おばんざい の店である
東京~鹿児島の旅の帰路、京都で一夜、一日逗留観光した。
午後3時過ぎに予約のホテルにチェックイン、長旅の汗と埃をシャワーで落とし夕食までの時間で祇園を散歩することにした。
烏丸4条通りはデパートや銀行が集中し人通りも多く、京都でも繁華街なのだろう。
周辺の錦市場などは明日の散歩に残しておいて、まずは八坂神社を目指した。早速和服姿の二人連れに行き逢ったのだが、一人は流石京都と思わせる小股の切れ上がったいい女といった風情なのであるが、もう一人が見るからに男なのである。これも、流石に京都なのであろう。
途上、渡った四条大橋から見た鴨川の流れは東京の隅田川、多摩川とは想像できない水の清らかさである。緋鯉を含めて大振りな鯉が橋の上から見られ、川岸には川遊びの人々が気持ちよさそうに戯れている。
四条大橋を過ぎると観光ガイドブックを片手に行き交う人や外国人が目だって多くなる。東京に比べてアジア系よりヨーロッパ系の観光客が多く見られるような気がする。修学旅行シーズンなのか、この類のグループ多く見られる。
八坂神社は広い伽藍配置が印象に残ったくらいの社で、家人の意向は美人社へのお参りがメインだったらしい。
讃岐うどんハシゴ以降、明石焼き6個を家族3人で分け合ったのみで夕食まで我慢した効果か、予約の8時までは待てないと、予約変更をお願いした。 平日だということも有ったのだろう快く変更を了承していただいた。まあ、思ったより暇な店なのかなー・・・と一抹の不安が・・・
時間変更しても、まだ1時間半程度の余裕がある。
花見小路を歩く。
電信柱と電線が無く板塀と石畳の通りは、それだけで古都の風情を醸し出している。夕刻ということもあり街灯も点きだしたのだが、これも上からではなく足元の間接照明を意識し効果的である。花見小路メイン通りも良いのだが、一歩脇道を歩くと覗きたくなるような垂涎の店がある。
これだけでも、もう一度訪れてみたいと思わせる町並みである。この時刻は舞妓や芸妓さんがお勤めに出る時間帯なのだろうが、残念ながら行き逢うことが無くて少々物足りなかったが・・・・。
四条通から北へ5、600m歩き、3mほどの川の傍に小さな店が有った。カウンター7席 テーブル4人掛け1席の店である。
店長と和服女性の二人で切り盛りしている店である。カウンター越しに店長の手裁きを見ながらおまかせコースで料理は進む。”小松菜と油揚げの炊いたん”、
”マグロと平目と湯葉のお造り”
、”"わらびの煮びたし"
"加茂茄子とピーマンの揚げ出し”と続き、お酒は伏見の純米吟醸 “玉乃光”と”桃の滴”を頂いた。京都の野菜の話や茄子の色よく揚げるコツなど、酔いに任せて調理中の店長に、気楽にお相手いただいた。
筍と牛肉の煮物に続き、”冷やしトマト”の爽やかな甘味で口直しして、
豚の角煮の濃厚な味を堪能した。これには”桃の滴”の辛口が良く会った。
この後”鰯の竜田揚げ”がてんこ盛りの葱と一緒に出され、
最後に”焼きおにぎりと京漬物”で〆である。と思ったら、
飲み足りない顔をした私の前に差し出されたのが”海鼠腸”で、玉乃光をもう1杯。
家人にはもう一品”和風オムレツ”のサービスを頂いた。