキャラ”現る


でも、こんな恐い案内も。
「小うっちーさん」(20mパラボラアンテナ)にスズメバチ発生か…


さらに、こんな物騒なチョック済みも(笑)
ヒドラジンが漏れたら一大事です。

今年も「はやぶさ」関連の展示がありました。





惜しくもイトカワに到達できず、星になった探査ローバ「ミネルバ」
次の「はやぶさ2」ではリベンジを期して複数搭載される見込み。今度こそ、小惑星の表面を跳ねまわって欲しいものです。


次期固体ロケット「イプシロン」の展示も。


まもなく、ここ内之浦のM台地から翔び立つことになる「イプシロン」。
期待が高まります!

その「イプシロン」の為に、もうじき改装工事が始まるというMロケット発射装置を見に行くことにします。


Mロケット組立棟の向こうが発射装置のあるM台地です。


M台地側から見た組立棟と、50トン門型クレーン


そしてこれが、Mロケット発射装置整備棟


整備塔ロケットランチャ側。
まだ改装工事は始まっていませんが、このMロケット仕様の姿はもうすぐ見納めとなります。


Mロケット発射装置の銘板。
「改装工事後は、きっと『M』の字の上にガムテか何か貼られて、その上から油性マジックで『E(イプシロン)』と書き込まれるんだぜー!」などと話して仲間と大笑い。
何しろ、認められた改装工事の予算がかなり安いみたいですからねぇ…


M台地に横たわる、M-Vロケットの実物大模型。
宇宙研相模原キャンパスにある実機展示では2号機の機体ナンバーが入っていますが、ここ内之浦のものは1号機となっていますね。


悪名高い、M台地を無理やり仕分けるフェンス。
JAXA統合後に指示されて設置されたものですが、M-Vロケットの打ち上げの度にロケット噴射の爆風の直撃を受けて吹っ飛ばされ、そのまま無理やり補修されて無残な姿をさらしています。
今後は、イプシロンの打ち上げの度に再び吹っ飛ばされることになるのでしょうか。


Mロケット発射装置に横付けされた重機の車体に残る文部省 宇宙科学研究所 鹿児島宇宙空間観測所の文字。
JAXA統合以前からそのまま使われているようですね。

雨が降り止まないので、一旦Mロケット組立棟の屋内に戻ります。


ここで、一回目の宇宙教室の時間になったので会場の会議室へ。

JAXA宇宙輸送ミッション本部の荒川聡先生「ロケットのお話 ~ペンシルからイプシロンへ~」





宇宙教室の後は、場内巡回バスに乗ってKSセンターへ向かいます。

先ずは観測ロケット組立室へ。各種観測ロケットのランチャが並んでお出迎え。



こんなものもありました。
観測ロケットS-520のダミーウエイトか…


観測ロケット組立室を出たら、凄まじい豪雨です!


土砂降りの雨の中のKSセンターを、やっとの思いで歩いてランチャドームまで辿り着きます。

ここでは観測ロケットS-520のランチャがスタンバイ中。
来月打ち上げ予定のS-520-26号機で使用されるものです。









ランチャの操作体験も行われていました。

再びMロケット組立棟に戻って、二回目の宇宙教室。
内之浦宇宙空間観測所長の峯杉賢治先生「未来のロケットと衛星」



宇宙教室会場の会議室の隣の休憩所には、今もこんな掲示が。

ようやく雨が上がったので、またM台地に出てみました。

先ほどまで靄がかかっていた海も、水平線が見えるようになっています。

ある程度天候が回復したので、ここで急遽M整備塔ロケットランチャ駆動実演が実施されました!










Mロケット発射装置がこの姿で動くのを見るのも、きっとこれが最後になるでしょうね…







みんな、ここから宇宙に旅立って行ったんですね。
ありがとう、お疲れ様、Mロケット発射装置。



なんとか最後にMロケット発射装置の晴れ姿も披露されて、
内之浦宇宙空間観測所 特別公開2011は無事に閉幕。
来年もまた来るぞ!


おまけ:お土産写真


今回の“戦利品”

会場内スタンプラリーの賞品のキーホルダーやストラップ、
宇宙教室受講記念品のイプシロンメモパッド、来場記念のクリアケースなど。
特筆すべきは、コントロールセンターで偶然お会いした餅原義孝さん(打上げ管制担当:M-Vロケットの打ち上げ時に秒読みをされていた方)に、特にお願いしてイプシロンノートの表紙に書いて頂いた、
「ヨーイ ハイ!! 1分前」サイン!!

餅原さん、イプシロン打ち上げの時も、素敵な肉声秒読みを楽しみにしています!!