電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

「山形人は雑草を食べる」と言われた「スベリヒユ」が

2023年08月16日 06時00分57秒 | 週末農業・定年農業
だいぶ前に、某テレビ番組で「山形人は雑草を食べる」と話題になった「スベリヒユ」ですが、我が家ではおひたしにするほか、もっぱら夏の暑い中に干してカラカラの干物にしてポリ袋に保存し、冬に煮物にして食べています。たまたま夏の雑草の処理の中で話題になっている動画を見つけました。なんだか栄養面で優秀らしい。そういえばスベリヒユ、山形人は「ヒョウ」と言いますが、冬になるとこの干物「ヒョウ干し」を戻して醤油味の煮物など様々な形で食べています。飢饉のときの救荒食物というよりも、病知らずの食材として昔の人は言い伝えていたようです。茎の固いところは捨て、茎と葉のやわらかいところだけを干して保存するのですが、草取りと考えずに収穫と考える発想の転換に、思わず笑ってしまいました。YouTube の動画です。

【ちょっと待った!】夏の雑草は伸びた分だけ儲かります  【カーメン君】【園芸】【ガーデニング】【初心者】


最初の話題はツユクサで、次がスベリヒユですので、10分50秒あたりからヒョウの話題が始まります。日照りのときも「ヒョウ」だけは元気だということで、「日照りヒョウ」などと悪口を言いますが、多肉植物としての構造的な特性と夜間に蒸散するという節水型生活スタイルは、さすがの生活力を支えているようです。



ところで、エノコログサの茎がC4ジカルボン酸回路(*1)を持っていて高効率な光合成をするという話は初めて聞きました。たしか、サトウキビやトウモロコシの場合も、同じようなC4ジカルボン酸回路を持つのではなかったかと思います。学生時代の恩師の一人は、光合成研究に携わっていましたが、このC4ジカルボン酸回路を持つ植物は、「多産だけどあまり美味しくないんだよね」と言っていたのが思い出されます。我々が主食として食べる炭水化物・穀物は、C3のカルビンベンソン回路で作られていることと食べて美味しいこととが直接的に結びつくのかどうかは不明ですが、しばらくぶりに聞いた話題だけに、懐かしく動画を見入ってしまいました。

(*1): C4ジカルボン酸回路〜光合成学会・光合成事典より
(*2): カルビン・ベンソン回路、または還元的ペントースリン酸回路〜光合成学会・光合成事典より


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