電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

最近の手作りランチの記録〜二番煎じもアレンジしだい

2024年04月30日 06時00分44秒 | 料理住居衣服
写真には撮ったけれど記事にはしていなかったものが何種類かありました。たぶん、以前このブログで掲載済みで、二番煎じになると思って遠慮したものと思います。ですが、よく見るとまるっきり同じというわけでもなく、アレンジが違う。ならばレシピはともかくとして、できあがりを並べてみるのは意味があるかもしれません。

まず、ワラビの漬物を載せたチャーハンです。いただきもののワラビをアク抜きして漬物にしてくれたのは妻の努力。毎年のことですが、美味しいものですね〜。毎度おなじみのチャーハンも、ワラビの漬物で味変すれば「またチャーハン?」とはならないでしょう(^o^)/




次はパスタで、菜の花のアラビアータです。普通にアラビアータを作り、パスタを茹でる時に菜の花も一緒に茹でて出来上がりに添えるだけ。これはけっこう簡単で美味しい季節の味です。




こちらも菜の花をさっと茹でて塩鮭のペペロンチーノに添えたもの。これもシンプルで美味しい。ペペロンチーノはシンプルなだけにごまかしがきかない面はあるけれど。



これは、草刈りで汗を流した後の夕方、チキンカレーとビール。4月なのに29℃とか30℃とかいう予報が出ているときは、こういうのが格別に美味しく感じます。アスパラガスは、裏の畑で取れたものを電子レンジでチンして添えただけですが、カレーに鰹節とマヨネーズも違和感がありません。ご飯の頭の上に載っているのは、朝の筍おこわの残りです。これも季節の味で、美味しいものですね〜。




というわけで、最近の手作りランチ等の記録でした。二番煎じもアレンジ次第で美味しく食べられます。妻も喜んでいます。まあ、一部には「作ってもらうのは何でも美味しいのよ」という説もあるようですが(^o^)/

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和田茂夫『魔法のスプレッドシート整理術』を読む

2024年04月29日 06時00分22秒 | -ノンフィクション
図書館で、2011年にナナ・コーポレーションから刊行された単行本、和田茂夫著『魔法のスプレッドシート整理術』を見つけ、借りてきて読みました。著者はスプレッドシートと呼び、表計算とは表記していないことから見ても、どうも数値計算や表集計はあまり重視していないような印象を受けます。興味深い本でしたが、いくつか疑問も残りました。



本書の構成は、次のようになっています。

プロローグ スプレッドシート+紙とペンならうまくいく
第1章 情報のまとめ方、デジタルと紙の使い方
第2章 時間をスプレッドシート+「紙」で管理する
第3章 仕事をスプレッドシート+手書きで整理する
第4章 すべてのファイルをスプレッドシートにまとめる
第5章 「情報」は何でもスプレッドシートでつなげる

本書のポイントは、プロローグを読むとおおむね理解できるようです。(1)パーソナルデータ→(2)ToDoリスト→(3)スケジュールや住所録、ファイル一覧→(4)日誌→(5)進行表、企画リスト、アイデアリスト などをスプレッドシートでまとめてきた経歴から、たいていの情報は縦横(行と列)のセルからなるスプレッドシート形式でまとめられると気づきます。それを、入力と出力は紙とペンで、処理と記憶をスプレッドシートに、という形で一般化したということでしょう。あとは検索が容易とか編集や印刷が自由自在とか、スプレッドシートの特長を説明します。実際の利用例などはたしかに有益で興味深いものがたくさんありました。



私自身も、MS-DOS の時代から表計算の自作ワークシートでスケジュールを作り、日付関数や曜日関数などを駆使して、西暦で年を入力すればすべての曜日が自動で入るようにして、システム手帳に組み込んで利用していました。また、何年も前からパーソナルデータをワープロソフトでコピー用紙一枚にまとめ、システム手帳のリフィルとしたり(*1)、折りたたんで綴じ手帳の表見返しに挟んで随時参照する形で(*2)利用してきましたし、テキストファイルで日付とタイトルと内容という3つのフィールドからなる不定長データベースとして1989年からずっと保存してきています(*3)ので、検索や編集加工の容易さなども理解できます。ですが、そこで感じるのは、

なぜスプレッドシートなのか?

ということです。当座の処理に便利なのは充分に理解できますが、1989年当時の表計算のファイルは MS-DOS 上の Multiplan3.1 だったり Lotus1-2-3 だったり、あるいは 20/20(アシストカルク)だったり様々でした。それらのデータファイルは全部ハードディスク中の歴代PC名のフォルダに保存されていますが、SYLK形式のものを除き、それらの大部分はすでにもう読めません。MS-Windows3.1/95 当時の MS-Works の表計算データすら、読めません。かろうじて Windows2000/XP 当時の Excel のデータは読むことができますが、例えば過去に遡って確定申告等のデータを調べたいときなどには、限界があります。実際には、過去データを調べるには確定申告の控え(紙)を綴ったフラットファイルを調べるほうが確実ですし、確定申告以外でも、平成元年あたりまで遡って特定のキーワードについて検索したい時には、テキストファイル備忘録くらいしかアテにはできないのです。

ですから、長年、表計算を便利に使い続け、確定申告も Linux 上の LibreOffice Calc でやっている私の経験からいえば、

当座の処理にスプレッドシートは便利ですが、長期の視点で見るならば、時代の変化に耐えられるのはテキストファイルだけです。

ということですから、「すべての情報」をスプレッドシートに集約するというのは、ある意味、危険なことなのではなかろうか。

(*1): 来年の手帳のこと〜「電網郊外散歩道」2008年10月
(*2): 新しい手帳に差し込むパーソナルデータ〜「電網郊外散歩道」2021年1月
(*3): テキストファイル備忘録を始めたのは〜「電網郊外散歩道」2008年12月

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シューベルトの弦楽四重奏曲第2番は20世紀に楽譜が再発見された

2024年04月28日 06時00分34秒 | -室内楽
山形弦楽四重奏団の第91回定期演奏会の曲目の一つ、シューベルトの弦楽四重奏曲第2番の予習をしようと、YouTube 等であれこれ聴いていた時、妙なことに気づきました。昔の有名録音では2楽章しかないのに、近年の新しい動画では4楽章まであるのです。さらに調べてみると、どうやら作曲者の死後、未出版のまま一部が紛失していたものが、1950年代になってスウェーデンという思いがけないところから発見され、1954年に4楽章の形で出版された(*1)のだそうです。そして、この4楽章での初演は1955年といいますから、それ以前の録音であれば2楽章しかないのが当然、ということになります。

なるほどそうであれば、1952年にモノラル録音されているウィーン・コンツェルトハウス弦楽四重奏団によるこの演奏などでは、2つの楽章しかないのが理解できます。いかにも往年のスタイルの演奏ではありますが、若いシューベルトの劇的な表現は感じ取れます。

Schubert: String Quartet No. 2, Vienna Konzerthaus Quartet (1952) シューベルト 弦楽四重奏曲第2番


このわずか4年後、1956年に録音されたイタリア四重奏団の演奏では、きちんと4つの楽章からなる曲として録音されています。

Schubert - String quartet D.32 - Italiano


古楽ムーヴメントの洗礼を受けた現代における、日本の若手演奏家による動画もありました。竹内弦楽四重奏団による活きのいい演奏です。

Schubert: String Quartet in C Major D32


寄宿学校に入っていた当時の若いシューベルトが、実家に帰った時に家族と演奏するために書いたという弦楽四重奏曲ですが、思いがけない再発見のエピソードもあったのですね。見つけた人の興奮も想像できますし、出版に至るまで、関係者による確認の労力も大変なものがあったでしょう。思いがけず再発見され、完全版として演奏されるようになって良かったね、シューベルト(^o^)/

(*1): 弦楽四重奏曲第2番(シューベルト)〜Wikipediaの解説より

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山形弦楽四重奏団第91回定期演奏会でモーツァルト、シューベルトを聴く

2024年04月27日 06時00分07秒 | -室内楽
朝からよく晴れて、まだ4月なのに最高気温が30℃という予報が出ていた日、夕方から山形市の文翔館議場ホールに出かけ、山形弦楽四重奏団第91回定期演奏会を聴きました。今回はヴァイオリンの中島光之さんが開演前のトークを担当、プログラムの演目について解説をします。

  1. モーツァルト 弦楽四重奏曲第2番 ニ長調 K.155
  2. シューベルト 弦楽四重奏曲第2番 ハ長調 D.32
  3. モーツァルト 弦楽五重奏曲第1番 変ロ長調 K.174
      山形弦楽四重奏団、犬伏亜里(Vn)、田中知子(Vla)

1曲目、モーツァルトの弦楽四重奏曲第2番は、モーツァルト16歳の頃の作品。前々回の定期演奏会(*1)で取り上げた第1番が14歳頃の作品であることを思うと、14歳と16歳の間の差異がどれほどのものかと思いますが、いやいや、男子中学生と男子高校生の間の差異を思うと、それはかなりのものがあるように思います(^o^)/
ステージ上の配置は、左から第1ヴァイオリン(犬伏亜里)、第2ヴァイオリン(中島光之)、ヴィオラ(倉田譲)、チェロ(茂木明人)となっています。演奏が始まると、初っ端から犬伏さんのヴァイオリンが実に溌溂! 音も飛び出してくるようで、若いモーツァルトの活力が現れるようです。加えて安定のチェロに安心感があります。若いモーツァルトの第2番、いい曲だと感じました。

2曲めはシューベルトです。中島さんが気合を入れて書いたと思われるプログラムノートには、「11歳から16歳までの間、シューベルトが寄宿学校に入っていた間に作曲された12曲の弦楽四重奏曲の第2曲」で、「休暇で実家に戻った時に家族で演奏するというプライベートな目的で書かれた」とありますが、現代人の私の感覚では、例えば第1楽章:プレストは家庭用としてはずいぶんカッコいい音楽と感じられます。第2楽章:アンダンテでは、ヴァイオリンが悲哀を感じさせる歌曲のような旋律を奏でますが、こういう感情の発露を師事していたサリエリは好ましく思わなかったのだそうな。形式の中に隠してこそ貴族的な上品さに通じるみたいな考えでしょうが、現代の私たちにはこういう率直さのほうが魅力的ですし、シューベルトの家庭環境もそれを良しとしていたのではなかろうか。第3楽章:メヌエット。3拍子の舞曲風ではありますが、すでに踊りのための音楽ではないようです。第4楽章:アレグロ・コン・スピリト。ずっと後のロマン派の音楽を先取りするような激しさもある音楽で、のんびりした家庭用音楽のイメージではありません。こちらもいい曲だなあと感じました。

15分の休憩後、3曲めはモーツァルトの6曲ある弦楽五重奏曲のうちの第1番。楽器配置は、左から1st-Vn(犬伏)、2nd-Vn(中島)、素人音楽愛好家にはどっちが1stかわかりませんが、たぶん2nd-Vla(田中知子)、1st-Vla(倉田)、そしてVc(茂木) というものです。第1楽章:アレグロ・モデラート、奏者が1人増えただけなのに、ステージ上の見た目はぎっしり感があるし、流れる音楽も密度が上がったような気がします。第2楽章:アダージョ。演奏が始まる前、みなさん楽器に何かモジョモジョとやっていたけれど、わかりました! 弱音器を付けていたのですね! ふだんCD等で聴いているとき、この楽章の音がどこかくぐもったような響きがするのを不思議に思っていたのでしたが、積年の謎が解けました。「ワトソン君、謎は解けたよ」です。特に、VnとVlaの対話が音色的にも魅力的です。また、Vcが一瞬にして場面を転換するところなども見事です。1st-Vnの歌が魅力的で、これを弱く受ける2nd-Vnも可憐な印象。いや、見た目は逆なのですが(^o^)/ しかしこのくぐもったようなVlaの音色はいいなあ。
第3楽章:メヌエット。弱音器を外して軽くチューニングの後に演奏が始まります。優美な3拍子の舞曲は、文翔館ならバレエシーンも似合いそうだなあと思います。第4楽章:アレグロ。いつも思うのですが、この曲は馬車の中で音を聴いているみたいなところがあって、旅する若者が前途に思いを馳せるような風情があります。演奏は他の会場で何度かの公演を積み重ねてきた集大成となったようで、若々しい活力があり、たいへん魅力的なものでした。積年の謎が解けた喜びもあり、実に満足、大満足です!

なお、次回は7月24日(水)、19時〜、やまぎん県民ホール・スタジオ1にて、小松﨑恭子さんのフルートを加えて、ヴェント編曲によるフルート四重奏版のモーツァルト:歌劇「フィガロの結婚」とのことです。すっかりシリーズ化してきているようで、これも楽しみです。まだ桃の収穫時期には間がありますので、なんとか都合をつけて出かけたいものです。

(*1): 山形弦楽四重奏団第89回定期演奏会でモーツァルト、シューベルト、ベートーヴェンを聴く〜「電網郊外散歩道」2023年10月

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満開のサクランボ「佐藤錦」とシュガープルーンの花など

2024年04月26日 06時00分07秒 | 週末農業・定年農業
先日は、地域行事で司会進行を頼まれ、なんとか無事にお役目を果たすことが出来ました。参会者からは「安心感のある司会進行でした」とお褒めの言葉もいただき、まずは良かった良かった(^o^)/ 今朝は某公園の清掃ボランティアがあり、こちらも出かけなくてはいけません。寺の総会資料は印刷が出来上がり、ペットボトルのお茶の注文も終わっているし、えーと、あとは何があったかなあ?

そんなこんなで遅れている桃「あかつき」の摘花ですが、なんとか75%くらいまで進んだところです。少しの時間を見つけて、今回はこの太い枝を終えようという具合に根気よく進めております。「あかつき」は受粉結実の比率が高いので、摘花はやり過ぎと感じるくらいまで摘んでしまいます。実が育ち始めるとそれでも多すぎると感じますので、結果的にサクランボが終わった6月末の仕上げ摘果で少し減らすくらいでちょうどよいみたいです。これに対して、「川中島白桃」ほか晩生種「美晴白桃」等の場合は、確実に受粉結実するとは限らないので、花弁がみな風で吹き飛ばされ、子房がある程度の大きさに育ったところで、未受粉果を除き、さらに適度な間隔に間引き摘果していきます。「あかつき」の摘花が終われば、次はこの作業が待っています。

一方、果樹園の他の花も一斉に咲いており、例えば妻が植えたシュガープルーンも花盛りです。




サクランボ「佐藤錦」はまさに満開です。うまく結実してくれるといいなあ。



香り高いライラックの花も咲き始めました。果樹園の春は、今、花盛りです。





今日は、山形市の文翔館議場ホールで、山形弦楽四重奏団の第91回定期演奏会の予定。曲目は、

  • W.A.モーツァルト 弦楽五重奏曲第1番 変ロ長調 K.174
  • F.シューベルト 弦楽四重奏曲第2番 ハ長調 D.32
  • W.A.モーツァルト弦楽四重奏曲第2番 ニ長調 K.155(134a)
     山形弦楽四重奏団、ゲスト〜犬伏亜里(Vn)・田中知子(Va)

とのことです。モーツァルトの弦楽五重奏曲第1番が楽しみですが、それと同時にシューベルト、モーツァルトのごく若い時期の作品、弦楽四重奏曲第2番をナマで聴けるというのも貴重な機会。これを楽しみに、今日も頑張りましょう。くたびれて演奏会で寝てしまわないように、ほどよくペース配分を考えて、ですね。

YouTube より、モーツァルトの弦楽四重奏曲第2番、K.155、ハーゲン四重奏団の演奏。
Mozart : String Quartet No.2 in D major, K.155 / Hagen Quartett 1989


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最近の筆記具が細字化の方向に向かう背景

2024年04月25日 06時00分57秒 | 手帳文具書斎
最近、三菱鉛筆のベストセラー・ボールペン「ジェットストリーム」に、新しいインクが開発されて製品化された(*1)と知りました。私自身、従来のジェットストリーム・ボールペン、特に 1.0mm と 0.7mm を愛用しておりますが、0.5mm のほうは独特の滑らかさを感じるよりも前に、むしろ固さや引っかかり感など、ジェットストリームらしからぬイメージをもっていましたので、おそらくは最も需要の多い 0.7mm の他に、この 0.5mm の細字方向の滑らかな書き味を改善したのだろうと推測しております。

また、ボールペンでも 0.38mm や 0.28mm といった極細字化が進んでいますし、最近ではシャープペンシルでもこうした極細化の動きが見られるようです。以前も、証券用などのボールペンで細字で書ける筆記具はあったわけですが、このところの急速な技術開発や商品展開は驚くばかりで、細字化、極細字化の方向性は止まりそうがありません。

例えば米国製のスクール用として用いられているボールペンなどは、かなり太字のものが普通のように記憶していますが、日本のボールペンの細字志向の背景は何なのだろう。おそらくは、小さな漢字をびっしりと書く必要のある人が多いから、なのでしょう。役所など、手書きで記入する用紙でも、もう少しゆったりしたスペースならいいのに、と思うことがすくなくありません。ワープロ等で作られた書式がベースになっているものだから、そこで想定されたポイントの文字数でも、手書きで書くにはスペースが小さすぎる。いきおい、小さな字でみっちりと書かなければいけない、ということなのでしょう。

また、スマートフォン等の利用が増えたとはいえ、まだまだ手書きの手帳を愛用している人は少なくないでしょうから、小さな枠内にごく小さな文字で書き留める必要があり、それには消せる筆記具や細字よりも極細ペンを求めてしまう、という需要があるからでしょう。

逆に、引退世代は、老眼のために視認性を重視し、ハッキリしたインク色の太字の筆記具を求めるという理由の他に、このチマチマした筆記習慣を離れて、自由な枠組みでのびのびと書きたいという無意識の願望があるのではなかろうか。

(*1): 『JETSTREAM Lite touch ink』登場〜三菱鉛筆プレスリリース

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サクランボの満開時とリンゴの開花前の防除が終わる

2024年04月24日 06時00分29秒 | 週末農業・定年農業
風邪と歯痛で足踏みをしましたが、サクランボの満開時の防除をようやく終えました。早朝4時に起きてホットミルクとパンで手早く腹ごしらえをし、すぐに出動。自宅裏の数本と離れたもう一つの園地(こちらが主力)のサクランボに動力噴霧機で丹念に散布します。枝が混んでいると花の部分に散布ムラができてしまいますが、適切に剪定してあればどの花にも抗菌剤「ファンタジスタ」の薬液がかかります。昨年まで動力噴霧機の余水弁の不調で噴霧圧が充分でなかったため、夏場のカイガラムシ防除の際に樹の高いところの枝まで届かず、ウメシロカイガラムシにやられて一部に葉がでない枝が見られます。特に老樹にその傾向が顕著です。亡父が植えてからすでに50年になるものが多いので、本当は樹も弱り、世代交代が必要なのでしょうが、今から若木を植えても私自身いつまでも管理できるわけではありません。今年の収穫状況を見て、弱った老樹は間引き伐採し、他の樹の日当たりを良くすることでサクランボ果樹園全体の寿命を維持することを考える必要がありそうです。

もう一つ、本数としては数本しかありませんが、リンゴ「紅つがる」と「紅将軍」の開花前の防除も併せて実施しました。リンゴの花は白いのですが、開花前のガク片が薄紫色をした可憐なもので、たいへん魅力的です。あとは、満開10日後の5月初旬まで防除作業はなし。野菜畑の植え付け準備をして、桃の摘花作業も「あかつき」から「川中島白桃」へ移行していきます。

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解熱鎮痛剤カロナールの主成分はアセトアミノフェン

2024年04月23日 06時00分45秒 | 健康
風邪の症状のくしゃみと鼻水の方は、早めによく寝たためにほぼ改善されたようですが、親知らずが化膿して腫れた右奥歯が痛みます。セファレキシンは朝晩2回ずつ3日間服用し、腫れが少しおさまってきたものの、まだ痛みがひどい。たまらず鎮痛剤アセトアミノフェンを服用しました。かかりつけの歯科医院でもらっていたもので、ようやく我慢できる程度に収まっています。

アセトアミノフェンは2年前のコロナ感染時にもお世話になりました。普段は鎮痛剤の世話になることはまずないのですが、あのとき以来のことです。そういえば、「カロナール」の主成分はアセトアミノフェンだったはず。当時、自宅内コロナ隔離でヒマにまかせて調べた内容(*1)は;

ところで解熱鎮痛剤カロナール。ふだんから鎮痛剤とは縁遠い生活を送っており、記憶をたどると50年前にバファリンを飲んだのを覚えている程度です。したがって、カロナールを服用したのはたぶん生まれて初めてかも。「軽うなる」という関西弁ふうのネーミングが笑える「カロナール」の成分は、アセトアミノフェンだそうです。これはたしか



こういう物質だったはず。Wikipedia によれば、発見は1877年と古いのですが、同時期に使われたフェナセチンとの比較で副作用が疑われ、フェナセチンのほうが鎮痛剤として広く用いられて独バイエル社の基礎を築いたのではなかったかな。ところが、実際によく調べてみたら副作用を起こす原因は別の物質で、1947年には代表的な解熱剤アセトアニリドもフェナセチンも、体内でアセトアミノフェンに代謝されることが判明し、「結局はアセトアミノフェンが効いてるんじゃん!」ということになって、今は副作用のごく少ない鎮痛剤として広く用いられているということのようです。

うーむ、50年前にバファリンを使ったとは言うものの、それは「頭痛にバファリン!」というCMの認知効果であり、当時カロナールがなかったわけではないのでしょう。実際、総合感冒薬の中にはちゃんとアセトアミノフェンと成分表示されたものが多くあったことを覚えています。

というものでした。今になって再びアセトアミノフェンのお世話になるとは! しかも歯痛で! 思わず「なんたるちや、サンタルチア!」と伝統的駄洒落保存会の会員資格を再確認するところですが、地域の歓送迎会の司会を頼まれていることでもあり、まずはそろそろと起きることといたしましょう。

(*1): 新型コロナ回復の推移と解熱鎮痛剤のこと〜「電網郊外散歩道」2022年12月

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泣き面に蜂〜風邪ひきに虫歯

2024年04月22日 06時00分12秒 | 健康
日曜日は、朝からくしゃみの連発で鼻水が出ます。これは風邪だなと思ったらこんどは右奥の親知らずの虫歯が化膿して痛みます。これは泣き面に蜂のダブルパンチだな。残念ながら山響定期はお休みといたしました。しばらくぶりに知人が遠方から山響定期に駆けつけてくれたのにお会いできないのも残念でしたが、風邪をうつすわけにもいきませんし、化膿して痛む歯は歯医者でもらった抗生物質セファレキシン(3日分)を朝晩服用して対応、とにかく家で寝ていました。数日前に、日差しが暖かいのに騙されて防風対策が充分でない服装で、風が冷たい中で桃の摘花作業を続けたのが悪かったのかもしれません。

ほぼ4週間おきに化膿する親知らずの手術の予定は6月下旬で、まだまだ先です。小型爆弾を抱えて生活するみたいなもので、セファレキシンに耐性菌が生じたりしないようにと願うばかりです。退職して毎日が日曜日の生活で良かった、と心から思います。

写真は先週の土曜日に撮影した水仙です。水仙は学名を Narcissus というそうで、こんなきれいな花なのに誰かがやっかんで、自己愛のあまり動けなくなり死んでしまったギリシア神話の美少年にたとえたのでしょうか。いやいや、余計なことを調べるよりもまず寝ていろよ(^o^)/

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山辺町の噺館で第45回桂文治独演会を聴く

2024年04月21日 06時00分19秒 | 散歩外出ドライブ
朝から強風が吹き、寒くて長時間の外仕事は難しそうですので、山辺町の噺館(はなしごや)で第45回を数えるという定例寄席、桂文治独演会を聴きました。会場は、山辺町の社会教育の仕事をされておられた公務員が退職金とクラウドファンディングで建設・維持しているという「噺館」というところです。まさに落語好きが嵩じて寄席のオーナーになったみたいな話ですが、こういうのも山響創設者の村川千秋さんと共通するところがあり、山形人の県民性というか、特長なのかも(^o^)/

本日の演目は、

  • 鈴ヶ森
  • はてなの茶碗
    〜休憩〜
  • 松山鏡

というもので、他に休憩の後に「紙切り」芸が入ります。「鈴ヶ森」の間抜けな追い剥ぎ泥棒の話も愉快ですし、「はてなの茶碗」の近衛や帝まで登場する破天荒さも可笑しい。後半の「松山鏡」では、お奉行様の前で死んだ親父にひと目でいいから会いたいと訴えるところは、ちょいとうるっときました。お奉行様の采配は孝行息子に「鏡」をつかわすというもの。鏡を初めて見る人の反応としては、まあ、そんなものでしょうか。いやいや、水鏡というもので自分の顔を見るのは経験していると思うけどなあ(^o^)/

源泉100%かけ流しのテルメ柏陵でゆっくり温泉に入り、温かい肉そばを食べて帰宅しました。妻も良い骨休めになったことでしょう。置いていかれた猫・李白だけは、少々ご機嫌ななめだったかもしれません(^o^)/



参考までに、「噺館」での今後の定例寄席の出演者(4月〜6月分)を載せておきましょう。

【追記】
朝からくしゃみ、鼻水が出て、微熱があります。どうも、風邪をひいたみたい。今日の午後の山響定期は、残念ですが大事を取ってお休みといたします。良いお天気なのですが、ひたすら寝て治しましょう。

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サクランボ「佐藤錦」はまだ満開ではないようだ〜満開日の重要性

2024年04月20日 06時00分43秒 | 週末農業・定年農業
我が家の果樹園では、ただいま桃「あかつき」の摘花作業の真っ最中。昨日の午後は風が冷たくて風邪を引きそうだったので、歯医者と耳鼻科を受診することにしました。おかげで進捗状況はようやく50%近くまで来たところです。



ところで、サクランボ「佐藤錦」の状況は? 早生種の「紅さやか」や晩生種なのに開花が早い「ナポレオン」等は4月14日前にもう咲き始めていましたが、「佐藤錦」は4月15日ころの開花となりました。ただいま、気温がやや高い自宅裏の果樹園では八分咲、もう一つ、自宅からは離れた園地は少し気温が低いために、六分咲といったところでしょうか。満開は22日ころと予想しています。なぜ満開日に注目するのかというと、この時期に灰星病等の防除のため「ファンタジスタ」(*1)等の抗菌剤を散布するのが最も重要な作業になるためで、日中はブンブン飛び交う訪花昆虫を保護するために、まだ訪花昆虫が飛ばない気温の低い夜明けころの時間帯に実施する必要があります。いわば、気合を入れて早起きし、薄暗いうちに動き出す必要がある、サクランボ関連農作業では最重要なヤマ場の一つ。

来週の月曜日、22日には、桃「あかつき」の摘花も中断して早朝決起、気合でサクランボの防除を行います。これを無事に終えると、少しホッとします。いやいや、この週末は山響の第316回定期演奏会の予定。井上道義さんの指揮でオール・モーツァルト・プログラム(*2)となっていますから、これをご褒美にして頑張りましょう。

(*1): ファンタジスタの特長〜病原菌の生育ステージとファンタジスタの阻害部位
(*2): 山形交響楽団第316回定期演奏会〜山響コンサート情報より

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植えて3年目の晩生種のモモが花盛り

2024年04月19日 06時00分35秒 | 週末農業・定年農業
自宅裏の果樹園、ただいま春の真っ盛り。サクランボがそろって咲き始め、プルーンも開花期に入りました。早生種のモモ「あかつき」の摘花作業を進めていますが、いまのところ25%程度の進捗状況です。午前中は穏やかな陽気でも午後からは風が出てきて、強い風が吹くと花びらが飛ばされていきます。

写真は、植えて3年目の晩生種の桃「美晴白桃」と「青空むすめ」の若木です。昨年までは樹の成長を優先させ、全部摘花して実らせなかったので、この若木を収穫するのは今年が初めてです。「美晴白桃」は以前植えた樹を収穫していますが、「青空むすめ」は植えたのも収穫も初めて。資料(*1)によれば晩生種でも遅い方の9月中〜下旬が収穫期とされています。そんな遅い時期にまだ桃が食べられるのはちょいと嬉しいかもしれません。


 (美晴白桃、2022年4月)

 (青空むすめ、2022年4月)

見た目では区別がつきませんが、「農作業メモ」に植えたときの記録がありますので品種は確定しています。でも、念のために品種名と植樹年を書いた木札を下げたほうが良いのかもしれません。両方とも花粉がごく少ない品種ですので、「あかつき」の花粉が頼りです。そのため、「あかつき」の摘花が終わってから、花弁が散って実がある程度の大きさになり、受粉の目安がつくようになってから摘花ではなく摘果をするようにしましょう。よって、しばらく花はこのままです(^o^)/



桜を詠んだ和歌はそれこそたくさんあるのでしょうが、桃の花を愛でて詠んだ歌と言うと、私はこれを思い出します。写真は少し前に筆ペンでいたずら書きしたものですが、万葉集より、大伴家持の歌;

春の苑 くれなゐにほふ桃の花 
  した照る道に 出で立つをとめ
            大伴家持 万葉集 巻十九

若い頃ならば恋人を想像したのでしょうが、古希を過ぎた今は高校生、大学生になった孫たちの年代をイメージします。若さがまさに春のイメージ。あと数年で、本格的に収穫できるようになるでしょうから、今は USB メモリに収めた mp3 形式の音楽ファイルをお供にせっせと摘花を進めましょう。昨日はサン=サーンスの交響曲第3番とブルックナーの交響曲第8番でした。曲が終わるまでやろうと決めると、単調な作業に飽きて投げ出すことも防げるのです(^o^)/

(*1): 青空むすめ:モモ(桃)〜果物ナビ

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五日市哲雄・久保田博南『おもしろサイエンス・大豆の科学』を読む

2024年04月18日 06時00分54秒 | -ノンフィクション
先日、図書館から借りてきた本で、五日市哲雄・久保田博南著『おもしろサイエンス・大豆の科学』を読みました。若い頃に岩波新書で中尾佐助著『栽培植物と農耕の起源』を読み、興味を持っていたこともあり、岩波新書で山本紀夫『ジャガイモのきた道〜文明・飢饉・戦争』(*1)を面白く読みましたが、今回は「大豆」の話です。

大豆は、たぶん豆腐や納豆などと一緒に、中国から渡ってきた食べ物なのだろうと漠然と考えていましたが、本書のカバーを見たらどうも違うらしい。そこで内容に興味を持ち、借りてきて読み、備忘録ノートに気づいた点をメモしてみたという次第。本書の構成は、次のようになっています。

第1章 大豆っていったいどんなもの?
第2章 大豆と栄養素のすばらしき関係
第3章 ちょっと驚く大豆の食品としての機能性
第4章 大豆を発酵させれば日本伝統の食品になる
第5章 大豆を加熱する、搾る、添加物を使って加工する
第6章 これからの大豆食品

内容的には、「おもしろサイエンス」というシリーズ名のとおり一般向けに書かれたもので、専門的なレベルの高いものとは違いますが、最近の知見を加えながら上手にまとめていると感じます。以下、私が興味を持った内容です。

  • 青森県の「三内丸山遺跡」で大豆栽培が判明して以降、日本各地の縄文遺跡で1万数千年前から大豆が食べられていたことがわかった。
  • 日本の大豆の自生種子の存在が確認され、大豆の野生種としてツルマメの自生も確認された
  • 自生ヤブツル小豆やツルマメ等の豆類は、縄文人の大事な食料資源、クリの栽培だけでなくマメの縄文農耕の存在
  • 大豆は自家受粉できる。雄しべと雌しべを持つ両性花で、虫媒花でも風媒花でもない
  • 品種として(1)夏大豆(2)中間大豆(3)秋大豆の3種類あり、寒冷地では春に種まき、夏に育ち、秋に収穫する早生種の夏大豆が適する
  • 大豆と枝豆の違いは、大豆の成長過程で枝豆が収穫できる。枝豆は未成熟な大豆のことで、栄養面では大豆が優れるが、枝豆は葉酸が豊富で緑黄色野菜の特徴も持つ
  • 大豆の加工食品(1)蒸す・煮る(発酵させて味噌、醤油、納豆、そのまま煮て煮豆)、(2)しぼる(豆乳、おから、加熱し固めてゆば、豆腐、揚げて厚揚げ、がんもどき、油揚げ)、(3)炒る(炒り大豆、きなこ)、(4)油を搾る(大豆油、大豆ミール)
  • 大豆は根粒菌と共生、窒素固定を行い、タンパク質が豊富、必須アミノ酸を全部含む食品
  • 大豆の種類は(1)黄大豆(味噌、納豆などの原料)、(2)緑大豆(山形県の秘伝など寒冷地に)、(3)黒大豆(煮豆、丹波黒など)、(4)赤大豆(煮豆、旨味)、(5)紅大豆(山形県、希少種)、(6)茶大豆(山形県のだだちゃ豆など香り、枝豆に適する)、(7)白大豆

なるほど、縄文時代から自生している豆を利用していたのですね。そう言えば、白米に大豆を入れて炊く豆ごはんは個人的に大好物です。グリーンピースではなく、やっぱり大豆がいいですね。そして麹さえ入手できれば手作り味噌は作りやすく美味しい。しかし醤油は難しいと感じます。工程が多く、また複雑です。そう簡単なものではないようです。

(*1): 山本紀夫『ジャガイモのきた道』を読む〜「電網郊外散歩道」2020年11月

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ジャガイモの植え付け終わる

2024年04月17日 06時00分38秒 | 週末農業・定年農業
2019年に復活させた野菜畑に、ようやくジャガイモを植え付けました。今年は、

  • 男爵 3kg 2列
  • キタアカリ 3kg 2列
  • アンデスレッド 5kg 4列

の3種類を植え付けましたが、男爵とキタアカリは農協に予約していたもの、アンデスレッドは昨年の芋を種芋として一部を残しておいたもので、芽が出てきたものを植え付けました。幸いに今日は雨の予報ですので、水やりの心配はなさそうです。



野菜の中でもジャガイモは使い途が広く、収穫後よく乾かして保存すればかなりの期間もちます。そんなわけで、ネギ、玉ねぎ、里芋、ナス等とともに、毎年必ず栽培する品目の一つになっています。あとは、葉物野菜は月末に種苗を購入して植えるばかり。野菜の栽培もなかなかおもしろいものです。

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たぶん、フォト・コラージュも自動化されているのだろう

2024年04月16日 06時00分23秒 | コンピュータ
以前は、コンパクト・デジタルカメラで写真を撮り、デスクトップPCに移して日付順にフォルダを作成し、良さそうなものを Gimp 等で加工編集してブログに利用するのが主でした。最近は、スマートフォンで撮影して Google Photo に溜め込み、適時ダウンロードして日付順のフォルダに保管しています。

この Google Photo では、時折おしゃれなフォト・コラージュを見せてくれます。先日は、愛用の万年筆の一つ、TWSBI のダイヤモンド580ALラヴァーの写真を使ったコラージュを提案してくれましたので、ダウンロードしてみました。それが、これです。



たしかに、私が自分で撮影した写真です。それをこんなふうにコラージュするとは、なかなか粋なはからいと言うべきでしょう(^o^)/
私の美的センスではとても思いつかない、シンプルでお洒落なアイデアです。もしかすると、類似の画像を選んでこんなふうにコラージュするというのも、AIですでに自動化されているのかもしれません。いや、そんなレベルのプロセスは、そもそも AI と言うもおこがましい、単なる作業パターンの一つになっているのかもしれない。だとすると、それをいちいち驚いているのは的外れで、機械が提案してくれたコラージュ画像の中から良さそうなものを選び、適宜利用するというのが良いのでしょう。ただし、コラージュしたのは Google だから、権利は我社にある、などと言い出さない限りは、という条件が付きますが(^o^)/

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