くろぎ(日本料理/湯島)
<2011年6月ネタ絶賛消化中>
【2014年6月に当時の日付で記事を編集しています】
こつ然と消えてしまった二代目Cyber-shotで撮影した画像がVistaくんに残っている限り、すでに閉店のお店だろうと、賞味期限切れのネタであろうと、全てブログにUPします。
*半年先まで予約がギッシリ!!
6/15のバカールに続き、予約困難店にて棚ぼたディナーです。
職場からそう遠くはない湯島に19時集合とのことで、定時で会社を退けてまだ明るい日比谷通りをウォーキング。
東京メトロの日比谷駅から千代田線に乗ったので、しばし日比谷公園内を散策。紫陽花がきれいに咲いていました。
心字池には青サギさんが。
お濠でしょっちゅう見かける鳥さんと同じかな?
というわけで、半年先まで予約がギッシリ!!というお店にやってきました。
湯島の駅からはすぐだけど場所がわかりづらいとのことで、地下鉄の出口でかおりんと待ち合わせ。
なかなか風情のある佇まいに期待が高まります。
入口の引き戸を開ける前に店内の様子が伺えるこんな丸窓がありました。
女3人でカウンターに陣取りディナースタート
最初に登場したのは、此方の定番だという焼き胡麻豆腐。
お豆腐というよりお餅の粘り気を思わせる、なんとも不思議な食感です。
胡麻の香ばしさと焼き色に食欲が刺激される~(≧∇≦)
山葵がまたよく合う!
天草産鱧の叩き 胡瓜 梅肉
白身だけではなく卵、肝と肝袋、鱧の皮の天ぷらまで添えられています。
卵巣の煮凝りと皮(炙って煎餅状にしたもの)は食べたことがあったけれど、肝と肝袋は見たこともなかった!
軽く炙った白身はプリプリと弾力があって、湯引きより食べ応えがある感じ。
梅肉とお醤油で
山葵醤油もいいけれど、梅の酸っぱさが初夏にピッタリの爽やかさ。
天草産ぼたん鱧椀
お上品なテイストのすまし汁は、焼いた鱧の骨で取った出汁が絶品! ふわふわの鱧の身とシャキシャキした冬瓜との食感のコントラストも面白い。
お口直し
山形産佐藤錦が登場。
これも旬の味覚だわぁ
お料理の美しい盛り付けもさることながら、黒木さんは女子が喜ぶ演出を心得ていると感心しました。
女性客に大人気の秘密は「若くてイケメンだから
」だけではないようです。
八寸
笹寿し、ばち子、蕗煮、サワガニの素揚げ、バイ貝の煮物、ゆべし、行者ニンニク、杏の甘露煮と盛り沢山!
ばち子とはなまこの卵巣の塩漬けのこと。笹の葉に包まれているのは穴子寿司でした。
焚き合わせ
京都産加茂茄子と蔵王鴨の煮卸し
加茂と鴨を引っ掛けて思いついた献立とのこと。
鴨肉はジューシーで柔らかく、美味しいお出汁がたっぷり出ています。
鴨も茄子も大好物なので、この組み合わせには感動いたしました。
鱧目当てでやって来て申し訳ありませんが、キョウイチはこちらに決定!!
ハッ!! 焼き物は琵琶湖産「活け」鮎の塩焼きだった
ウワァァァァァン
ごめんなさいごめんなさい
生きたまま串刺し、火あぶり!!
「大丈夫。魚には痛点ないですから」って黒木さんはニコニコ笑っていましたが。。。
美味しくなければ食べられることもないのに。
頭の先から尻尾までまるっといっちゃいました
新生姜、蓼と共に。命をいただきました。
豊後水道産造り盛り合わせ
お造りは4種盛り。アオリイカ、関鯖、金目鯛と、もうひとつを「当ててみてください」と黒木さん。
写真のちょうど手前(関鯖の)上の薄いピンク色のお魚です。
なんとなんと・・・四万十川の鯉なのでした!!
まったく泥臭さがないのにまずびっくり、さらに川魚なのに海の魚(それも高級魚)と一緒に出されて何の違和感もないなんて!
個人的感想としては、鰺と平目のいいとこどりみたいな。
とにかく不思議な歯応えでした。
鱧の酢の物
「本日のお献立」にはないお料理が登場。
甘いタレで蒲焼きにした鱧を酢でしめた暑い季節にうれしい一品。
> 食事
いよいよ初くろぎナイトも終盤に差し掛かりました。
実はこちら(↑)、ランチの人気メニュー、鯛茶漬け用の胡麻ダレ和えとごはんなのです。
本来の献立は「新丸十の十五穀米御飯」だったのですが、十五穀の中にアレルギーがある者が1人いたため、黒木さんが機転を利かせてくれたわけです。
一膳目はそのままで、おかわりはお茶漬けでと、何故かアレルギーのない私とかおりんまでがっつりと堪能。
しかもこの後、新丸十の十五穀米御飯もしっかりいただいた。
香の物
丹波産漬物盛り合わせ。これだけでごはん2杯くらいいけそう。
止め椀
鯛出汁味噌汁は間違いない美味さ。
白味噌仕立て、具は長葱、豆腐、油揚げ。日本人で良かった。
甘味
葛切りが作られるところを見たのは初めて。
びっくりするほど滑らかでつるつる。
お茶も3種類いただきました。最後の最後にお抹茶(干菓子付き!)まで。
葛切りは黒蜜ときな粉で。たまりませんなぁ(≧∇≦)
いただいたお酒
スパークリングワイン(グラス)×1、獺祭にごり×2、日本酒をおまかせで(2合)×1
獺祭にごりは「お店からのサービス」
微発泡で、お米の甘さとプチプチした口当たりが楽しめる。
お料理が次々にたくさん出てきたので、いつもより酒量は少なめだったかな。
A.卓上で邪魔にならない小ぶりの箸置き
B.お椀も素敵
C.焚き合わせを盛った器
京都産加茂茄子と蔵王鴨の煮卸しはこの器で供されたのですが、まるで加茂茄子が丸ごと出てきたのかとギョッとしました。客の驚く顔が見たくて黒木さんが特注したものとのこと。
D.香の物はこんな蓋付きの器で登場
E.可愛い湯呑み
フチ子ならぬへり男?
F.黒蜜を入れた小鉢
お花の形がさりげなく上品なかわいらしさ。
いや~、聞きしに勝る名店でした。
和食のお店ってたくさんあるけれど、ホントに料理が美味しいと思える店に出合うことは少ない。
こちらは久々にお料理に感動できたお店。
オーナーシェフの食材に対する探求心、料理への情熱が、ほんの数時間の滞在でカウンター越しにひしひしと伝わってきました。
黒木シェフ、なんとまだ30代前半なのですね。
あの若さで一城の主だということも凄いけれど、予約が取れないほど繁盛させるのは誰にでもできることではありませぬ。
舌が肥えていて、「都内で鱧の美味い店に出合ったことがない」と言っていた友人が手放しで絶賛していたのも納得です。
■くろぎ
□17:00~22:00(L.O)
*火~木ランチ営業
(2部制 各10組限定)
11:30~ 12:30~
□日・祝定休
□
文京区湯島3-35-1
□
03-5846-3510
【2017年10月追記】
湯島から浜松町に移転しています。
□港区芝公園1-7-10
□03-6452-9039