akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

バリアフリーさが映画祭2011

2011-11-30 | バリアフリー映画、福祉
11月25(金)~27日(日)、バリアフリーさが映画祭2011が開催されました。
会場は、佐賀県立男女共同参画センター「アバンセ」。
長編9本、短編2本が上映されましたが、韓国のPlanet of Snail 以外はすべて副音声および字幕付き上映。三日間、佐賀県内外から障害のある方、ない方、たくさんの方がいらしてバリアフリー映画を楽しみました。

私が関わらせていただいたのは

25日11:00~『幸福の黄色いハンカチ』佐々木の副音声ライブ上映
   (13:00~13:30山田洋次監督講演)
  14:20~15:57『沈黙の春を生きて』Bmap副音声ライブ上映
  16:40~『ドルフィンブルー フジ、もういちど宙へ』佐々木の副音声収録版
26日10:00~『河童のクゥと夏休み』佐々木の副音声ライブ上映
27日10:00~『はだしのゲンが見たヒロシマ』Bmap副音声ライブ上映
  12:20~『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』佐々木の副音声収録版
  14:00~佐々木亜希子による<音声ガイドワークショップ>

私自身のライブが2本。
そして、今回はこの大きな舞台で、NPOになったばかりのBmap(Barrier-free movies for all people)に『沈黙の春を生きて』と『はだしのゲンが見たヒロシマ』の副音声ライブの機会を与えていただき、3人のメンバーが出演させていただきました。
NPOの代表であり演出の責任を負った自分としては、とにかくご覧下さった皆様が分かりやすく、映画に入り込んでいただけるガイドにしなくてはとこの一カ月はキリキリしていましたが、お客様からの反応は良く、本当にほっといたしました。

坂田雅子監督のドキュメンタリー映画『沈黙の春を生きて』は、ベトナム人とアメリカ人のインタビューで構成されていますので、そのヴォイスオーバーもすべてBmapメンバーが行いました。(中尾るか、齊藤具子、望月睦)準備にはかなりの時間と労力を要しましたが、3人の努力の甲斐あって、ちゃんと坂田監督のメッセージが伝わってきました。
『はだしのゲンが見たヒロシマ』(副音声ライブ:中尾るか)も、石田優子監督自身が音声ガイド台本にも細かく目を通して下さり、また長崎出身の中尾さん(元NHK長崎キャスター)の想いも込められた音声ガイドとなりました。

『黄色いハンカチ』『河童のクゥ』は作品がとても素晴らしいので、会場いっぱいの観客も笑ったり泣いたり。
クゥのほうは子どもたちもたくさん来ていて、まさに障害も年齢も越えて一緒に楽しんでいただいた感じです。知的障害の方々は、面白いところでは声をあげて喜んで下さっていました。

ワークショップも盛況で、2時間、なかなか濃い内容になりました。
参加者からは質問や感想がたくさん出ました。
「ト書き的に見えているものを入れていけばいいのだと思っていましたが、
それでは自分も楽しめないと思うし、自分が聞いて面白くないだろうと思うのに、視覚障害の方々が面白いと
思うわけないですよね。もっと自然にみんなが楽しめる形にすればいいんですね」(音訳ガイド従事者)
「映像制作に携わっている者としては、カメラワークの一つ一つに意味とこだわりがあるので、カメラワークの説明はしなくていいのかと思っていましたが、一般の方や視覚障害の方にとっては『ズームしていく』や『誰誰のアップ』などと言われてもだからなんなのかわからないですもんね。カメラワークの意図を踏まえて、自然なガイドをつける、自然と感じる語り方にする。かなりレベルが高いんですね」(大学の映像学科教授)

3日間、ほぼ全作品を拝見(拝聴)しました。
東陽一監督も仰っていましたが、まだまだバリアフリー映画が広まっていくためには、ハード面ソフト面、たくさん課題があります。
でも、方向性は間違っていないということも、観客の皆さんや携わって下さっている県の障害福祉課の皆さんとお話していて確信しています。

上映のたびにステージでご紹介いただき、レセプションパーティやクロージングセレモニーでもBmapメンバーをご紹介いただいて恐縮でした。Bmapにこうしたチャンスを与えていただき、本当にありがとうございました。
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