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宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

電波のまたたきでとらえたアイソン彗星のイオンテイル

2015年03月01日 | 流星群/彗星を見よう
名古屋大学と日本大学の共同研究チームが、
2013年11月に太陽に再接近して消滅したアイソン彗星のプラズマの尾を、
電波のまたたき現象を利用した観測でとらえました。

そして、この観測が彗星や太陽風の謎に迫るうえで、
有効な手段だと分かってきたんですねー
2013年11月23日のアイソン彗星

今回の研究では、
愛知県豊川市などに設置された専用アンテナを使って、太陽からのプラズマ粒子の流れ“太陽風”ごしに見える、遠方の電波源のまたたきを調べています。

データの解析からは、
アイソン彗星のイオンテイル(太陽風にたなびくプラズマの尾)が電波源の手前を通過したときに、電波源のまたたき現象が強くなるようすが見つかり、イオンテイルの電子密度の推定が行われました。

ただ、尾の境界付近が最も電子密度が高いという意外な結果も得られることに…
今後、この解釈が課題になるそうです。

電波源のまたたき現象を利用した彗星のイオンテイル観測は、
まだ例が少ないのですが、彗星の時間変化や太陽風との相互作用などの謎に迫るうえで、有効な手段になると期待されているようですよ。
電波源のまたたき現象を観測する大型アンテナ