ここ数日風邪をひいたらしく、特に夕方になると熱が出るためか悪寒がひどかった。今朝、医者へ行った。昼過ぎまで体調が優れなかったが、3時から担当者会議が予定されていた。しっかり着込んで行った。
今日の担当者会議の利用者(K)様は、先日開所された高専賃(CCG高浜)に入居された方である。それまでは刈谷市内で入院されていた。爺と同じ「糖尿病患者」である。壊疽によって右足を膝の上あたりで切断されたようだ。筋肉等がまだ固定してなく義足が作れない状態である。原因は糖尿病だが、水虫が誘因だそうだ。老紳士K様は上半身の体格は人並みかそれ以上である。ある会社を経営してきた方で、物分かりの良い方ではあるが、一面ある意味ワンマン的で、自分に都合のよい解釈をされるところがある。
主治医からは一日のカロリー摂取量を1600カロリーと言われ、家に戻るとまた、食生活が絶対乱れるからと高専賃に入居された訳だ。
担当者会議でのやり取りです。
「何かご不満やご要望がありますか?」とケアマネさんから尋ねられました。
「飯の量が少ない。夜6時に飯を食って、寝る頃にはもう腹が減って寝られん。もっと飯をたくさん出してくれ。」
「主治医の先生から、1600と決められてますから・・・」
「隣に座っている女のひとはワシ(自分)より小さいのにワシと同じ飯の量だ。ワシのほうが体が大きいからもっと量を増やしても良い筈じゃ」
「お父さんはご飯の事ばっかり考えているから・・・(また、我がまま言って)」
「腹が減るから、お茶を飲んで空腹を紛らわす、だが、お茶を飲めば飲むほどトイレに行く回数が増えて、おちおち寝てられん。だったら、朝飯は少しにして晩飯をもっと増やしてくれ。一日1600なら三等分せずに、晩飯を1000ぐらいに多くしてくれ」
「なるほど。言われるのも最もだ。」 だが、感心していてはいけない。
このK様だけでなく、大部分の方は、(早い遅いは多少あるが)夜7時8時ごろに晩飯を戴き、朝食の時間までは約9~12時間ほどある。1日24時間であるが食事の時刻は3等分ではない。3度の食事は半日(12時間)ほどで、胃の中での消化時間が数時間あるが、寝ている時間とその前後約8~10時間程度は人はエネルギーの補給が無い状態である。本来夜間はエネルギー補給が無いのにもかかわらず、夕食のカロリーが多かったり、夜食を摂ったりすることによって、エネルギーの消費時間である睡眠時がエネルギーの蓄積時間となってしまう訳だ。これが肥満などの一つの原因でもある。
だが、人間の体は上手く(?)できている。
夕方から夜間は、メラトニンというホルモンが働きます。メラトニンによって、初めの深いノンレム睡眠時には成長ホルモン(別名:細胞修復ホルモン)も多く分泌されます。高齢者といえども成長ホルモンは分泌されますが、高齢になると眠りが浅くなり成長ホルモンの分泌が減少するようです。加齢と共に運動量が減ったり太陽の光(直射日光という意味ではない)を十分に摂ることができないと夜間の眠りが浅くなり、翌日は睡眠不足となる。翌日の動きが悪くなり、あるいは日中うつらうつらと居眠りをしてしまうことになる。夜また寝られなくなる。・・・悪循環である。
K様は今、運動不足の状態だと思います。運動不足のために、①筋力が落ちる②血流が悪くなる③さらに糖尿病が悪化する④セロトニンが減り、それが元でメラトニンが減り、しいては睡眠の質が低下することになります。・・・これも悪循環です。
俳優の片岡鶴太郎さんは夕食は殆ど口にしないそうだ。朝食と昼食をしっかり摂っているらしいです。(TVで少し見ただけなので間違っているかも)
糖尿病患者の多くは肥満の方が多いと言われる。だが、高カロリーの食事によって血糖値の下がる時間がないことによって、結果「肥満」になったのでしょう。
K様も、長い間経営の第一線で頑張って見え、ストレスホルモンのコルチゾールも増えることになり、食事も変則となり糖尿病を抱えることになってしまったのかもしれない。
今更食生活を変えるのは大変かも知れない。だが、朝食・昼食・夕食をしっかり(1600まで)摂って、夜食などをしないようにして頂くようお願いします。強いてはK様ご自身の健康と長寿のためになると思います。夜間ぐっすり眠って戴き、成長ホルモンをしっかり分泌し、その結果術後の足の治りも進み、義足を着けての生活が早く始まることを期待します。
高専賃にもし追加できるなら「運動場」か「体育館」があると良いですね。日中はしっかり体を動かしましょう!
そして、夜はぐっすりと 下さい。
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