福田さんが辞任した。
それも29日に、物価高や景気低迷などの先行き不安の解消を目指す総合経済対策、「安心実現のための緊急総合対策」を発表した直後だ。
これは安倍さんが国会で所信表明演説を行った直後の辞任と重なって、世論の批判を浴びる一因となっている。
私事だが、私も31日に政府の総合対策について私の考えを書いたばかりで、このように事態になるとは思いもよらなかった。
当然のように、各社の社説は福田さんの批判をしており、そのいずれもなるほどと思うことばかりだが、今更「過去のことを言っても仕方がない、それよりその先のことを考えよう」と言うのが私の基本的な考え方だ。
それで福田さん辞任に関して各社のこの先に対する提言を挙げて見る。、
読売:オープンな総裁選を、自公連携の再構築
朝日:早期解散による政権の正統性回復
毎日:早期解散・総選挙(と社説の殆どを福田批判に費やし僅か一行だけ触れている)
日経:次期首相は早期解散を、小沢氏は政策を語れ
産経:小沢代表は国を語れ(自民の今後については全く触れず)
と何だか各社の特色を表したような社説が並んでいる。
[福田さん辞意表明に対する各党の動きと今後の政局]
・民主党:福田さん辞任で政権奪回に向けて勢いづく、唯一の懸念は次に誰が自民党総裁になるかだが、いずれにしても民主党優位の可能性は揺るがないだろう。
それと余談だが、自民・公明の間がぎくしゃくしている今、民主が公明党元幹事長の矢野さんの証人喚問をするか(公明との対決)否か(公明取り込み)に注目すべきだ。
・公明党:福田さん辞任で完全に悪役に廻り、党の衰退の道は続くだろう。
然し海上給油の再可決反対、悪評の高い定額税率などのばら蒔き政策、国会解散時期の主張は今更引っ込められない。
これに関する自民党への攻勢を強めるか弱めるかが党の今後を決める一つの要因になるだろう。
・共産党、社民党:その言う事は決まっているし、民主党の今後の方針にもよるが、政局の大勢には殆ど影響はないので省略
・これからの政局
次回の衆議院選はその結果により今後の政局に大きな影響を与えて来るだろう。
自民・公明圧勝:可能性は少ないが、仮に圧勝したとしても小泉選挙のように自民、公明を併せても前回のような3分の2の議席数を得る可能性は殆どゼロだろう。
然し民主党の小沢さんの立場が弱くなり、「直近の民意」などと言うごり押しもできなくなるので、国会正常化に繋がるかも知れない。
そしてもし小沢さんがそれでも態度を変えないときは、同党の離反者が増え国会の運営がある程度スムーズになるかも知れない。
自民・公明僅差で勝利:可能性はかなり高いが、民主党の態度が変わらない限り、今のねじれ国会の状況が更に悪化する可能性が高い。
野党が勝利:可能性はかなり高く、民主党が政権に着く事になり、国会運営は正常化してくる。
[自民党の今後のあり方]
・オープンな総裁選
読売の言うオープンな総裁選を行うことは賛成だ。
いくら自民党でも今更しないと思うが、福田さん選出のときの様に各派閥が談合したり黒幕の影が出てきたら、いくら新内閣が出来ても支持率の低下の要因になるのは間違いない。
総裁選は出来るだけ大袈裟にやりマスコミの注目を引くこと。
それを見ている民主党も政策はうやむで無投票で小沢さんがきまるなどでは済まなくなり、日経や産経の言う様に小沢さんも国民の注目を引くような政策を発表せざるを得なくなる。
これは日本に取っても良い事だ。
総裁選のときは、前回の麻生さんに対するデマや、オバマ・クリントンのように候補者同志の中傷合戦は止め完全な政策論争をすること。
こんなことをすれば、誰が代表になっても小沢民主党との戦いに悪影響は眼に見えている。
そして誰が総裁になっても、挙党一致の内閣とそれを支える自民党組織を作り心を一つにして民主党の戦いにのぞむこと。
福田さんを選んだ後でなんとか自分の思う通りにしようとする道路族などのやり方(それが福田さん支持率の下落の一因だ)は今のような自民党の危機的な状態では通用しないことを知るべきだ。
問題は自民党の幹部連中が今にもなって何をやっても何を言っても政権が転がり混んできた自民にとっての古き良き時代が変わったことを知るか否かだ。
・戦う自民党へ
今までの福田さんは倒閣一本槍の小沢民主党に対して、話し合い路線を取ってきた。
それで福田さんも言いたい事は言えず、ひたすら低姿勢を続けてきた。
国民はそのために福田さんが何を考えているのか、彼が国や国民をどのように導こうとしてくれるのか判らなかったのが、彼への支持率の低下の最大原因だと思う。
それで次の総裁→首相は自分の意見をはっきり言える人を選ぶべきだ。
そして小泉さんのように野党の攻撃に対して堂々反撃すべきだ。
幸か不幸か民主党のマニフェストは欠陥だらけで攻撃の余地はいくらもある。
国会は今までの野党攻撃と政府の防御が一転して活気に溢れた国会となり、それをマスコミが見逃す筈はない。
今までの煮え切らぬ福田さんにストレスがたまった自民支持また民主反対の立場の国民の戦う新内閣の評価が上がり次期首相の支持率の上昇は間違いないと思う。
・筋の通った政策の立案
その為には、しっかりした信念と論理が一貫したすっきりした政策を持つべきだ。
例えば党内外での反対の多い定額減税政策など直ぐやめることだ。
その政策をそののまま続け、野党からその問題を追求されて、自分の心にもない言い訳をして世論の支持を落とすなど止めるべきだ。
それで公明党が文句言うなら、同党の関係を見直すまでの決意が必要だと思う。
公明党の反対で海上給油の再可決が出来なければ民主、公明が悪いとして諦めることだ。
いずれにしても衆院選後は与党が3分の2の席を占められない可能性は非常に高いのだから、これも早いか遅いかの問題だ。
その為には矢野さんの参考人招致を恐れる公明党、今の勢いそのままで選挙に持ち込みたい民主党の言う様に、新内閣成立後いきなり解散でなくて、国会で激しい論戦を交わして、国民がそのいずれかが支持出来るが判った上で解散に持ち込むべきだ。
自民、民主の論争もないまま、いきなり選挙戦に突入し、最近の小泉、安倍さんの選挙の時のようにマスコミの意図的なキャンペーンに乗る愚だけは避けるべきだ。
前に書いた様に自民が圧勝すれば良し、かりに衆院選で敗けて下野しても政権を取った後の民主党のやり方と自民党の公約を比較しながら、民主政府を攻撃できる。
私は国の立場から言って仮に民主が政権を取った後、民主の公約に対する野党に廻った自民党の攻撃で多くのことを学ぶのは日本のためにも良い事だと思う。
自民党は衆院戦の必勝を期するのは勿論だか、かりに敗戦→下野しても直ぐに政権を奪回できるような体制と政策を考える必要があると思う。
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民主党は、にんじんが目の前にある馬であり、驚異的です。組織崩壊も無いでしょう。自民党が、小手先や目先の選挙だけを考えており、看板党の没落でしょう。また、追われる者が追う者より精神的にきつい事もあるのでしょうね。自民党は、あまりにも年配層、世襲になりすぎてフレッシュ感や期待感が、国民から無いのでしょうね。どうする、自民党?という感じですかね。
自民、民主の両方も頼りないが、一度民主に政権をとらせてみたら、両党は勿論国民も勉強になるかも知れませんね。
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