火山列島日本では、昨年後半から今年前半にかけて、各地で火山情報が飛び交った。
昨年9月14日阿蘇中岳で爆発的噴火があった。噴煙は上空2000㍍に達し、航空機の運航にも支障をきたし、噴火警戒レベルは3に引き上げられた。小規模だが火砕流も発生し、大量の降灰で作物は大きな被害を受けた。熊本の代表的観光地である阿蘇山、風評被害にはずいぶんと泣かされたという。
5月29日、鹿児島県の口永良部島の新岳(標高626㍍)で爆発的噴火があり、噴煙は一時高さ9000㍍以上に上がり、火砕流は海岸まで達していた。噴火警戒レベルは5に引き上げられ、全島民が町営フェリーで屋久島に避難し、帰島の時期は分からない。
年間600回を超える爆発的噴火を繰り返す鹿児島の桜島、5月に噴火レベルが3から4に引き上げられ、一部地域の住民に避難勧告が出された。
ところが最近はめっきり噴火のニュースが少なくなった。
阿蘇中岳の噴火が10月23日を最後に今も停止していると福岡管区気象台の発表があった。
年間600回以上の爆発的噴火の見られた鹿児島桜島、10月以降は噴火0と鹿児島気象台が発表した。
うれしいニュースがあった。噴火による全島避難が続く口永良部島で、復旧作業にあたる現地対策班が16日から島への常駐を始めた。噴火は長期間にわたり、島民の避難も1年を超える長期間になるといわれた帰島が、年内にも実現することとなりそうだ。
箱根山では、地震活動は低下したものの4月下旬の活動活発化以前の状態に戻っていないこと、活発な噴気活動が今も継続していることから、大涌谷周辺の想定火口域では小規模な噴火が発生する可能性があると噴火警戒レベルは2のままだが、小康状態にある。
一時的現象かも知れないが火山は休止期にでも入ったのだろうかと錯覚に陥る。