電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

昨年9月から15ヶ月間の1日あたり平均歩数は

2024年12月08日 06時00分40秒 | 健康

2022年の冬からひどい鼻づまりに悩まされて夜も眠れないほどで、耳鼻咽喉科を受診し、室内の掃除とともに服薬と鼻洗浄等を中心にした治療記録をノートに取り始めました。これが軌道に乗り、治療の効果が見え始めた頃に、健康のためにと記録項目を付け加え、一日あたりの歩数も記録するようにしました。このデータを表計算 LibreOffice Calc で集計してみたところ、次のような結果になりました。

  • 2023年の9〜12月までの最大値は 8,176歩で、最小値は 1,264歩、平均は3,881歩である。2024年の最大値は10,418歩で、最小値は 1,221歩、平均は12月5日現在で 4,471歩となっている。2024年を上半期と下半期で比べてみても、平均 4,488歩に対し 4,458歩と大差ない結果で、やはり2023年の平均よりも多くなっている。
  • この理由は、晴天時の歩数はあまり変わらないが、今年は悪天候時に室内ウォーキングを心がけて歩数の底上げを図っていることが影響してると思われる。このあたり、ノートに記録するようになったことで、実際の歩数というか運動量が見える化された点が大きい。

この秋に罹患したマイコプラズマ肺炎の経過観察もありますが、ウォーキングで健康を維持しようという心づもりです。いや、むしろ問題はこの冬場をどう乗り切るかでしょうか。できれば、1日あたりの歩数は 5,000歩以上を確保したいところです。また、健康診断後の健康相談で指導があった、ふだんの生活にストレッチ等の運動をどう組み込むかという点も課題です。日常生活を具体的に見直すと、いろいろなことが見えてくるようです。

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検診後の健康相談に初めて参加してみた

2024年12月05日 06時00分20秒 | 健康

これまでずいぶん長い間、健康診断ではオール◯を記録し、「職場の三健人」などと言われていい気になっていましたが、リタイアして古希の声を聞くあたりからしだいに指摘事項が出るようになりました。幸いにまだイエローカードにとどまっており、レッドカードには至っておりませんでしたが、今年は保健師さんが自宅に訪ねてきて肺に影があるとの指摘でした。すぐに精密検査を受け、九月のひどい風邪=マイコプラズマ肺炎だったことがわかったということもあり、健康診断とその後のフォローの仕組みにあらためて感謝したところです。

そんなこともあり、案内をもらった健康相談に出かけてみました。平日の午前九時半という時間帯のせいか、相談者の姿はまばらで、じっくり話をし、説明を受けてきました。

  • マイコプラズマ肺炎で10日間も寝ていた影響は、一ヶ月後の検診に数値として現れる。体重減によるBMI値や腹囲の減少は見かけ上のもので、筋肉量の減少にともなうものと見るほうが近いだろう。
  • 糖化ヘモグロビンの値HbA1cが5.8→5.9に増加した件も、影響があったと考えるほうが自然。

  • コーヒーとともに甘いものを摂取する件については、一日あたりトータルで考えて、甘いものを食べた日は夕食のご飯を控えめにするなどして調整するのが良い。
  • 年齢的にも血圧など他の値はたいへん良好なので、ウォーキング等を継続するとともに、冬場や悪天候時には屋内でストレッチを取り入れるなど、食事と運動を心がけるとよい。

なるほど。厳格な食事制限などが必要なのではというような先入観がありましたが実際はそんなことはなく、現実的でたいへん有意義なアドバイスをいただきました。若い保健師さんに親切に話を聞いてもらっただけで、なんだかほのぼのとした気分で帰宅しました(^o^)/

 

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マイコプラズマとマイコプラズマ肺炎について調べてみた

2024年11月05日 06時00分43秒 | 健康

9月初旬にひいた「ひどい風邪」が、健康診断で肺に影があるとして精密検査の勧告を受けて、実はマイコプラズマ肺炎であったことが判明しましたが、マイコプラズマとはどういう存在か、またマイコプラズマ肺炎とはどういう病気なのか、よくわかっていませんでした。そこで、雨降りで農作業ができない農休日を利用し、備忘録ノートに要約しながら調べてみました。信頼できるであろう情報源としては、岩波の『生物学辞典(第4版)』と国立感染病研究所のWEBサイト(*1)です。

まず、マイコプラズマとはどういう存在か。

  • Mycoplasma は、ウィルスと細菌の中間的な位置に置かれている一群の微生物。19世紀末に初記載され、20世紀はじめに命名された。ウィルスとは異なり、人口無細胞培地で発育できる。
  • 最も小さいゲノムサイズを持ち、DNA のA(アデニン)T(チミン)含量が64〜77%と高く、タンパク質合成の際に通常は読み込み終止コドンであるTGAがアミノ酸のトリプトファンをコードするという特徴がある。タンパク質合成の場であるリボソームを構成するrRNA(リボソームRNA)の一次構造などから、クロストリジウム属細菌に最も近縁とされる。
  • 細胞壁がなく、3層からなる細胞膜で包まれ、目玉焼き状の集落を作るのが特徴。特異抗体により人口培地中で発育阻止を受ける。
  • 広く自然界に分布し、各種動植物、下水などからも分離される。ヒトの口腔に常在するものや動物、鳥類に由来のものでヒトに肺炎あるいは関節炎を起こすものがある。

なるほど。細胞壁がないということは、細胞壁生合成の回路を阻害することで薬効を示すペニシリンやセフェム系等のβ-ラクタム系の抗生物質(*2)は効かないということだな。しかし『生物学辞典』の文字は小さくて、老眼鏡をかけてもそろそろ厳しくなってきているようです。

それでは、マイコプラズマ肺炎という病気についてはどうか。

  • 肺炎マイコプラズマによる感染症で、患者からの飛沫感染と接触感染により拡大し、感染には濃厚接触を要する。地域での感染拡大の速度は遅い方である。
  • 病原体は侵入後、粘膜表面の細胞外で増殖を開始し、のど、気管、気管支、肺胞などの粘膜上皮を破壊する。とくに気管支、同繊毛上皮の破壊が顕著で、粘膜の剥離、潰瘍を形成する。
  • 潜伏期は通常2〜3週間で、初発症状は発熱、全身の倦怠感、頭痛など。初発後3〜5日で咳が始まり、解熱後も3〜4週間と長く続く。声がかれ、耳痛、咽頭痛、消化器症状や胸痛が見られることもある。
  • 喘息様気管支炎を呈することが多く、喘鳴が見られることも多い。中耳炎、膵炎、肝炎、溶血性貧血など合併症をともなうこともある。
  • 血液所見では白血球数は正常または増加、赤沈は亢進、CRPは陽性、AST、ALTは一過性で上昇。
  • 感染により特異抗体が産生されるが、生涯続くものではなく、徐々に減衰していく。ペニシリンやセフェム系などβ-ラクタム剤は効果がない。マクロライド系やテトラサイクリン系、ニューキノロン薬剤が用いられる。例えばエリスロマイシン、クラリスロマイシンなど。

なるほど。心当たりがあります。初発時期が9月初旬ということは、その2〜3週間前というと、お盆の時期にあたります。この頃、地域の花火大会を実施するために多くの人と接する機会が多く、マスクをしないことも少なくなかった。たぶんその頃に感染してしまったのでしょう。

また、細胞壁を持たないためにペニシリンなどβ-ラクタム系の抗生物質が効かない代わりに、細胞膜がむき出しですので石鹸や合成洗剤など界面活性剤に弱い。接触感染に対して手洗いが有効だ、ということがわかります。粘膜細胞の外で増殖し始めるわけなので、うがいも有効だということでしょう。マスク、うがい、手洗い等の古典的予防策は、マイコプラズマ肺炎の予防に関しても有効だということだな。

(*1): マイコプラズマ肺炎とは〜国立感染症研究所

(*2): 抜歯手術後に処方された抗菌薬サワシリンについて〜「電網郊外散歩道」2024年7月

 

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胸部X線で肺に影が見えた件の精密検査結果

2024年10月27日 06時00分28秒 | 健康

9月の健康診断の結果、胸部X線で肺に影が見えたとして至急精密検査をするように、自宅まで保健師さんが訪ねてきて勧告された件、その日のうちにかかりつけの医院に直行してレントゲン撮影をしたところ、たしかに肺の両側にぼんやりとした影が見えました。丸い形ではなかったので肺がんの可能性よりも9月上旬にひいたひどい風邪による肺炎の可能性を疑い、某病院にCT撮影を依頼したところ、すぐ翌日の午前中に予約が取れました。CT画像のデータをDVDに焼いたものを持参し、翌日にかかりつけ医院を受診、CT画像のデータと9月に受診した際の「いつもと違う風邪」症状から、マイコプラズマ肺炎と診断されました。で、抗生物質による治療が必要かどうか、採血をして炎症反応の程度から判断することになり、その場ですぐ採血。翌々日の金曜日には検査結果をもとに、次のような結論になりました。

  • 受診時の記録と胸部レントゲン及びCT撮影の結果から、マイコプラズマ肺炎と考える。
  • 炎症反応の程度は低く、抗生物質による治療は必要がない。10日間も寝ていた間に自力回復したのだろう。肺に映った影は、その影響が残ったものと考えられるので、1ヶ月後にもう一度胸部X線撮影を行い、変化を見ることとしたい。
  • CT撮影の結果から、心臓の大動脈等の石灰化の程度は年齢相応と見られる。むしろ、腎臓の両側に石灰化が見られ、剥離すると腎臓結石として痛みが感じられるだろうから、救急車を呼んだ場合などは伝えておくとよい。
  • 血液検査の結果、ぎりぎり貧血になっている。他は良好だが、アレルギー反応が強く出ているようだ。(私:ハウスダストに対するアレルギーがあり、例年、秋から冬にかけて鼻づまりが悪化することが多いので、そのせいではないか)


まずは結核や肺がんなどという結果ではなかったので、ほっとしました。マイコプラズマ肺炎という言葉は最近になってよく聞くようになりましたが、よくわかりません。これは調べておく必要がありそうです。

また、健康診断が10月9日、保健師さんの来訪と精密検査の勧告が10月21日、その日の午後にかかりつけ医院で胸部X線撮影を行い、翌22日午前中にCT撮影、23日午後に血液検査、そして25日には結論が出るという経過で、わずか5日間のスピード解決でした。待ち時間を含めた所要時間も、自宅を車で出てから帰宅するまで各1時間程度と短く、たいへんスムーズでした。このあたり、珍しい難病への対応は別として、通常の医療の場合は都会よりも田舎のほうが混雑しない=待ち時間が少ないという実例なのかもしれません。

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突然、わが家に保健師さんが来訪、至急精検の勧告あり

2024年10月25日 06時00分58秒 | 健康
先日、地区の健康診断を受診した結果については、まだ報告書が届いておりませんので、のんきにしておりました。ところが過日の午後、わが家に保健師さんが来訪、「至急受診のご連絡」として胸部レントゲンの精密検査を勧告されました。なんということだ! すぐにかかりつけの医院を受診、胸部レントゲンを確認したら、肺の両側にぼんやりとした影が見えました。これは一大事と翌日に某病院でCT検査を受けてきました。考えられるのは先月上旬にひいたひどい風邪で10日も寝込んだことから、肺炎をおこしている可能性があります。その他には結核、肺がんなどの可能性もありますが、丸っこい影ではないので、第一に肺炎を疑っております。詳しくはCTの結果をもとにかかりつけ医院を再受診した際に判明する予定。いや〜ん!

しかし、こうなると地区の一斉健康診断というスクリーニングのシステムは有効だと感じます。先人の工夫と努力が形になったものでしょうから、やはり考えなしに悪口を言うことはできません。少数の難病等に対応できないからと言って、実績のある標準治療の価値が下がるわけではないように、いろいろな問題はありつつ、医療体制は基本的にはよくできていると感じます。

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地区の健康診断に行ってきた

2024年10月10日 06時00分30秒 | 健康
過日、妻と地区の健康診断に行ってきました。某検診センターが会場で、朝から絶飲食で出かけ、問診の後に身長・体重、腹囲、視力、眼底検査、血圧、採血、心電図、胸部X線、胃部X線、超音波エコーといった内容です。詳しい結果は後日送付されてきますが、とりあえず判明したのは;

  • 身長は数ミリ低くなったが体重も減少していたので、BMI=22.1 だった。腹囲が昨年の 82cm から
    79cm と 3cm も減ったのは、9月のひどい風邪で10日も寝込んだからだろう。体重減も筋肉が落ちたせい?
  • 血圧は 109/74 と問題なし。
  • 視力は 1.2/0.9 と右目が下がった。言われてみれば、右目の解像度に違和感がある。要チェック。

といったところでしょうか。そういえば、近頃なんだか若い頃のズボンが無理なくはけるのに驚いていたなあ。

もらった下剤をすぐに服用し、その場で紙コップで3杯も水を飲み、バリウム滞留対策。帰りに妻とモスバーガーに寄りましたが、季節のハンバーガーとコーヒーがやけに美味しく感じられました。自宅に戻り、リンゴ「紅つがる」を剥いてたくさん食べ、ヨーグルトで調整しました。おかげで今朝のお腹は快調(^o^)/

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体力回復に歩数計の電池を交換する

2024年09月23日 06時00分07秒 | 健康
長引いた風邪で一週間以上も寝たり起きたりの生活をしたため、起きているのが辛くすぐ横になろうとしてしまいます。これはまずい。まずは歩くことが大切と歩数計をチェックしてみたら、あいにくの電池切れのようです。さっそく電器量販店に行き、ボタン電池 CR2032 を購入してきました。自分で交換して時刻を設定、すぐに動き出しました。

で、雨降りの日の歩数を記録してみたら…これはいかん。なんと、夕方でわずかに1,500歩台ではありませんか。これでは体力=筋力が衰える一方と、まずはポケットラジオを胸に無駄に広い田舎家の屋内ウォーキングを実施。目標は最低でも 4,500 歩です。やんちゃ猫・李白がびっくりしてじゃれついてきますが、ここは涙をのんでウォーキングを続行。そうしたら彼も良い遊び相手と認識したらしく、ドドドドドと一緒に走り出しました(^o^)/

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体温の推移をまとめ、内科医院を再受診

2024年09月18日 06時00分23秒 | 健康
風邪の症状も次第に落ち着き、体温も36度台が続いています。ちょうど処方された薬もなくなりましたので、連休明けに再び内科医院を受診しました。こちらは循環器系が専門ではありますが、亡母の主治医として胃がんの発見や心不全から大動脈弁置換手術への紹介など何度もお世話になっており、私も2010年頃に咳がとまらず困っていた時に、最初に「喘息ではないか」と指摘し、呼吸器専門医を受診するきっかけになった個人医院です。現状を客観的に示すことが大切と思い、これまでの体温の推移を小さな方眼メモ用紙にグラフ化し、持参しました。



寝ているだけでは退屈なので、目覚めると体温計で体温をはかり、1日6個のデータがあれば単純に足し合わせて6で割って平均値を出し、その日の最高値と最低値の範囲と平均値の推移を表したものです。先生も喜んでくれて、グラフはカルテにぺたりと貼り付け、熱はすっかり大丈夫で声も出るようになったようですが、咳の方はもう少しですね、と咳止め「フスコデ錠」5日分を処方してもらいました。今は吸入ステロイド「フルタイド」もむせてしまって効果がありませんが、もう少し収まってくれれば「フルタイド」の効果が出てくるでしょうか。

基礎データになったのは枕元雑記帳とパワータンク(1.0mm)ボールペン。
しかし、今回の風邪だけで何本のブログ記事にしたのだろう? 寝ているだけでネタがなかったのはたしかだけれども(^o^)/

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風邪にともなう体温の変化を記録

2024年09月12日 17時19分31秒 | 健康
引き続き、風邪で寝ています。折りに触れて枕元雑記帳に体温を記録、今回の風邪にともなう変化をみていますが、上がったり下がったりでどうも変化が大きいです。全く記録がない9月6日は、祭の旗揚げでマスク姿で夜まで若い人たちに付き合った日で、翌日7日は熱っぽさを感じながらも農業用水路の草刈りと祭の終わりまで見届けた日。翌8日は、早朝に小雨の中を河川愛護デーで草刈りに従事した日で、遅い朝食の後はひたすら寝て治す日となりました。9月10日の急降下は、ロキソニンでどっと汗をかき、シャワーを浴びてむりやり体温を下げたためで、その後は37℃台が多くなっています。

地域の役割の立場上、休むことができずに無理をしたのは明らかです。無理をした分だけ、回復が遅くなっているということでしょう。大統領には副大統領がいるように、通常は補佐役がいるのでしょうが、当地の場合はそこまで割り切った対応ができていないということでしょうか。もう一つの要因は、この時期、夜中も暑かった! 夜中の室温が32℃なんて、信じられない! 本来であれば夜はぐっと涼しい気候のはずですが、今年は窓を閉めてエアコンをつけています。なるほど、温暖化は健康にも影響してきているということでしょう。

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喉の痛みは和らぐも、咳がひどく声が出ない

2024年09月11日 21時11分59秒 | 健康
今回は、なかなかしつこい風邪のようです。喉の痛みはよほど和らぎましたが、咳がひどく声が嗄れて出ないところをみると、うがいも届きにくい奥の方で炎症が残っている様子。引き続き寝ている生活です。

長引く夏風邪に心細さを感じる様子を書いていたのは、藤沢周平『三屋清左衛門残日録』でした。前回、読んだのは2016年の9月ですからちょうど6年前(*1)になります。

(*1): 藤沢周平『三屋清左衛門残日録』を再々読する〜「電網郊外散歩道」2016年9月
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ようやく熱が下がった

2024年09月10日 13時08分55秒 | 健康
昨日まで38.9℃の発熱が続き、完全にダウンしていました。今日、ロキソニンとシャワーで無理やり熱を下げ、37.2℃まで下がったので、再び内科医院を受診してきました。

今回の風邪は、検査の結果はコロナではないそうですが、今までの鼻風邪とはタイプが違うようでした。

  • 鼻づまりのせいか、涙がすごいことに。朝起きると水道水に浸したカット綿で目の周りを洗った。
  • 喉が腫れて声が出なくなった。うがいもむせてやりにくい。

まだ全快にはほど遠く、もう少しかかりそうです。

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「親知らず」抜歯手術のその後~経過と留意点

2024年08月28日 06時00分43秒 | 健康
右第三大臼歯(智歯、親知らず)が化膿し、隣接する第二大臼歯も浸食されていたことから、6月に2本を抜歯する手術を受けました。担当医の指示通り歯磨きとうがいとシリンジによる水流洗浄で口腔内清潔を心がけてきたためか、幸いに術後経過は良好と言ってよく、化膿することもありませんでした。

では、全く何の問題もなかったかと言えばそうでもなく、しばらくしてから手術痕の近辺にひりひりする痛みを感じ、なにやら白いかさぶたのようなものができてきました。かかりつけの歯科医院で診てもらったら、どうやら骨片が剥離して歯肉の中から押し出されてきているらしいです。アズレン系うがい薬で洗浄した後にカット綿で患部の水気を取り、アフタゾロン軟膏(*1)を綿棒の先に付けて患部に載せ、できるだけ舌を動かさないように保持してひりひりする痛みを回避して生活しました。先日、診察時にコンタクトレンズ状の白い骨片がとれてきたようで、まずはひりひりする痛みは和らぎました。



まだ骨片がとれた傷がふさがっていませんので、軟膏を続けていますが、主成分デキサメタゾンは合成副腎皮質ステロイド剤だそうで、注意して使わないと口腔内感染症が増悪する場合があるらしい。このあたりは、喘息の吸入ステロイド使用後のうがいと同じく、注意が必要だということでしょう。デキサメタゾンの解説を読むと、水には溶けにくい物質のようです。親水基である -OH が3カ所ありますが環状炭素骨格がこれだけ大きいと、とても水溶性にはならないでしょう。そのため、患部の水気を取ってから軟膏を載せて歯肉に吸収させる形で効果を発揮するということかと理解したところです。



手術をしたら修理完了した機械のように快調とは行かないのだと実感しました。やはり生身の体なのですから、そんなに簡単に回復するわけではないようで、智歯抜歯手術のあと、歯肉が盛り上がって傷口を覆うまで、およそ半年はかかるかもしれないとのことでした。忙しいからと言って油断せずに、口腔内清潔を保つことが大事になるようです。最近の鼻づまり治療記録ノート(*2)は、項目を追加して歯磨きや軟膏塗布などの記録も兼ねるようになっていますので、どうも耳鼻科歯科等記録とでも改題したほうが良さそうな雲行きです(^o^)/

(*1): 医療用医薬品:アフタゾロン口腔用軟膏0.1%~添付文書情報
(*2): においがわかる!~「電網郊外散歩道」2024年7月

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においがわかる!

2024年07月04日 06時00分55秒 | 健康
中年以降、アレルギー性鼻炎で鼻詰まりの傾向があり、ジルテックやアレグラなどを服用していましたが、2022年晩秋のコロナ感染後、不眠になるほどのひどい鼻づまりで副鼻腔炎の診断を受け、治療を開始しました。以後、服薬と鼻洗浄、掃除に加え、近年は寝室と書斎に空気清浄機を導入するなどの対策を行ってきました。以前、職場の先輩にも同じ悩みの方がおられ、なかなか良くならずに結局は外科手術を選択した例がありましたので、「うっかり忘れ」や「途中挫折」にならないように、ノートに記録するという方法をとりました。

たまたまコクヨから発売された「ノートのように使えるバインダー」を専用ノートにして



通算日数 月/日(曜) 服薬(朝昼夕ねる前) 鼻洗浄 点鼻薬(朝昼夕) 吸入 便通 歯みがき(朝昼夕) 歩数 備考

というような項目を取り上げ、記録して継続してきました。そうしたら、治療を開始して536日目にあたる6月30日の朝、コーヒーの

においがわかる!

ではありませんか! すでにお醤油の匂いすらわからなくなって久しく、ずっと嗅覚がない生活を余儀なくされてきましたが、これは文句なく嬉しい。古希を過ぎて今度は鼻の手術かと覚悟していただけに、治療の効果が現れ改善を実感したことが今後に希望をもたせます。

地味な治療は、とかくいい加減になったり諦めたりしがちですが、「記録を取る」という手法で実際の姿を見えるようにすることで、効果が現れることが実感されます。

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抜歯手術後に処方された抗菌薬サワシリンについて

2024年07月01日 06時00分02秒 | 健康
たびたび化膿して悩みの種になっていた親知らず(埋伏智歯)と炎症が広がり抜歯することになった第二大臼歯の手術が終わり、翌日から抗菌薬として「サワシリン錠(250mg)」を1日3回、毎食後、4日間処方されました。術後はおとなしくしているしかない生活でしたので、Wikipedia や手持ちの『生化学辞典(第3版)』を引っ張り出し、例によっていろいろと調べてみました。

  • なぜ「親知らず」と呼ばれるのか。これは、一番奥の第三大臼歯は一番後から、20歳前後になって生えてくるため、親も気づかないことから俗に「親知らず」と呼ばれるのだそうで、「智歯=第三大臼歯」が正式名だそうです。現代では下顎の発達が変わってきており、埋伏したままのことが多いので、20歳前後で炎症を起こすことが多いため、抜歯することが多いとのこと。私の場合は古希を過ぎてからの抜歯手術で、あまりないケースだそうな。
  • いわゆる歯周病は、バイオフィルムというぬめりを作って外部からの攻撃に対し防御するタイプの細菌による感染症である(*1)。嫌気性細菌、グラム陰性細菌などが中心。
  • これらの細菌類は細胞分裂によって増殖するが、その際、ペプチドグリカンを成分とする細胞壁を作って増えていく。
  • アオカビから作られたペニシリンは、細菌がこのペプチドグリカンを架橋して細胞壁を生合成するのを阻害し、細胞分裂を止めてしまい、細菌が浸透圧に耐えられずに破裂してしまうために、抗生物質として作用する。真菌類であるアオカビも細胞壁を持つが、成分が多糖類であるキチン質なので、ペニシリンで阻害されない。


      ( Wikipedia より、amoxicillin の分子構造モデル )
  • サワシリンは、ペニシリンと共通のβ-ラクタム環を持つ抗生物質アモキシシリン(amoxicillin)の商品名である。ペニシリンやアモキシシリンなどβ-ラクタム系の抗生物質は、細菌類の細胞壁生合成を阻害し、特にグラム陽性細菌には顕著な効果を示す。

  • これに対し、グラム陰性細菌は、β-ラクタム環を加水分解してしまうβ-ラクタマーゼという酵素を作る遺伝子を持っており、ペニシリン系抗生物質に対して抵抗性を示す。これが抗生物質成分を分泌するアオカビ等の真菌類に対して、絶滅を免れるための細菌類としての抵抗力なのだろう。



ふーむ、なるほど。昔、テレビで「JIN〜仁〜」というドラマが放送されていた頃、ペニシリンが結核や水虫には効かない(*2)ことを不思議に思っていましたが、抗菌スペクトルの背景にはこうした生化学的な理由があったのですね。納得です。と同時に、ペニシリン系の抗生物質が歯周病菌の全部に対して特効薬にはならない理由もよくわかりますし、1回250mg という多めの投与が行われる理由も、歯周病治療の難しさも痛感しました。要するに、できるだけバイオフィルムを作らせないこと、歯みがきや歯科医院での定期的なメインテナンスが重要だということがよくわかりました。

(*1): 歯周病はバイオフィルム感染症〜日吉歯科診療所 より
(*2): 「JIN〜仁〜レジェンド」を見る:その2〜「電網郊外散歩道」2010年12月

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親知らず抜歯手術後、抜糸までの生活では

2024年06月30日 06時00分52秒 | 健康
6月24日に化膿した親知らず(第三大臼歯)と関連して炎症を起こしている第二大臼歯を抜歯して患部骨を切除する手術を行い、切開した歯肉を縫合して手術は無事に終了、経過も良く、翌日退院しました。自宅に戻り、やわらかいものを食べアルコールは禁止、抗生物質サワシリンを服用しつつ口内を清潔に保ち、回復専一に生活しています。とはいうものの、「節田梅」の収穫など仕事はなんだかんだと出てきます。

  • 可燃ゴミの搬出、地域の回覧や配布物を届け、農協に書類を提出するなどの軽作業
  • 桃の摘果の続き、特に収穫まで1ヶ月の「あかつき」仕上げ摘果や野菜畑の草取り等の農作業
  • 井戸蛇口の古くなった水栓の交換、散水栓の更新など以前からの課題

などなど、まあ次々に出てきます。

ただ、やはり抜糸までは気が抜けないというのが本当のところで、まだ全治したわけではないことを忘れてはいけないと自戒しています。昨日の午前中に、前に伐採した梨の幹から枝がわんさと出てきて垂れ下がっているのを始末していたら、汗をかいて体温が上昇したせいか、傷口が痛みだしました。これはまずいとすぐ作業を中止し、シャワーを浴びて体温を下げたところ、痛みは収まりましたが、やっぱり無理は禁物です。かといって何もしないで机に向かっていたら、1日の歩数が1000歩どまりの生活になってしまいます。せいぜい、朝の涼しいうちに「あかつき」「川中島白桃」「美晴白桃」「青空むすめ」等の桃の樹を巡回し、目についた実のうち混み合っているところを間引くくらいの軽作業でしょうか。



写真は、7月末〜8月初旬に収穫予定の桃「あかつき」の近況です。

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