イタリアは今回で三回目である。一度目は30年ほど前、イタリアの寝具メーカーの見学であった。二度目は、婆との結婚30周年で純然たる観光旅行であった。が、前二回とも、寝具に関して全く記録(写真)を撮っていなかったし、どんな寝具であったかも全く記憶にない。今回初めてイタリアのBED事情を記録した次第だ。
初めに宿泊したコルティナダンベッツォのホテルのBEDマットは、ウレタンマットであった。
そのBEDマットはどこにでもある一般的(高反発)ウレタンであった。いわゆるBEDパッドは無く汗取りパッド的シーツに覆われていた。フランスのHOTELとほぼ同じであった。掛けは化繊の毛布であった。そして、フランスでは無かったが、イタリアで初めてお目に掛かった羽毛ふとん(100x160㎝程度)が、チョコンと乗っていた。
日中はかなり気温は高くなる(30度超)。明け方は、結構涼しく、早朝散歩に出てみると、以外にも肌寒く感じた。TVの天気予報を見ると、15℃以下の日もあったようだ。寒暖の差が激しいようだ。BEDの羽毛は、明け方寒い時のための予備的な感じで置かれているのだろう。
カバーの中に筒状に作られた羽毛のパーツが、4列入っていた(写真参照)。汚れたときには、その列のみ交換すれば良いから、HOTELならではのアイデアかもしれない。
ダウン率は不明だが、触った感触では70%ぐらいだろう。
30年ほど前の羽毛ふとんメーカーの説明では、イタリアの基準では「Newダウン100%、かつ、ダウン85%以上」が最高ランクであったと記憶している。当時すでにヨーロッパでは羽毛ふとんが普及し、羽毛のリサイクル品も多く市場に出回っていたと聞いていた。そのため、リサイクル品が混ざるか否かが、ポイントになっていたと聞いた。今のヨーロッパはどんな基準かは知らない。
BEDだが、「すのこ」の上に普通の高反発ウレタンが乗っているだけだ。ダブルクッションに見えるが、外観だけである。「すのこ」になっている理由は良く分からない。イタリア北部、アルプスの麓的この地域は、当然のことながら「木材」は豊富にある。使われる理由はその程度かも…。
ウレタンマットの特徴はやはり断熱性が良いという事だろう。冬は暖かくてとても良いかもしれないが、夏は寝ていて背中が暑い感覚だ。入室時はエアコンは23℃ に設定されていたので、やや寒く感じ、26℃ に再設定して寝た。全体に気持ちよく寝られたが、時間が経つと背中だけが暑いと思えてきた。
今回のツアーで同行した方も、普段コイルマットの愛用者であったことから、慣れない性もあって寝にくかったとおっしゃって見えた。
だが、冬のスキーシーズンのお客様が最も多いと聞いたから、これがベストなおもてなしと言えるのだろう。
寒い冬のことを考えてか、窓は二重だった。カーテンなどのファブリックは、なんとウイリアムモリスであり、椅子も同じ生地でリメイクされていた。
ドアも二重であったのには少々びっくりした。
ドアの鍵も相当古い。時代劇に出る土蔵の鍵といった感じだった。
ヨーロッパでは、家など建造物は古いことに価値を見る国々が多い。そして、ファブリック的なものは消耗品と考え、また、家づくりをするには、当然ファブリックを変えることで個性を出すことになるのだろう。
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ああ~・・ぐっすり寝たー!
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