ドクターから「悪性の腫瘍ではありません。しばらく様子を見ることとしましょう。」と告げられたとき、嬉しさが込み上げてきた。もやもやが一挙に吹き飛んだ。2・3月に1度はクリニックで腫瘍の経過を見るそうだ。
いつもは長生きはしたくないと言っていながら、この１月を振り返えると、ガンに対する恐怖と不安は異常としか言いようがない。まだまだ未熟な自分が恥ずかしくなった。
年賀はがきの発売が始まった。毎年この時期には、何通かの喪中欠礼のはがきをいただく。それらのはがきを見るたびに心が痛む。
組織検査の結果をお聞きした日の郵便受けに、今年初めての喪中はがきがあった。北海道の友人が食道ガンで亡くなったとある。享年７０歳。まだ若い。偶然だろうか、ガンに対する恐怖と不安から逃れた日と期を一にしての喪中はがき。因縁さえ感じる。
残り少ないこれからの人生。病も死も避けて通ることはできない。これからは少しでも有意義な生活が送れるようにしたいと改めて思った。