四日目である。急遽探した安宿(1泊朝食付)とは云え一人6500円である。一昔前の団体観光ホテルと云った宿であった。タバコ臭いのが最大の難!!! 早々にチェックアウトして、郡上八幡城へ
木造建築の美しい城である。天守への階段を登るとギシギシ床鳴りがするのがリアルに往時を思わせる。最古の木造天守とは云え岐阜大垣城を模して1933年に再建されたものだとか。それでも何処へ行ってもコンクリート造りに変わってしまった昨今、大変貴重な城ではある。戦国中世期、覇権を争った信長、秀吉、家康の3傑が跋扈した地域であるだけに、翩翩たる歴史を感じさせる城である。
城下町も城に良く似合った美しく潤いを感じる街並みであった。飛騨高山から白川郷を巡ってきた後だけに、意図的、観光的な迎合感が無いのが良い。
民家の軒下には豊富な清流で錦鯉が泳ぎ、石畳の道は時間をかけてのそぞろ歩きが似合う街だった。
足早に過ぎ去るのが勿体なく感じて、立ち寄った和caféがまた、素晴らしかった。美術博物館を併設し、往時の豪商だろうかの家を利用した座敷で抹茶を頂いた。さりげなく配置された掛け軸や襖絵、焼き物は値物であろう。家屋を含めた国指定文化財の中で、何代目かの当主にお茶の接待を頂き、期せずゆったりした時間を過ごした。
郡上八幡は郡上おどりでも有名である。此処は昔日、父が良い所だと話していたのを聞いていたので何時かは訪れようと思っていた。父が若い頃どのような機会で訪れたのかは知れないが、物見遊山の観光では勿体ない所である。
郡上のなー 八幡 (アーソンレンセー) 出て往くー 時にゃー (アーソンレンセー)
雨もー降らぬのにー 袖―絞るー (アーソンレンセー)
郡上八幡でゆったりした時間を過ごした後である。今日は移動距離43kmの岐阜市内の三光鳥が巣作りするというキャンプ場での宿泊とした。
近隣のカクヤスでビールとワイン、生鮮スーパーで内臓を出して貰った鯵をソテーで食した贅沢な夜であった。1泊テント人張1020円、食費2098円である。