宇宙のはなしと、ときどきツーリング

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探査衛星“ケプラー”は一時的に緊急モードに入っていた!?

2016年04月23日 | 宇宙 space
探査衛星“ケプラー”が4月7日に、
緊急モードに入っていたことが確認されたんですねー

その後の状態が心配されたのですが、
10日の朝には安定した状態に… なぜか復旧したそうです。


系外惑星探査衛星“ケプラー”

2009年3月に打ち上げられた“ケプラー”は、
宇宙で8年目を迎えたばかりのNASAの系外惑星探査衛星です。

主な目的は恒星の明るさの変化から、
その恒星を公転している系外惑星を見つけ出すこと。

地球から見て、
太陽以外の恒星(主星)の手前を、その星を公転する惑星が横切る、
“トランジット”という現象を観測するんですねー

“トランジット”現象では、
主星の光が手前を通過する惑星にさえぎられて、わずかに暗くなるので、
惑星の存在を知ることができます。

“ケプラー”は2012年のメインミッション完了時点で5000個の候補を発見し、
1000個以上が系外惑星と確認されています。


緊急モード

“ケプラー”は2014年から“K2”と呼ばれる延長ミッションに入っていました。
観測を行う“ケプラー”(イメージ図)

延長ミッションで“ケプラー”は、
“キャンペーン9”と呼ばれる重力マイクロレンズ現象の観測を行うことになります。

そして、このミッションを行うため、
今月7日に天の川銀河の中心の方向を見るように方向転換を行うはずでした。

でも、その約14時間前に緊急モードに入ってしまうんですねー

4日の時点では正常であったことが分かっています。

その後、10日の朝に復旧が確認され、
運用チームでは科学観測の再開と並行して、
緊急モードに移行した原因を調査しています。

また、システムの状態や、
“キャンペーン9”を実施できるかどうかについても調べられていて、
一連のチェックにはもうしばらくかかるようです。