電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

親知らず抜歯手術後、抜糸までの生活では

2024年06月30日 06時00分52秒 | 健康
6月24日に化膿した親知らず(第三大臼歯)と関連して炎症を起こしている第二大臼歯を抜歯して患部骨を切除する手術を行い、切開した歯肉を縫合して手術は無事に終了、経過も良く、翌日退院しました。自宅に戻り、やわらかいものを食べアルコールは禁止、抗生物質サワシリンを服用しつつ口内を清潔に保ち、回復専一に生活しています。とはいうものの、「節田梅」の収穫など仕事はなんだかんだと出てきます。

  • 可燃ゴミの搬出、地域の回覧や配布物を届け、農協に書類を提出するなどの軽作業
  • 桃の摘果の続き、特に収穫まで1ヶ月の「あかつき」仕上げ摘果や野菜畑の草取り等の農作業
  • 井戸蛇口の古くなった水栓の交換、散水栓の更新など以前からの課題

などなど、まあ次々に出てきます。

ただ、やはり抜糸までは気が抜けないというのが本当のところで、まだ全治したわけではないことを忘れてはいけないと自戒しています。昨日の午前中に、前に伐採した梨の幹から枝がわんさと出てきて垂れ下がっているのを始末していたら、汗をかいて体温が上昇したせいか、傷口が痛みだしました。これはまずいとすぐ作業を中止し、シャワーを浴びて体温を下げたところ、痛みは収まりましたが、やっぱり無理は禁物です。かといって何もしないで机に向かっていたら、1日の歩数が1000歩どまりの生活になってしまいます。せいぜい、朝の涼しいうちに「あかつき」「川中島白桃」「美晴白桃」「青空むすめ」等の桃の樹を巡回し、目についた実のうち混み合っているところを間引くくらいの軽作業でしょうか。



写真は、7月末〜8月初旬に収穫予定の桃「あかつき」の近況です。

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今年の県産サクランボ減産のもう一つの要因

2024年06月29日 06時00分35秒 | 週末農業・定年農業
6月26日付けの山形新聞に、

1万トン以下か 「凶作水準」〜県産サクランボ今季収穫量〜関係者危機感、市場取扱量も大幅減

という記事が掲載されました。これは、今年の山形県産サクランボの収穫量が当初予想の12,000トンを大幅に下回り、1万トンを割り込むだろうとの生産者・流通関係者の見方を伝えるものです。サクランボ生産農家の一人として、私の予想でもかなりの減産になるのではないかと考えていましたが、我が家だけではなく、県全体でもそうなのだなと感じることがありました。

というのは、新聞等の報道では、減産の原因・背景として (1)開花期の高温・乾燥、(2)収穫期の高温による「うるみ」障害などをあげていますが、もう一つの要因があるのではないかと感じるからです。試みに同記事にある県産サクランボ収穫量の実績と予想のグラフにある数値をもとに、2024年は凶作水準として2021年の数値と同レベルに修正してグラフ化してみると、むしろ「漸減傾向」が見られるように思います。




これは、天候によるものというよりも、別の原因があると考えるべきではなかろうか。すなわち、昭和40年代のコンピュータの進歩とモータリゼーション等によってトラック輸送による宅配が可能となり、サクランボの生食が普及していきます。とりわけ佐藤錦の味の魅力が米国産チェリーの輸入にも負けずにブランド化して、果樹農家が競ってサクランボを植えるようになり、栽培面積が増えていきます。これが昭和40年代から50年代のことでしょう。すると、現在のサクランボ果樹園の樹の主力はそろそろ50代から60代に入ろうとしていることになります。サクランボの樹の寿命は60年と言われますので、平成に入ってから植えられたものは別として、多くは老衰期にさしかかってきている(*1)のではないか。実はこれがグラフの中〜長期的な「漸減傾向」の背景なのではなかろうか。

だとすると、意図的に樹を植え替える政策的な取り組みを進めてサクランボ果樹園の樹種の世代交代を図らない限り、これ以上の生産量は確保できないのではないか。若い人は、サクランボの各種資材の経費の高さや雨よけテント等の高所作業の危険性を嫌い、シャインマスカットに植え替えるなど、より収益性の高いものに移行している傾向が見られるように思います。

(*1): サクランボの収穫が終わり、近年の推移に愕然とする〜「電網郊外散歩道」2024年6月

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足元がふらつくが梅を収穫

2024年06月28日 06時00分29秒 | 週末農業・定年農業
昨年は我が家の梅で梅干しができなかったので、今年こそはと思っていましたが、ベストタイミングは入院前日〜ちょうど入院の二日間あたりだったようで、収穫は待ったなしになりました。妻に言われてなんとか平コンテナ1個分を収穫してみましたが、脚立に登るとなんだか足元がふらつきます。たった2日間の病院生活でしたが、両日とも歩数が1,000歩台で、今は抜歯縫合して抗生物質服用中という状況ですので、平常運転とは程遠いのはたしかです。無理はしないことにして、ゴメンよ、あとは妻に任せます。

この梅の老木は、ウメシロカイガラムシにやられて一時ボウズ状態になりましたが、サクランボのカイガラムシ対策に合わせて防除したら回復してきたみたい。良かったよかった(^o^)/

このブログで「節田梅」の収穫時期を調べてみたら、今年は収穫時期が2週間も早くなっています。2012年で7月上旬ですから(*1)、たしかにずいぶん早いです。梅も近年の暑さ・高温に参っているのかも。

(*1): 今年は梅をたくさん収穫できたので〜「電網郊外散歩道」2012年7月

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退院してから聴いた中で心に残った音楽は

2024年06月27日 06時00分36秒 | -室内楽
右奥下部の智歯周囲炎及び第二大臼歯歯周炎の治療のため、人生二度目の入院をして、歯肉切開し骨削除と病変を摘出、親知らず(水平智歯)と第二大臼歯を抜歯する手術をしました。経過は順調ということで予定よりも一日早く退院となりました。わずか1泊2日の入院ではありましたが、自宅のような気まぐれな生活はできませんから、どうしても抑制的な生活になってしまいます。入院時の歩数計の数値は1,600歩ほどで、これは平日の平均歩数と比べると1/3〜1/4の運動量でした。なるほど、これが長く続き日常になってしまえば、生活が無気力になり前向きな意欲が低下し「廃用症候群」(*1)へと進んでしまうことが理解できます。日常生活で「気まぐれやムラ気」に伴う身体的な動きは、ある意味、前向きな積極性と相関関係があるのかもしれないと思います。

さて、退院してから聴いた中で、心に残った音楽は、シューベルトの「アルペジオーネ・ソナタ」でした。たまたま聴いたのは、リン・ハレル(Vc)、ローマン・オルトナー(Pf)による演奏。リン・ハレルの演奏では、他にジェームズ・レヴァインとのコンビによる録音を記事にしています(*2)が、シューベルトの優しい音楽がとても心に残りました。

この曲についてご存じない方もおられるでしょうから、YouTube で聴ける動画を貼り付けておきましょう。
まず、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチ(Vc)、ベンジャミン・ブリテン(Pf)による1968年の演奏;
Schubert - Arpeggione Sonata D 821 / Presentation + New Mastering (Ct. rec.: Rostropovich / Britten)


もう一つ、ミッシャ・マイスキー(Vc)とマルタ・アルゲリッチ(Pf)による2016年の演奏です。
F. Schubert - Sonata D 821 "Arpeggione" - Martha Argerich - Mischa Maisky


見出しの写真は6月15日に撮影したもので、左が佐藤錦、右が早もぎ紅秀峰です。交配のルーツを反映して、比べると佐藤錦は黄色っぽいし紅秀峰は黒っぽいのがわかります。紅秀峰はまだ集荷開始時期ではなかったので出荷は出来ず、でも露地物ですので雨が降れば実割れしてしまいますから、収穫したものを孫たちに送ってしまいました。高校生と大学生になった孫たちはどちらも大喜びしたようです(^o^)/ 味は佐藤錦、肉質は紅秀峰という評価でした。

(*1): 廃用症候群とは〜健康長寿ネットより
(*2): シューベルト「アルペジオーネ・ソナタ」を聴く〜「電網郊外散歩道」2007年1月

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手術入院し、あらためて病院の情報化に驚く

2024年06月26日 06時00分22秒 | 健康
親知らずが化膿して県立中央病院の口腔外科に入院し、無事に手術が終了、下顎から頬にかけて冷やして寝たせいか、痛みもなくよく眠れました。朝、食事前に病棟をぐるりと散歩し、外の景色を撮影しました。最初の写真は東側をみたところで、画面左側の台形の山は大岡山でしょうか。



この写真は、南側です。隣接する山形県立保健医療大学の建物が見えます。なかなか素敵な建物で、もともとはこの県立中央病院の付属の高等看護学校が四年制大学に昇格する際に、理学療法士や作業療法士などの課程と一緒に保健医療大となったもので、病院の看護師さんも卒業生が多いのだろうと思います。接する皆さん、とても感じが良くて、育ちが良いのかなと感心しました。



保健医療大のクローズアップです。



こちらは西側の景観。お天気が良ければ、朝日連峰や月山などが見えるのかな。残念ながら雨降りのお天気で、遠望は叶わず。

ところで、これまでも病院の情報化に関して驚いていることを何度か記事にしていますが、今回はナースステーションについて。ノートパソコンが多いことに驚きます。確かに、入院した患者はバーコードで関連する情報がみな出てくるわけですから、入退院の予定や食事の注意点なども、細かくわかるのでしょう。昔の、スタッフが全員集まって口頭で情報交換していた時代とは違うのだなと痛感します。二人目のお子さんを産んで職場復帰したという看護師さんは、変化についていくのが大変だと笑っていましたが、確かに適応力が問われる時代なのだと感じました。それは、かつての電電公社の電話交換手が経験した自動化、電子化への適応と同じなのでしょうが、今はパソコンやタブレット等の端末が身近になっている分だけ、適応しやすいのかもしれません。

手術の翌朝、レントゲン室で顎全周の撮影をして、午前中に診察、止血の状況は良好とのことで、予定より1日早く退院となりました。

最後に、朝食の写真を。



一口大にカットしてあるなど、細かく嚥下調整をしてもらっていることがわかります。栄養士さん、調理スタッフの皆さんの努力に感謝です。牛乳が地元産の「奥羽そだち」であることがちょっと嬉しい(^o^)/

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手術入院中。

2024年06月25日 06時49分09秒 | 健康
昨日、県立中央病院の口腔外科に入院中です。以前から懸案になっていた右下奥歯まわりの出血が親知らずの化膿によるものとわかり、昨日、手術しました。

看護師:ここ、寒いですからね、タオルをかけますよ。
私:はい、ありがとうございます。

までは覚えているのですが、あとはスーッと眠ってしまい、記憶なし。
目がさめたら手術は終わっていました。



ガーゼを噛んで二度ほど交換したら出血は収まりましたので、夕食はおかゆで。



塩分のないおかゆには閉口しましたが、トマトが美味しかった。
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地域の壮年会で介護保険制度の研修会を企画した頃

2024年06月24日 06時00分36秒 | Weblog
介護保険制度は今やすっかり身近なものになりましたが、制度が始まる前に、地域で研修会を企画したことがあります。当時、私は戸数50戸程度の小さな地域の壮年会の会長をしており、妻は婦人会の会長でした。そんなわけで、新しい制度が始まる前に何か役立つ企画をしたいと考え、全戸にお知らせして研修会を行ったのでした。あれはいつのことだったろう? テキストファイル備忘録の記録によれば、

$grep "介護保険" memo*.txt
memo-utf.txt:2008/01/27 介護保険制度等の研修会 朝の公民館除雪の後に、午前10時から◯◯壮年会主催で「介護保険制度と介護予防入門」の研修会を実施した。講師は、◯◯市健康福祉部福祉課介護保険主査の◯◯◯氏と、◯◯市地域包括支援センター係長の◯◯◯◯◯氏。全部で30名弱の参加者で、良い研修会になった。

なるほど。このブログを初めたのが2004年12月ですので、2008年ならば当ブログにも記録があるだろうと見当を付け、検索ボックスにキーワードとして「介護保険制度」と入力し、「このブログ」を検索対象に指定して実行してみると、

2008年01月28日 「介護保険制度と介護予防入門」研修会 (Weblog) 〜「電網郊外散歩道」


という記事を見つけることが出来ました。

母の在宅介護をしてみて、今、介護保険制度のありがたさが実感としてわかります。気丈な母は95歳の最後までボケることなく、自分のことは自分ですると、服薬管理も血圧測定もトイレも、歩行器を使いながら自分でやりました。それでも、日常の起き上がりに便利な電動ベッドのレンタルをはじめ、さすがに入浴は危ないのではじめは自宅で入浴介助、後からはデイサービスで入浴や洗髪をしてさっぱりしたと喜んでおりました。また、かかりつけ医のところに通院するのに自家用車への乗り込み時に転んで危なっかしくなり、通院に不自由するようになってからは、車いすタクシーのお世話になりましたが、タクシー券の補助がありがたいものでした。

母を看取り、三回忌を計画している今になって、当時の自分の記事のこの表現が本質だと感じます。

介護保険制度というのは、健康保険とは別に制度設計されたものであって、一定の年齢以上の人たちが、それぞれの立場に応じて介護保険料を納め、介護が必要になった世代の人たちを支えましょう、という趣旨の制度のようです。介護を個人の努力だけで解決するのではなく、介護の社会化を目指す、というものでしょうか。

地域で研修会を企画してから16年。制度を設計した人たちには、現在のような介護の状況が見えていたのでしょうか。もし制度が実現せず、すべて家族や個人の献身にまかされていたら、おそらくは全国で数多くの悲劇が生まれていたことでしょう。そう考えると、いささかゾッとします。

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梅雨前にやっておくべき農作業〜草刈りと耕耘と防除

2024年06月23日 06時00分31秒 | Weblog
そろそろ東北地方南部も梅雨期に入る頃だろうからその前に急いで片付けておこうと、この一週間、せっせと農作業に従事しました。まず、サクランボや桃等の果樹園の草刈り。梅雨期間中の草が激伸びしますので、今のうちに草刈りしておく必要があります。できれば、刈った後にカラカラ日照りで乾かしておけばなおよい。野菜畑の方は、今年は休みにして使っていない空き区画がありますので、ここを再び耕しておけば草の伸びを抑制できるでしょう。



もう一つは、ジメジメ期間中に不届きなカビや細菌類が増殖するのを抑制する抗菌剤の防除です。特に、今から収穫となる桃やリンゴ、プルーン等の防除が大事になります。というわけで、火曜日に野菜畑の空き区画の耕耘、木曜日に乗用草刈機で二つの園地の草刈りを実施し、金曜日に朝4時に早起きして桃とスモモ類の防除、土曜日にはリンゴの黒星病等対策の防除を実施しました。



あと、残っているのは野菜畑に追肥をしておけば空からの天然蒸留水のおかげで水やりをしなくてすみそうだという目論見もあります。このあたりは、化膿した親知らずの切除手術のための入院が近づいたという事情もあり、締め切りに追われ感が半端ではありません(^o^;)>poripori




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最近印象深く見たテレビ番組のこと〜心臓血管パッチ、薬不足

2024年06月22日 06時00分22秒 | Weblog
ふだん、夕方のニュースと天気予報以外にテレビを見ることはまれなのですが、最近、たまたま夕食が遅かった時に、NHKのテレビ番組で関心を持って見た番組が2つありました。一つめは「新プロジェクトX」で、子供の心臓手術で成長に応じて伸びる心臓血管パッチの開発の経緯を扱ったもの(*1)でした。子供の心臓手術が成功しても、大きくなると成長した心臓に合わせて心臓血管パッチを取り替えるために何度も手術をしなければいけない。それを解消しようとする医師の要望に応じて縦横それぞれ2倍に伸びる編み方を開発した中小の繊維企業と、血液がもれないようにするコーティング素材と技術を開発した大企業「帝人」の話。じんわりと心に残るいい話でした。
 ※心臓血管 cardiovascular

もう一つは薬の話で、「クローズアップ現代」が薬不足の現状とその背景を取り上げたものです。映像に写ったのは、私がアレルギーによる副鼻腔炎・鼻づまり対策で日々お世話になっている「カルボシステイン錠」や「モンテルカスト錠」だったからです。番組によれば不足する理由は薬価にあるとのことで、長く実績のある薬は薬価が低く抑えられ、メーカーにとっては利益が出しにくいものになっているため、増産の決定は出せないと言います。結局は労働現場にしわ寄せが行く構造になっているようです。健康保険制度は全体としてはありがたい制度ですが、あちこちでさじ加減が難しいようです。制度を活かし硬直化しないように、うまくフィードバックしてほしいものです。もう一つ、現在は大企業ではなくベンチャー起業が創薬を担っているケースが多く、日本での新薬審査のための申請が行われないという事情が背景にあるようです。このあたりは、制度の前提となる想定が変わってきているわけですので、制度上の対応が必要になるようです。

(*1): 技術よ小さき命を救え〜町工場・夢の心臓血管パッチ開発〜「新プロジェクトX〜挑戦者たち」
(*2): 薬が…手に入らない〜なぜ長引く「薬不足」解消しない供給不足の謎に迫る〜クローズアップ現代取材ノート

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ダイアリーのペンホルダーとLIGHTIVE万年筆の近況

2024年06月21日 06時00分36秒 | 手帳文具書斎
髙橋書店のB6判ダイアリー「フェルテ-9」を常時携帯する手帳兼日誌としていますが、このペンホルダーに適するペンとして、「百周年Preppy(F)」から中字の万年筆「LIGHTIVE(M)」に交代させました。それが今年の5月でしたので、ほぼ1ヶ月使ってみての感想です。

  • ペンホルダーにほぼぴたり適合する胴軸の太さで、軽くストレートな形は差し込むにも取り出すにも支障がありません。

  • ペンの自重が軽いのとゴムバンドで固定して持ち運ぶ関係で、ペンを落っことすという事態は起こっていません。
  • 中字で書いても裏抜け・裏写りせず、さすがはプラチナ古典ブルーブラック・インクです。優秀です。
  • 中字のため一定以上の大きさで書く習慣ができ、老眼の目には読みやすく(視認しやすく)ありがたいです。

  • マンスリータイプのスケジュール欄は、中字のペンで字が大きくなり、記入スペースが足りなくなるかと懸念しましたが、あまりそういうことは起こらず、稀に予定の多い日には空欄に矢印を引っ張ってそこに書いています。
  • パイロットの万年筆にパイロットのインクを使わない理由は、パイロットのブルーブラックは裏抜けしやすいから。「フェルテ」の用紙でも中字のペンでは裏にインクが抜けました。両面に細かく書くには不向きです。

当面、パイロットの廉価万年筆「LIGHTIVE」をダイアリー専用のペンとして使っていきたいと思います。

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『Bun2』2024年6月号を読み、手書きについて考える

2024年06月20日 06時00分02秒 | 手帳文具書斎
行きつけの文具店に行き、香典袋とノートを購入して来ました。ノートは、せっかくなのでコクヨの新製品 Campus フラットを。30枚3冊パックが特売で平積みになっていましたので、これを購入。税込451円。



ついでにステーショナリー・フリーマガジン『Bun2』2024年6月号をもらってきました。今号の特集は、「手書きのススメ」です。主な内容は、

  • この最新ボールペンに注目!〜三菱鉛筆 新開発インク搭載「ジェットストリーム」、パイロット「フリクションシナジーノック」など。
  • ペンコンシェルジュが語る手書きの魅力〜万年筆の紹介、レイメイ藤井「大人の魔法のザラザラ下じき」など。

なるほど、各社筆記具の新製品の紹介というわけですね。ジェットストリームの新開発インクは興味がありますが、その前にサクランボ収穫作業で忙しくしていた期間に点検していなかった現用筆記具を調べてみなければ。

  • 農作業メモノートにセットしていた PowerTank スマート(黄緑軸)のインクがなくなりましたので、黒1.0mm替え芯に交換しました。2023年4月より1年2ヶ月使用。
  • Signo307 の青のインクがなくなりましたので、同0.5mm青の替え芯に交換しました。2016年10月から7年8ヶ月使用。


  • 万年筆はパイロットのカスタム・グランディ(M)に同社のブルーブラックを補充しました。このインクは甚だしく裏抜けしやすいので、ほとんど備忘録(ツバメノート)専用です。




私にとって手書きの魅力とは、準備せずにすぐ手に取って書き始められることです。パソコンなど装置を準備したりソフトを起動したり用紙をセットし設定したりするような余計な動作の必要がない。手にとってすぐに書き始められるのが何よりの魅力ではなかろうか。とりわけ、数値を元にしてフリーハンドでグラフ化してみると、傾向、関連性がよく見えます。下書きですから、美文字だとか字の上手下手などはあまり関係がない。必要ならば表計算やワープロソフト等で入力編集出力してやれば良いだけの話のように思います。

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しぶしぶd-アカウントを登録

2024年06月19日 06時00分44秒 | ブログ運営
最近、goo ブログの入力編集画面に行くのに、goo-ID で認証するのに何段階も経なければならない状況になり、いささかうんざりしていました。goo ブログの思惑と言うよりも、親分である NTTドコモ等のd-ポイントを推進したいという思惑に乗せられるのは不本意ではありますが、不便を感じながら毎日更新するのは精神衛生上よろしくないし、多くのブログ運営会社が撤退する中で goo ブログは20年も運営を継続してくれています。おかげで当ブログも20年ずっと続けることができているという感謝の気持ちもあり、この際だからと d-アカウントを登録しました。そうしたら、昔のようにすぐ入力編集画面に飛ぶようになり、この点ではたいそう快適です。

以前も d-ポイントを登録しようとして先に進めず(*1)、携帯電話を用いた二段階認証以外はできなかったみたいなのですが、今回は常用メールアドレスも使えましたし、登録電話番号による音声通話という手段も用意されていました。その点はだいぶ改善されていたようです。

ただし、d-ポイントをためる、利用するのに必要となるらしいパーソナル情報はまだ入力しておりません。最近は他社の「失効ポイントのおしらせ」というメールがどんどん入ってきますが、これって「損している」感を利用した消費の強制あるいは尻たたきにほかならないでしょう。余計なお世話です。ポイントを利用する予定は今のところないので、当面はこのまま続行するつもり。

(*1): ポイントサービスの移行が先に進めない〜「電網郊外散歩道」2021年11月

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現役当時の出張携行品リストを再確認し入院準備

2024年06月18日 06時00分04秒 | コンピュータ
親知らずの手術のために口腔外科に入院する日が近づいてきました。昔、現役時代は出張がありましたし、子供が小さい頃は旅行にも出かけましたが、そんなときのために表計算で携行品のチェックリストを作っていた(*1)はず。どれどれ…と探してみたら、ありました、ハードディスクの windows-data フォルダ中の personal フォルダ内に、携行品リスト.wks というファイル名のものを見つけました。うわ〜、MS-Works のワークシートですか。DOS の時代は MS-Works2.5 を愛用し、Windows3.1 の頃は MS-Works3.0 を、Windows95/98 の頃は MS-Works99 を便利に使っていました。この頃は、まだデータ資産も継承でき(*2)、なにかと助かりました。

では、今はこのファイルを開くことができるのか。Linux 機で LibreOffice Calc で開いてみると、当時は Shift-JIS で現在は UTF-8 と文字コードも違いますので、当然のことながら表形式にはなっているけれど文字部分はまるっきり読めません。では、Windows11 に当時の MS-Works99 をインストールしてみたらどうなるのだろう? やってみました。

Windows11 機に MS-Works99 の CD-ROM をセットしてファイル一覧を表示させ、setup.exe を作動させると、セットアップの仕方を選択する画面が出てきます。この中では「カスタム・セットアップ」を選び(*3)、余計なプログラムは断固排除して MS-Works のみを導入しました。インストール自体は無事に終わりましたので、念のため再起動して「すべてのプログラム」から「MS-Works」を選び立ち上げてみると、「フォントの数が500より多いので削除せよ」とかなんとか余計なお世話だ(^o^)/

結局、「ファイルを開く」で Linux 機から USBメモリに移しておいた「携行品リスト.wks」を読み込んだら、文字化けはなくなり、中身を読むことができました。これを編集し再利用することができるように、

  • 携行品リスト.csv カンマ区切りテキスト形式
  • 携行品リスト.xls MS-Excelのデータ形式

の2種類の形式で USBメモリに保存。これを Ubuntu Linux 機で LibreOffice Calc で開いてみたら、OK でした。

携行品リストの中身を検討して見ると、やっぱり出張と入院では携行品の顔ぶれがだいぶ違います。旅館やホテルと病院とでは、寝具が不要という点では共通ですが、洗顔タオルなどアメニティ関連は自分で持参しなければいけませんし、文具類やパソコン等の必要度がだいぶ違っているようです。また、年齢的に老眼鏡が必須になっているのも、現役当時との大きな違いでしょうか(^o^;)>poripori
思わず忘れそうになっていたのが、電動シェーバーでした。

なお、画像はワープロと表計算の動作を確認しているところです。

(*1): 出張や旅行のための携行品リストは便利だ〜「電網郊外散歩道」2009年5月
(*2): あるソフトウェアの歴史〜MS-Worksのこと〜「電網郊外散歩道」2006年9月
(*3): ここで一般的なおまかせセットアップを選択すると、悪名高い InternetExplorer4.0 や Nimda ワームが猛威を振るう原因ともなった OutlookExpress まで導入されてしまいます。あくまでも MS-Works 本体だけを導入してみるのが今回の趣旨(^o^)/

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当面のDIY課題リスト〜一つずつ消していく

2024年06月17日 06時00分17秒 | 料理住居衣服
サクランボの収穫が終わりましたので、ほっと一息。でも家の中、家の周囲には、やらなきゃいけないことがいっぱいあります。

■高所作業台車に雨よけカバーをする
■公民館の通り道に垂れ下がっている桜の下枝を切って処理する
■米搗き30kg
□井戸の蛇口の片方が破損したので交換
□裏の畑の散水ホース2本を接続する継ぎ手とバンドを購入
□高窓の網戸補修
□寺の墓の周りを草取り
□母の三回忌、父の十七回忌の準備
□昔の専門書、特に全集ものの処分

一つ一つは重労働というわけでもないのですが、いざやってみると、けっこう時間がかかりそうなものばかりです。飽きずに根気よく一つずつ片付けていかなければ。



先日の山響定期で聴いたブラームスの二重協奏曲が良かったので、ネットで、LP/CD等で、いろいろ聴いていますが、たいていはこれに戻ってきます。
YouTube よりオイストラフ、ロストロポーヴィチ、セル指揮クリーヴランド管による録音(1970)
Brahms, Double Concerto (Oistrakh, Rostropovich, Szell)


参考:このレコーディングをめぐって(英文)〜The Cleveland Orchestra Archives

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山響第318回定期演奏会でモーツァルト、ニキシュ、ブラームスを聴く

2024年06月16日 06時00分21秒 | -オーケストラ
週末の土曜夜、山形市の山形テルサホールで、山響こと山形交響楽団の第318回定期演奏会を聴きました。プログラムは

  • モーツァルト:歌劇 「魔笛」K.620 序曲
  • モーツァルト:ミサ曲 ハ長調「戴冠式ミサ」K.317
  • ニキシュ:ファンタジー(オペラ 「ゼッキンゲンのトランペット吹き」 のモチーフによる)
  • ブラームス:ヴァイオリンとチェロのための二重協奏曲 イ短調 作品102
      阪 哲朗 指揮、山形交響楽団、辻 彩奈(Vn)、上野 通明(Vc)
      ソプラノ:老田 裕子、アルト:在原 泉、テノール:鏡 貴之、バリトン:井上 雅人
      合唱:山響アマデウスコア

というもので、合唱を含む多彩なプログラムです。これと同じ曲目で、6月20日に東京、21日に大阪公演が予定されており、「さくらんぼコンサート」としてサクランボのプレゼントや物産販売もある人気の公演なのだそうです。

恒例のプレコンサートトークでは、西濱事務局長と常任の阪哲朗さんが登場、曲目の紹介と共に、合唱団アマデウスコアが定期演奏会に登場するのはコロナ禍以来はじめてであることや、終演後のアフタートークが復活することなどをアナウンス。そういえばホワイエで飲み物を提供するなどほんとにしばらくぶりのような気がしました。

さて1曲め:モーツァルトの歌劇「魔笛」序曲です。ステージ上には左から第1ヴァイオリン(8)、コンサートマスター席には髙橋和貴さんが座ります。右回りでチェロ(5)、ヴィオラ(5)、第2ヴァイオリン(7)、コントラバス(3)はチェロの左後方です。正面後方にはフルート(2)とオーボエ(2)、その奥にホルン(2)とクラリネット(2)、ファゴット(2)、最奥部にトランペット(2)とトロンボーン(3)、木管の右後方にバロック・ティンパニという楽器編成・配置です。もちろん、ホルンやトランペットは作曲当時に使われていたのと同じバルブのないナチュラルタイプで、当時の響きに近づいた演奏と言えます。演奏が始まると、三度鳴らされる冒頭の和音が透明感が高く、しかも速いテンポで奏される主部は活気があり心地よい。いかにも「これから楽しいドラマが始まるよ〜」といった雰囲気が横溢しています。

2曲めはモーツァルトの「戴冠式ミサ」です。編成は独唱4部(Sop,Alto,Ten,Bar)に混声4部合唱、オーケストラは 1st-Vn, 2nd-Vn, Vc, Cb の弦楽4部、珍しくヴィオラが休みです。これに Ob(2), Fg, Hrn(2), Tp(2), Tb(3), Timp, Org というもので、これは意図的なものなのか作曲当時のオーケストラの事情によるものなのかは不明。でも、ヴィオラのないオーケストラというのも考えにくいので、たぶん内声部の響きをオルガンで受け持つことにより、教会の響きに適合した透明感のあるものにしようという意図なのかもしれないと思うようになりました。
冒頭の「キリエ」の始まり、子音の「k」が強く明確に発音されるのを聴くと、ああ、いいコーラスだなあといつも思います。独唱も見事でしたし、合唱の純度の高さと当時のナチュラルタイプの楽器を使用しヴィヴラートを抑制したオーケストラにオルガンの響きが加わり、まさに教会堂の中のミサの雰囲気でした。



ここで15分の休憩。さっとホワイエに移動し、物販の様子をのぞきます。TシャツやCD/DVDはすでに購入済みだし、今回は辻彩奈さんのCD「ベリオ/ヴァイオリン協奏曲集」を購入しました。



3曲め、ニキシュの「ファンタジー」です。ニキシュと言えばあのニキシュ、ベルリン・フィルの伝説的名指揮者ですが、当時は指揮者は作曲をすることが多かったそうで、そう言えばマーラーもR.シュトラウスも指揮者でした。ジョージ・セルも若い頃は作曲をしていたし、セルがヨーロッパから引っ張ってきたブーレーズやスクロヴァチェフスキももともとは作曲家だったのですから、驚くことではない。むしろ、昨年春に長井市で阪哲朗さん指揮の山響で日本初演されたネッスラーの歌劇「ゼッキンゲンのトランペット吹き」のモチーフにより作曲されたもの、というところが注目点でしょうか。
楽器編成は、ヴィオラも戻って 8-7-5-5-3 の弦楽5部に Fl(2), Ob(2), Cl(2), Fg(2), Hrn(4), Tp(2), Tb(3), Timp, BassDrum, Cymbal, Triangle, Harp というものです。
この曲を聴くのはもちろん初めてですが、Tp首席の井上直樹さんが朗々と奏するTpソロに、オーケストラが後期ロマン派ふうの濃厚なバックをつける、なかなかカッコいい魅力的な曲になっています。東京と大阪の「さくらんぼコンサート」では、初めて耳にする音楽ファンも多いのではなかろうか。期待して良い音楽だと思います。

そして4曲め:ブラームスのVnとVcのための二重協奏曲。独奏 Vn と Vc に二管編成のオーケストラというものですが、晩年のブラームスが交響曲第5番としてはじめは構想していたというだけあって、並のコンチェルトではありません。冒頭のオーケストラの強い響きの中で奏されるチェロの力強さ、緊張感、瞑想の中に独奏ヴァイオリンが鋭く入ってきます。この二人の集中力は素晴らしく、思わず音楽に引き込まれます。山響も手に汗握るような充実の演奏を聴かせて、ホール内は咳き一つない集中力でした。独奏部あり室内楽のような二重奏あり、ヴァイオリン協奏曲やチェロ協奏曲のようなところもあり、オーケストラのシンフォニックな響きを堪能するところもあり、晩年のブラームスらしい、実に多彩で見事な音楽です。ブラヴォー! 辻彩奈さんも上野通明さんも阪哲朗さん指揮の山響も、ほんとに素晴らしかった。

アンコールは、辻さんと上野さんの二人で、J.S.バッハの「インヴェンション第1番」を。これも良かった〜!



終演後、ホワイエで久しぶりにアフタートークと称して演奏者とファンとの交流会が行われました。あまり正確ではないけれど、印象に残った発言を記憶により再現してみると、


阪さん いろいろなことが単純にコロナ前に戻っただけではない。コロナ禍でいろいろなことがあった。音楽は不要不急の存在なのかと迷うこともあったし、そんな中で支援のありがたさを感じた。本当に大切なものとそうでないものが見えたように思う。

辻さん 2回目のブラームスの二重協奏曲。1回目は堤剛先生とで緊張した。今回は同世代の上野さんとの共演で、また違うブラームスになったように思う。
上野さん ブラームスにはチェロ協奏曲がないので、チェロ奏者には大切な曲。今回はとても良い経験になった。山響は親切で熱心なオーケストラだと感じた。

とのことでした。これまでアンケートに何度か辻さんをリクエストしてきましたが、上野さんにもぜひまた山響に来てほしいと強く思いました。

※独奏者アンコールのことを書き忘れていたので、追加しました。

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