先月1日に胃の内視鏡検査を受けたところ喉頭部に腫瘍が見つかった。悪性のガンではないかと不安が先走った。
13日に耳鼻科の診断を受けると、診察されたドクターは「悪性の腫瘍とは思われませんが、組織検査だけはしておきましょう」とおっしゃり、29日に組織を採取することとなった。検査の結果が出るのはその1週間後だという。
それからの1週間が大変だった。ガンではないか。それも悪性の。なんでもない、なんでもないとそれを打ち消そうとすればするほど、逆に不安が広がっていった。
何をするにも落ち着きがない。喉頭ガンで声が出なくなった歌手のツンクさんのことをすぐに思い出す。新聞の訃報欄にも目が留まる。死因が喉頭ガンや食道ガンとあると、我がことのように不安になる。何度も十二指腸潰瘍を患ったがこのようなことはなかった。ストレスに強いと自信があったのだが今度は全く通じない。まさに強烈なストレスが襲ってきた。神経症とでも名付けようか。
検査の結果が出るのはいよいよ明日5日。良性か悪性か結果を待つのはまさに針の筵に座った心地。屠所に引かれる羊、あるいは裁判官の前に進む罪人のようでもある。
今夜は何も考えず、思い切り腕を伸ばして休むことにしよう。