115億光年彼方で起こった超新星爆発。
この光が重力レンズ効果によって3つの異なる経路を通り、それぞれ数日の時間差で地球に到達しました。
これによって、超新星の時間変化が分かり、爆発前の星の情報も得られたそうです。
そのため、近年では大型望遠鏡の観測によって、100億光年以上の遠方宇宙で起こった超新星爆発も見つかるようになってきました。
でも、超新星爆発の観測機会は限られるので、遠方の超新星については得られる情報も少なかったんですねー
特に、爆発する前の恒星の性質が明らかになった超新星は、地球から数億光年以内の近傍の超新星爆発に限られていました。
さらに、爆発前の恒星が太陽の約5000倍の半径を持つ赤色巨星であったことも突き止めています。
この快挙は、超新星と地球の間に位置するくじら座方向の銀河団“Abell 370”の重力がレンズのような役割を果たしてくれたおかげ。
この重力により超新星からの光が曲げられ、複数の経路を通じて地球に届けられました。
なので、研究チームは超新星の爆発初日から8日目までの変化を、1つの画像から知ることが出来ました。
超新星が3つに分かれて移っていた画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が201012月に撮影していたものでした。
研究チームは、ハッブル宇宙望遠鏡が残したアーカイブ画像を系統的に調査する中で、今回の超新星を見つけています。
2番目は爆発後約2日、3番目は爆発後約8日の姿で、色は徐々に赤くなっていました。
この色の変化は何を意味しているのでしょうか?
それは、爆発の衝撃波によって星が膨張して温度が低下した結果だと考えられ、この冷却のペースから爆発前の恒星の大きさが計算されています。
また、この発見に基づき、115億光年の遠方までの超新星爆発の頻度を求めて分かったこともあります。
それは、遠方宇宙ではこれまで考えられていたよりも多くの超新星爆発が起こっていること。
どうやら遠方の宇宙では、星の形成が活発だったようですね。
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この光が重力レンズ効果によって3つの異なる経路を通り、それぞれ数日の時間差で地球に到達しました。
これによって、超新星の時間変化が分かり、爆発前の星の情報も得られたそうです。
遠方宇宙の超新星爆発
恒星の死に伴う爆発現象“超新星”は、星が属する銀河全体を上回るほどの明るさがあります。そのため、近年では大型望遠鏡の観測によって、100億光年以上の遠方宇宙で起こった超新星爆発も見つかるようになってきました。
でも、超新星爆発の観測機会は限られるので、遠方の超新星については得られる情報も少なかったんですねー
特に、爆発する前の恒星の性質が明らかになった超新星は、地球から数億光年以内の近傍の超新星爆発に限られていました。
光の経路を曲げる重力レンズ
今回、アメリカ・ミネソタ大学を中心とする国際共同研究チームが見つけたのは、地球から約115億光年という非常に遠く離れた銀河で起こった超新星。さらに、爆発前の恒星が太陽の約5000倍の半径を持つ赤色巨星であったことも突き止めています。
この快挙は、超新星と地球の間に位置するくじら座方向の銀河団“Abell 370”の重力がレンズのような役割を果たしてくれたおかげ。
この重力により超新星からの光が曲げられ、複数の経路を通じて地球に届けられました。
重力レンズとは、恒星や銀河などが発する光が、途中にある天体などの重力によって曲げられたり、その結果として複数の経路を通過する光が集まるために明るく見えたりする現象。
光源と重力源との位置関係によっては、複数の像が見えたり、弓状に変形した像が見えたりする。その効果を重力レンズ効果と呼んでいる。
光が地球へ到達するまでの所要時間には、経路によって数日程度の差があったんですねー光源と重力源との位置関係によっては、複数の像が見えたり、弓状に変形した像が見えたりする。その効果を重力レンズ効果と呼んでいる。
なので、研究チームは超新星の爆発初日から8日目までの変化を、1つの画像から知ることが出来ました。
超新星が3つに分かれて移っていた画像は、ハッブル宇宙望遠鏡が201012月に撮影していたものでした。
研究チームは、ハッブル宇宙望遠鏡が残したアーカイブ画像を系統的に調査する中で、今回の超新星を見つけています。
2番目は爆発後約2日、3番目は爆発後約8日の姿で、色は徐々に赤くなっていました。
この色の変化は何を意味しているのでしょうか?
それは、爆発の衝撃波によって星が膨張して温度が低下した結果だと考えられ、この冷却のペースから爆発前の恒星の大きさが計算されています。
また、この発見に基づき、115億光年の遠方までの超新星爆発の頻度を求めて分かったこともあります。
それは、遠方宇宙ではこれまで考えられていたよりも多くの超新星爆発が起こっていること。
どうやら遠方の宇宙では、星の形成が活発だったようですね。
今回の研究成果の紹介動画“Hubble Captures 3 Faces of Evolving Supernova”(Credit: NASA's Goddard Space Flight Center) |
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