Theseus besiegt den Centauren/Antonio Canova
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ウィーン美術史美術館の開館時間となりました。
早速、正面玄関前に出来ている入場待ちの行列に並びましょう。
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入場前に気が付いたのですが、美術史美術館の外壁の窓にもそれぞれ芸術家たちの名前が掲げられていますね。
こんな所まで自然史博物館の建物と共通の造りになっています。
この窓はレオナルド・ダ・ヴィンチのようです。
美術史美術館は建物は大規模なのですが、入り口とチケットカウンターは狭くて開館と同時に大混雑です。
何とかチケットを購入して、いよいよ館内へ…
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入場者を出迎えてくれるのが、この素晴らしいエントランスの階段ホールと天井画です。
このホールの装飾デザインは、グスタフ・クリムトの手に依るものだとか。
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そして圧巻の、吹き抜け丸天井ホール!
ホールはカフェとなっていて、名画を鑑賞した後は美術館の建築そのものを堪能しながらお茶を楽しみ、
贅沢な余韻に耽る事が出来るのです。
さあ、絵画ギャラリーへ…
このドアの向こうには、ハプスブルク王朝によって集積された無限の芸術世界が広がっています!
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フェルメール!ラフィエル!ルーベンス!ヴェラスケス!アルチンボルド!
…美術の教科書で一度は見たことがある、誰もが知っている名画中の名画が並ぶ回廊がどこまでも続きます。
そして、この至宝の洪水の中でも一際目を引く逸品には大抵、
プラハに居た芸術と科学を愛した皇帝の特別コレクションであることを示すプレートが添えられていました。
美術史美術館の収蔵品の中でも特に人気のある究極の作品群は、
プラハ城から移された、神聖ローマ皇帝ルドルフ2世が愛したコレクションなのです。
ルドルフ2世の芸術的才覚の素晴らしさと審美眼の確かさには、改めて感服させられます。
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そして、ウィーン美術史美術館を象徴すると言っても過言ではないブリューゲルの一大コレクション。
牧歌的で素朴であり厳しくもある農村の日常風景や、
一見ユーモラスながらも奇妙な緊張感と不気味さが漂うバベルの塔を取り巻く状況を見渡しながら、
小一時間ほども回廊のソファに座って過ごしてしまうのでした…
お昼過ぎまでウィーン美術史美術館で過ごしてから、ホテルに荷物を受け取りに戻ります。
明日は夜明け頃の飛行機でウィーンを発つので、今日のうちにシュヴェヒャート国際空港のエアポートホテルにチェックイン。
そして夕刻、再びウィーン市内に戻ります。
旅の最後の夜、ウィーン国立歌劇場でオペラの夢を見ましょう。
→29:OPERA NIGHT ウィーン国立歌劇場に続く