普通級に通うレット姫のヒナ、そのクラスでの道徳の授業の様子です。
今日は、娘の病気レット症候群と娘自身について考える時間。
担任の先生に招待してもらい、私も授業を参観させていただきました。
全学年一クラスしかないヒナの学校では、クラス替えがないため、
入学から卒業まで、同じメンバーで過ごすことになります。
この子たちは、入学から3年間、ずっと一緒に学んできた仲間です。
先生から「こうしましょう」と言われた訳ではないのに、
当たり前のように娘を受け入れ、当たり前のように一緒に学校生活を送っています。
と、私は今まで思っていました。
でもそれは間違えで、当たり前のように…ではなかったのかもしれません。
入学当初は、自分と違うお友だちに、戸惑った子がいたのかもしれません。
どうやって接していいかわからず、距離をおいていた子もいただろうと思います。
不思議なことは、それでも誰一人「この子が嫌い」という子がいなかったこと。
子どもたちはきっと、娘を通して初めての経験をしたのでしょう。
お喋りのできないお友だちと、どのようにして(自分なりに)上手に付き合えるのか。
きっと一生懸命考えながら、娘と自分の、今の関係を作ってくれたのだと思います。
戸惑いながら、悩みながら、そして真剣に。。。
参観をしながら、「教育ではなく共育だ」という言葉を思い出していました。
偶然にも、参観直前に教えてもらった言葉でした。
「共育」
まさにそうなのだと思います。
娘自身も、お喋りもできず、お友だちとの関係をどう築いたらいいのか、悩んだことでしょう。
お友だちはそれ以上に、悩んだていたのかもしれません。
そうやって、みんな一緒に育っていくのでしょう。
みんな、もっともっと娘のことを知りたかったのでしょう。
レット症候群の説明をDVDで流し始めると、
食い入るように観ていました。
難しい言葉もありましたが、全員が病気について理解し、
ヒナと自分とのこれからについて、考えているようでした。
下校時、介助の先生が
「ヒナちゃんが居ることは、この子たちにとっても大切なことです。
みんな優しい子に育って、それがこの子たちが幸せに生きていくための財産になるのだから」
と。
インクルーシブ=共育
私自身が、大切なことを教えてもらった3年生の道徳の時間でした。