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おかげさまで、毎日を元気に楽しく過ごしています。普段の出来事、思いつくことなどフリーの立場で記録したいと思います。

団地の中のホタルの里

2016-06-08 15:19:10 | 日記

   我が家の団地の中でホタルが飛んでいることを思い出した。蛍が出るのは我が家から約100㍍くらいのところにある竹林とアパートに挟まれた幅1メートルに満たない溝のように小さな川だ。竹林の中から湧きでる水がちょろちょろといつも流れている。以前その場所はたんぼだった。

 

 昭和50年にこの地に家を建てた。偶然家の近くでホタルが舞うことを知った。嬉しかった。家から200歩ほどのところだ。毎年ホタルの時季になると、夜暗くなってから家族そろって、ホタルの乱舞を堪能するのが慣例となっていた。それは見事なものだった。

 最近になって、ホタルの出る川の側にアパートが建った。川との境はコンクリートの塀に変わった。夜になると街灯が明々と周囲を照らしている。ホタルの出る環境ではなくなったようだ。ホタルのことはしばらく忘れていた。

 今年相次いで発生する地震のことで頭がいっぱい。ホタルの時季も忘れていたがふと家の近くのホタルを思い出した。ホタルはいまもでるだろうか。夕食後夕涼みを兼ねてホタル見物としゃれこんだ。案の定ホタルは出ない。せっかくだからと、しばらくは暗闇の中でホタルを待っこととした。

 だめだろうと諦めかけていたとき、そばの草むらの中に光が見えた。ホタルだ。2匹いる。そばの林の中ではかすかに小さな光が上から下へと動いている。眼が慣れてくるにつれホタルの数が何匹か増えてきた。

  

   嬉しくなった。たくさんの住宅に囲まれた団地の中でホタルが舞っている。奇跡のような光景だ。しばらくは時間の経つのも忘れホタルの舞うのをを眺めていた。まさに夢のような幻想の世界にうっとり。観客は〝うちの奥さま”と二人だけ、もったいない感じがする。

 

 団地の中のホタルの里はまだまだ健在だった。自然の偉大さとでもいおうか。余談だが、団地の人でもわずかな方がホタルの出ることを知っていて、大部分の方は団地でホタルの舞うことをご存じではおられないようだ。世知辛い世の中、自然のことにはあまり眼が行かないのかもしれない。