超軽量な肌ふとんを創りました。
一週間ほど前に、御主人から電話を戴きました。「肌ふとんを作ってくれ」と。以前、アイダーの合い掛けをリフォームした奥様の話の続きです。
あれから約1年が過ぎました。アイダー600g入りの肌ふとんが「重い」と言われます。もう少し正確に言えば「重い」というより、皮膚が敏感になっているため、ふとんが触れるだけで「痛い」のです。柔らかくて軽い、そして暖かいふとんを希望されました。
この夏は普通(?)の羽毛肌ふとん(WDD90%0.3㎏)を購入戴きました。残念ながらやはり「重い」と言われます。肌の触れる裏面はガーゼの肌ふとんです。唯一ガーゼだけは良いようです。だが、肌触りは良いのですが、側生地が二重になり「重い」のです。購入戴いてしばらくすると、「直してくれ」と言われました。少しでも軽くということで、150x210㎝のサイズを150x190㎝と短くししました。お客様は簡単に言われますが、なかなか大変な作業でした。
ガーゼは気に入って見えるのですが、もっと軽くて暖かい布団が欲しいという訳です。600gのアイダーは冬に使うから、秋に使う布団を作って欲しいと言われます。西川の300g入りのアイダー肌ふとんを試しに着て戴くと「すこし寒い」と言われます。最終的に140x190㎝430~450g程度のアイダーを入れて作ることになりました。
以前にも書きましたが、羽毛ふとんは羽毛の重さより側生地の重さが勝っていることが大部分です。化繊生地にすると軽くはなりますが、着心地はイマイチです。今回も綿100%の超軽量(100g/㎡程度・一般の生地より2~4割軽い)生地を準備しました。側生地だけの重さは約600gです。一般の羽毛ふとんの生地重量は1㎏以上です。
次に、マス目は(6x8)48マスにし、薄くても羽毛の片寄りを防ぐようにしました。中央部32マスx10g=320g と、両サイドの16マスには8g(128g)のアイダーを入れて見ました。マス目の都合で合計で448gになりました。
軽くて暖かい羽毛ふとんと一口に言いますが、ポイントは2つ。生地をどれだけ軽くするかが1つ目のポイントでした。それと、保温性を少しでも高めるために、普通はヨーロピアンキルトになるところですが、立体キルトにし、マス目の数も大幅に増やしました。
昨日納品しました。とても喜んで戴け、ホットしました。もちろん価格も(カタログ価格の約半値)。
羽毛ふとんのオーダーも承ります。羽毛の量・サイズなど既製品では納得の品が見つからない時は、Watakeiにご相談下さい。