うたかたの夢暮らし 睡夢山荘にて(Dream life of Siesta hut)

夢から覚めた泡沫のごときだよ、人生は・・
せめて、ごまめの歯ぎしりを聞いとくれ

西へのキャンプ旅 5

2016-06-15 21:16:55 | 旅行記

6日目は本州を離れて、四国へ

九度山のキャンプ場を夜も明け遣らぬ時間から撤収出発した。和歌山~徳島のフェリーが8時発である。 これを逃すと次は10時で徳島着が昼過ぎとなり、後行程に時間が取れなくなるためであった。 距離にして60km強である1時間半有ればと一寸甘く見た。着いたのはフェリー出船15分前、危うかった!

 乗船してやれやれ、船内で携帯電話の充電をしながら楽しみは讃岐うどんへと思いを馳せた。

 徳島は現役営業時代に何度か訪れたところである。隣の阿南市に、担当したお客様の工場が有り本社とのネットワーク作りで何度か訪問したものである。 ひと昔ふた昔前の時代は、営業とは云え出張となると結構自由が有って、それなりに楽しみがあったものである。 同行した技術者やSE等も当地の出身者を選んで行ったもので、彼の実家で一晩厄介になる等、思い出が湧いてくる徳島であった。

朝食を抜いて、うどんを食すつもりであるから、徳島はセブンイレブンの珈琲の為に立ち寄ったのみで素通りである。

四国の真ん中を横断する徳島道と並行する吉野川添いの国道12号線を辿り美馬市から北上してまんのう町へ行けば、目指す讃岐うどんがある。 のだが、直前に“うだつの街”の看板

“藍ランドうだつ ” 何のことか??

 うだつ とは中世期都市部の日本家屋で隣家との間に設ける防火壁の事程度の知識はあるし、“うだつが上がらない“のを、出世しないパッしとしない奴の別称に使われることは知ってはいたが?? 

興引かれるままに、立ち寄ったパーキングエリアに続く、何やら古式な風情の通りがある。なんと1km程度の町屋通りが有り、うだつが上がった家並みが続くではないか!! 中々の壮観である。

説明看板を熟読。 江戸時代この地は藍染に使う染料の集散地であり、仲買人や問屋等が多く集まる町であったそうだ。宿屋や土産物屋、酒屋等付帯商家が立ち並び、うだつが上がるほど繁栄した町であったそうな。

藍の染料を吉野川を使って運び出し大阪、京都、江戸へ供給した、藍でうだつを上げた町である。

例による町並み保存で観光資源をと目論んだ施策であろう。それ程の集客が無い分、落ち着いた散策が出来たと言えよう。藍染布を使った呉服屋さんの控えめな応接と藍染への思いが伝わる由来語りに好印象だった。

この町で買い込んだ“純米酒 芳水”は今一だったが?? 日当たりのよい場所へ並べた物を箱に入れ渡そうとするから、別の在庫保管したものを要求すると無いと言う、其処の箱入りは違うのかと問うたら同じだと言う???   まあ冷蔵すべき純米酒を日に当てて陳列しておくぐらいだから、買うのを辞めようかと思ったが、勢いで買い込んだ当方のミステイクであろう。

 

気を取り直して、讃岐うどん  それも“谷川米穀店”の生醤油うどんである。

 メニューはこれの温かいのと冷たいので、玉子を入れるか入れないかしか無い。

テーブルにある小ねぎをたっぷり入れて、醤油を適量回し掛け、玉子をかき回して啜りこむのである。

旨い!!のである。本当に旨い。 筆者はこれでもう3度目の来訪となるが、又、直ぐ食したくなる。

引きを切らぬ程の来客だが、なんせ回転が速い。席数10席程だがそんなに待たされた事は無い。 11時開店時には少し並ぶが、この回転の速さである以後は順調な客さばきとなる。 客がうどんを啜り込んでいるすぐ横で、オヤジさんがセッセと饂飩を打っている。それを直ぐ大釜でグラグラ茹でながら“ 「温かいの?冷たいの?」とおばさんが注文を取るのである。

店構えもココがうどん屋さん?? 看板も何もないので一見さんは注意が必要である。好みの問題はあるが、筆者は此処が断然第一だと確信している。 元来讃岐のうどんは、日本三大うどんと自称する水沢うどん等とは、桁違いの旨さである。その中でも谷川米穀店はダントツである。

 

まんのう町の山間部にある谷川米穀店から瀬戸内海側へ道を辿り、香川県観音寺市へ

此処では現役時代の友人が帰省して農業を営んでいる。此処を通過するたびに立ち寄り旧交を温めている。

今回も時間が許せばと思い連絡してみたが応答がない。農作業に忙しいのだろうと諦めて、本日の宿泊地の松山市へ向かった。後刻、友人より電話あり案の定、トラクターの上で携帯に気が付かなかったものであった。

後日、それはそれは美味しい朝採りスィートコーンを送ってくれた。出荷の最盛期を迎えて忙しい中を有り難いものである。

 

松山のメインイベントは道後温泉である。 宿舎は東横インのツィンルーム(朝食付き)一人/3840円である。 此処は当初からホテル泊と決めてあり、相方の久し振りの安堵の様子が見える。

チェックインしてホテル近くの松山城観光をと出かけたが午後5時で閉館ということで、お濠や外郭を散策したのみで、市街電車で道後温泉へ。

坊ちゃんで有名な共同浴場である道後温泉本館へ入浴。

 帰路行程でも入浴の計画が有るので、今日は最も簡便安価な410円の神の湯階下入浴のみに入った。ここも通算4回目くらいの入湯になる。浴衣貸与と大部屋休憩の中間コースと個室と坊ちゃん団子と限定上等浴場がセットになったコースがある。 個室は時間制限があるもののお大尽気分の中々の味わいである。 今日は大部屋休憩も浴衣も無しなので、旨いビールと夕食を探してそぞろ歩きで本日行程終了である。

コメント
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