非常に強い台風18号が、熊本地方を直撃しそうになり、熊本市は暴風と高潮警戒のため、16日16時45分、市内全域に「避難準備・高齢者等避難開始」を発令した。熊本地震にも痛められた、古い木造住宅に住む老人夫婦。ひとまず台風対策を行ってから、娘の住む市内のマンションにそうそうと避難し、刻々と伝えられる台風情報に耳を傾けた。
その夜、雨や風が少しひどくなってはきたが、留守にしてきた我が家のことが心配になるものの、マンションでは雨の音も風の音も全く耳に入らず、ゆっくりと休むことができた。
台風が熊本に最接近するのは午前9時ころというが、朝起きて外を見ると雨は降っているが、さほど強い風が吹いている気配ではない。
その時間、台風は種子島の北60キロ付近を東北東に進んでいるという。予報を見て、どうやら上陸地点が南に下がったような気がしてきた。熊本に最接近する時間も午後2時ころとなっている。
台風18号が鹿児島県南九州市付近に上陸したのは午前11時半頃。このあとは、夜にかけて四国や中国、近畿を通過し、日本海へ抜ける可能性が高いという。だが、テレビは宮崎や大分では大雨で河川が氾濫し大きな被害が出ていると報じていた。
午後3時過ぎには、風も雨もやみ西の空が明るくなってきた。熊本では大きな被害も出なかったようでほっとしたのだが、テレビで見る大分や宮崎の惨状には気が重くなる。これからの台風の進路にあたる四国や関西、遠くは北海道でも大きな被害が出ないか心配でならない。台風は怖い。何事もないことを祈るばかりだ。