akikoの「活動」徒然記

活動弁士佐々木亜希子の身の周りの出来事やふと感じたこと

無声映画の邦画は元祖”バリアフリー映画”

2014-08-07 | 活弁
日本の無声映画の字幕は、かなり工夫されています。
大きさや字体、斜めに出したりと、突然怒鳴ったのがわかったり、畳み掛けるようにあっちからこっちから声が出ているのがわかるように文字が出てきます。

先日の『瞼の母』の上映の際には、字幕制作をしている友人が「『瀧の白糸』が面白かったから連れていってくれ」と言うろう者の方をお連れくださったのですが、今回もとても楽しかったそうです。

友人から「画面の字幕で読めない漢字があったそうですが、古い旧漢字がまた雰囲気があって良かったそうです。また字幕の字体の変化でその場の雰囲気が伝わったそうです。手書きの字幕ならではの味ですね。私も字幕になにか工夫してみたいと思いました。」
と感想をいただきました。
帰りにお茶しながら私の語りの内容を(手話で)説明くださったそうで、ろう者の方が活弁台本にもご興味を持たれたというので、後からご覧いただきました。

『瞼の母...』は講談にもなっており、先日のシネマートでの活弁も、視覚障害の方も十分楽しめる語りにしていました。

多分、邦画の活弁は、元祖 ”バリアフリー映画” だったんです(^-^)

洋画も、日本語字幕付きの映像を使えば、聴覚障害の方も一緒にお楽しみいただけます
 
また、客席に全盲の方をお見かけすることも時々ありますので、少しだけアドリブで説明を足したりしています。
活弁の語りを少し工夫すれば、無声映画は十分に視覚障害者にとっても聴覚障害者にとっても楽しいエンターテインメントになるのです。
 
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