電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

某所で飲み会のあとホテル泊~朝食が美味しかった

2011年04月30日 06時03分35秒 | Weblog
過日、某所の寿司屋で飲み会があり、楽しく盛り上がって、皆さんとたくさん話をしてきました。さすがに代行では帰れない距離でしたので、前もってホテル泊を予約しておきました。ホテルまでのタクシーを待っている間、寿司屋の主人夫婦と話したところでは、三月は震災の影響でさっぱりだったそうです。四月も後半になって、ようやく動きが出てきたとか。私たちのささやかな飲み会も、ずいぶん感謝されました。すこしは地域経済に貢献できたかな(^o^)/



今回はじめて泊まったホテルは、手元用の電気スタンドがあり、本を読んだりパソコンを使ったりするには便利でした。酔っ払った翌日の朝食は、簡単なものをと思ったのでしたが、サラダとベーコンと目玉焼きという定番の朝食メニューが、意外に美味しかった。



帰宅すると、音楽CDが届いておりました。
(1) ブラームス ピアノ協奏曲第1番、第2番 ゼルキン(Pf)
(2) マーラー 交響曲第6番「悲劇的」
(3) ハイドン 前期ロンドン交響曲集(第93番~98番)
以上、ジョージ・セル指揮クリーヴランド管弦楽団の演奏です。LPでは一部持っているものもあるけれど、CDではまだ購入していなかった録音を、まとめて Amazon で注文していたものです。いずれも輸入品で、解説書は英文ですが、読みたいときはLPの方を読むことにして(^o^)/

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社会は多くの努力の集積からできている

2011年04月29日 06時15分08秒 | Weblog
このたびの震災で、あらためて感じたことがあります。それは、社会は多くの努力の集積からできている、ということ。なにを今さらと言われそうですが、あらためて感じずにはいられません。その集積を、根こそぎ奪う災害の恐ろしさ。再建の困難さは、想像をこえます。古文書に残された時代に、どのようにして再建を果たしたのかと、不思議です。
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映画「英国王のスピーチ」を観る

2011年04月28日 06時03分12秒 | 映画TVドラマ
先の代休日に、映画「英国王のスピーチ」を観てきました(*1)。「英国史上、もっとも内気な王」あるいは「バッキンガム宮殿に隠された、感動の実話」というキャッチコピーのとおり、子供の頃から吃音に悩み、人前で話せない内気なヨーク公が、よりによって英国王になってしまった、ジョージ六世のお話です。

夫の悩みを共にする妻のエリザベスは、高名な言語聴覚士の治療が効果を示さないことから、異端のスピーチ矯正専門家であるライオネルの診療所に足を運びます。このあたり、夫人の気品と優しさが描かれます。そして、エリザベスの愛を受けるヨーク公アルバートは、風変わりな治療に、いったんは怒って断念します。治療とは、ヘッドホンをつけ、大音量で音楽が鳴る中で、スピーチ原稿を読むこと。自分の声が聞こえなければ、どもらない、ということに気づくかどうかです。少年期の自分を厳しく育てた父王の強制に自虐的に反発するアルバートは、ライオネルの診療所で録音した自分のスピーチが、まったくどもっていないことに驚き、再び彼の治療を受けるようになるのです。吃音症状が、心の成長が阻害されたためと見るライオネルは、固く閉ざしたヨーク公の心を解きほぐそうとします。対等の人間として、次第に信頼を寄せていくヨーク公。父王の死後、兄エドワードがいったんは王位を継ぎますが、王冠よりも恋を選んだために、弟が王位を継ぐことになったのでした。ただしその時代は、ヒトラーが台頭し、ヨーロッパに戦雲がたちこめるまさにその時期。国民を鼓舞し、ナチス・ドイツとの開戦を告げる役目は、新王に回って来ます。世紀のスピーチの始まりです。

いい映画でした。ライオネルと国王の友情も、ライオネルの妻の善良さと優しさも、とても良かった。涙腺を刺激するのではなく、次第に高まる緊張感とその解放へ導く手法も好感度が高いものでした。それと、音楽が良かった。パンフレットにも詳細な記載はありませんでしたが、

大音響の音楽の中でスピーチ・・・モーツァルト「フィガロの結婚」序曲
ライオネルと国王の訓練場面・・・モーツァルト「クラリネット協奏曲」
緊張高まる世紀のスピーチ場面・・・ベートーヴェン「交響曲第7番」第2楽章
エピローグ・・・ベートーヴェン「ピアノ協奏曲第5番《皇帝》」第3楽章

などが使われていたようです。演奏は、クレジット・ロールを急いで読み取ったところ、「ロンドン交響楽団」とあったようでした。指揮者や音楽担当者は不明。

(*1):なにかと忙しい日々ですが~「電網郊外散歩道」2011年4月
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美崎栄一郎『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか(実践編)』を読む

2011年04月27日 06時05分09秒 | 手帳文具書斎
最近、なかなか本を読む時間がとれません。ここ二週間ほど、読了した本がないという状態が続いています。そんな折、図書館で借りていた本を読みました。実際は、読了したというよりも「眺めた」という表現がふさわしいのかも(^o^;)>poripori

読んだ本というのは、美崎栄一郎著『「結果を出す人」はノートに何を書いているのか(実践編)』というものです。実際には、本書の前に出版された理論編のようなものがあるらしいのですがそれは見つからず、いきなり実践編からという変則的な入門です。25人の社会人の実際のノートを事例として、「仕事ノート」「自分を成長させるためのノート」「ライフログ的なノート」という三つの区分から、事例となったノートのページ写真、本人と著者の対話、著者のコメント、という形で編集されています。他人のノートを見せてもらうのはいつでも興味深いものですが、対象となる25人の業界が様々であるだけに、格別に興味深く感じます。野次馬ですね~(^o^)/

あらためて感じたのは、

ノートは、いつでも何度でも見返すのが容易である点に特色がある。
デジタルな記録は検索性が優れているが埋没性が高く、見返すには不便。
前のノートの必要な内容は、縮小コピーして貼り付けておく。

などでしょうか。

たぶん編集者が付けたと思われる書名は、「結果を出さない人」なんているのかい、不十分だったり思わしくなかったりするだけでないのかい、などと茶化したくもなりますが(^o^)、自分でも相当の分量の備忘録ノートを継続してきているだけに、こういうレポートを眺めていると楽しいものです。その意味では、グラビア雑誌やムックなどに、より適したテーマかもしれません。
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なにかと忙しい日々ですが、

2011年04月26日 06時02分18秒 | 週末農業・定年農業
このところ、何かと忙しい日々を送っております。土日連続出勤なんて、客観的に見たらこの年齢ではけっこう激務になるのかも。
月曜は、久方ぶりの休日で、お天気を見て週末農業に勤しもうと考えていたのに、午前中にすでに曇り始め、風雨が強まりました。しかたがないので、剪定枝の焼却も中止し、音楽CDを聴きました。クラウディオ・アラウのピアノで、シューマンの「子供の情景」など。
ところが、幸いにも午後にはお天気が回復しましたので、畑仕事を再開し、裏の畑をカルチベータで耕耘しました。作業が終わってからは、軽トラックで自走式草刈機を農機具センターに輸送し、点検整備を依頼しました。
そんなこんなでくたびれましたので、夕方には妻と映画に出かけ、「英国王のスピーチ」を観てきました。なかなか重厚な演技と衣装に加え、使われている音楽がまたよろしいのですね。モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」序曲、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番など、ロンドン交響楽団の演奏で、気分は英国王室です(^o^)/
映画の後には食事をして帰りましたが、なかなか充実した一日でした。

写真は、過日の文翔館の夜桜です。
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ちょっと、これ、すごくない?

2011年04月25日 06時01分24秒 | Weblog
昨日の休日出勤の帰り道、信号待ちの交差点で車のメーターを眺めていたとき、あらためて思いました。隣にだれか乗っていたら、きっと話しかけたでしょう。

ちょっと、これ、すごくない?

なにがすごいかって?これですよ、これ。



スピードメーターはゼロだし、ガソリンも入っているし、積算距離も6万kmくらいでたいしたことはないし、何がすごいのかって?じゃ、これでどうでしょうか。



1,500ccのノーマルなガソリンエンジン車が、フュエルメータの針がこの位置で311km超の走行距離というのは、すごくない?
Empty位置で満タン給油すると、37~8リッターくらいですので、このまま行けば、確実にリッター20kmを大きく超えそうです。すごいぞ、TIIDA Latio ティーダ・ラティオ。当方、どうやらこの車のエコドライブの秘訣をつかんだような気がします。

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山形弦楽四重奏団第39回定期演奏会を聴く

2011年04月24日 22時11分16秒 | -室内楽
土曜の夕方、仕事を終えて山形市の文翔館に向かいました。山形中央で高速を降り、なんとか開演に間に合いました。今回は、ヴィオラの倉田さんが挨拶と曲目の紹介を行い、セカンド・ヴァイオリンの駒込綾さんが今回の演奏会を最後に退団することとなり、今日は最後の演奏会となること、後に同じ山形交響楽団のヴァイオリニストで、プレ・コンサートに出演した今井東子さんが入り、団としての活動は続きますと説明がありました。良かった~。

本日のプログラムは、

(1) ハイドン 弦楽四重奏曲 ハ長調 Op.50-2
(2) クルッセル クラリネット四重奏曲第2番 ハ短調 Op.4
(3) グラズノフ 弦楽四重奏のための五つのノヴェレッテ

となっていますが、まず中島光之さんが立ち、今回の大震災で亡くなられた方々のために、モーツァルトの「レクイエム」から「ラクリモザ」を演奏しますので、お聴きの皆様も黙祷をお願いします、との依頼がありました。
モーツァルトの「白鳥の歌」となった「レクイエム」の、絶筆箇所である「ラクリモザ」の旋律が弦楽四重奏で流れると、美しくも悲しみに満ちた音楽に感動します。

そしてハイドンの弦楽四重奏曲ハ長調、「プロシャ王」の愛称を持つセットから、作品50-2です。
第1楽章:ヴィヴァーチェの指示のとおり、気分は晴れやかで、穏やかな親密さを持ちます。ハイドンの弦楽四重奏曲の常なのか、1st-Vnの比重が大きいとはいうものの、2nd-Vnの出番もけっこうあるようで。駒込さんは、モスグリーンとでも言うのでしょうか、落ち着いた大人の色合いのドレスです。大きく肩の開いたドレスで寒くないのかな、などと余計な心配をいたしました(^o^)/
第2楽章:アダージョ。2nd-Vnが低めの音域でしっとりと旋律を奏でると、1st-Vnが高い音で引き継ぎます。おやおや、中島さん、本日は眼鏡です。花粉症でコンタクト不可?学者みたいで、よく似合います。白いワイシャツにピンクのネクタイという、茂木明人さんのチェロの、低い音域から高い方へ縦横にかけめぐる音が、とても充実して響きます。
第3楽章:メヌエット、アレグロ。べつに難曲や力作・大作でなくたって、こういう雰囲気の曲は好ましいものです。いかにも親密で楽しそう。話しかけ、答えを待つように、ふと休止する「間」が実にいい感じ。ハートウォームです。
第4楽章:フィナーレ、ヴィヴァーチェ・アッサイ。2nd-Vnとヴィオラが一緒にリズムを刻む中で、1st-Vnが活躍しつつ、音楽が始まります。ヴィオラとチェロが同じフレーズを繰り返しヴァイオリンの音と対比するなど、いろいろな面白さがあります。

二曲目、クルッセル(1776-1838)のクラリネット四重奏曲第2番です。弦楽三重奏にクラリネットが入った形で、駒込さんはお休みです。クラリネットは、山形交響楽団クラリネット奏者の郷津さん。
第1楽章:アレグロ・モルト・アジタート。弦楽器とは傾向の異なる木管楽器の響きとの対比がおもしろい。作曲された時代は、まさにシューベルトやシューマンの初期のころでしょうか。北欧にこんな作曲家もいたんだ、という驚きも。郷津さんのクラリネットの音が、いつもながらいい音でステキです!
第2楽章:メヌエット~トリオ。クラリネットに続いて弦が入ります。そうそう、曲中のハ短調の響きは、ベートーヴェンのハ短調とは違い、柔らかいですね~。
第3楽章:パストラーレ・ウン・ポコ・アレグレット。パストラーレという言葉にふさわしく、のんびりと寛いだ雰囲気です。でも、このあたりからだいぶ冷えてきて、暖房節約の会場の寒さが感じられてきました。ちゃんとコートを着てくればよかった(^o^;)>
第4楽章:ロンド・アレグロ。はやいテンポで、なかなか魅力的な音楽です。軽快なリズム、ピツィカートの茂木さんのリズムと表情がいいですねえ。



休憩のあと、山形弦楽四重奏団員としては最後となる、駒込綾さんが第一ヴァイオリンを務めるグラズノフ(1865-1936)の「弦楽四重奏のための5つのノヴェレッテ」。初めて聴きましたが、いい曲だ~。ショスタコーヴィチの先生だそうです。
第1曲:アラ・スパニョーラ。スペイン風に、というような意味でしょうか。この曲は、山Q初期の演奏会で取り上げたそうですが、その頃は、当方まだ演奏会に通える状況ではありませんでした。チェロがいい音~。駒込さんも、思い切り奏いている感じです。
第2曲:オリエンターレ。チェロから、ハンガリー風に。ヴィオラがいい音で、ハンガリー風です。ペルシャやシルクロード(?!)の香りがします。
第3曲:間奏曲。ヴィオラと2nd-Vnが寄り添うように奏するところがステキです。朗々と響くチェロもいい音です。曲は静かに終わりますが、終わるのが惜しい。
第4曲:ワルツ。チェロのピツィカートにのって、ヴァイオリンとヴィオラがワルツのリズムを奏でます。ただし、響きはショスタコーヴィチの先生らしく、ですね。やがて調性が戻り、第1ヴァイオリンの駒込王女(^o^)が軽やかに踊るように。
第5曲:チェロのピツィカートにのって、ヴァイオリンとヴィオラがリズミカルに旋律を歌います。1st-Vnの活躍の場がたっぷりある曲。途中、思わずフライング拍手が出そうになりますが、すぐにVnが情熱的な旋律を奏でるので踏みとどまることに(^o^)/
まあ、初めて聴く曲ですからね~。ジプシー風なところもあって、再びチェロのピツィカートが戻り、ヴァイオリンとヴィオラが再現。白馬の騎士たちが駒込王女をエスコートしたかのような(^o^)演奏会でした。

アンコールは、郷津さんが加わり、モーツァルトのクラリネット五重奏曲から、第3楽章。思わず聞き惚れました。

そうですね、駒込さんの退団は寂しいけれど、秋田のオーケストラ等での活躍も増えそうで、それはむしろ期待すべきことかもしれない。また、山響の今井さんが加入して、山Qとしての活動が継続されることは喜ばしい限りです。新しいメンバーでの最初の定期は、記念すべき第40回となります。7月17日(日)、夕方6時半から、文翔館議場ホールにて。チケットはすでに購入済。今から楽しみです。
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プログラミング言語は今も有効か~awkのパーソナルな実用性

2011年04月23日 06時04分29秒 | コンピュータ
プログラミング言語は、パーソナルな用途で、今も有効性を持つのでしょうか。私の場合、答えはイエスです。

これまで、個人的な利用には、もっぱらawk など小型のスクリプト言語を愛用してきました。用途は、日付と題名、記事内容からなるテキストファイル備忘録を、三つのフィールドからなる不定長データベースと見立て、これを検索し加工して結果を返すプログラマブル・フィルタの役割です。

Linux の場合は、もともと awk が含まれていることが多いので、コンソールを立ち上げ、すぐに利用することができます。これに対し、Windows の場合は、awk 言語を新たに導入する必要があります。以前は、DOS の時代から愛用してきたフリーソフトの jgawk.exe を利用してきましたが、ある時、偶然にも Windows 用 gawk.exe を発見。これで、DOS 時代から記録してきたテキストファイル備忘録と awk スクリプトを引き継ぐことができました。

参考までに、Windows における AWK 言語を使用するまでの手順を略記しておきます。

(1) Windows 用 gawk をダウンロード
(2) 解凍して gawk.exe をパスの通ったフォルダに置く
(3) awk スクリプトを置くフォルダを作成:例えば d:\mydata\awk
(4) マイコンピュータを右クリックし、プロパティの中から「環境変数」ボタンを探し、ユーザー環境変数として AWKPATH を追加し、値としてスクリプトを格納するフォルダ名 d:\mydata\awk 等を指定する
(5) サンプルデータ memo2011.txt を作成し、動作を確認する



例として、例えばテキストファイル備忘録から読了書名の一覧を得るスクリプトをご紹介します。

# book.awk 読了数のカウント
$2~/読了/{
print $1,$2
counter ++
}
END{print counter,"冊"}

メモ帳などのテキストエディタでこういう内容のファイルを作り(copy & paste)、book.awk というファイル名を付けて awk スクリプト用のフォルダに保存します。

goo ブログの仕様で、スクリプトのインデントは消えてしまいますが、「日付と題名、内容」からなる不定長テキストデータベースから題名に「読了」という文字を含むデータを抽出するという実用上は、問題はないでしょう。

そして、コマンドプロンプトを立ち上げて、

>gawk -f book.awk memo2011.txt

とすれば、memo2011.txt というサンプルデータ中の題名(件名)に「読了」という文字が含まれる件数を報告してきます。結果を temp.txt というファイルに保存したければ、

>gawk -f book.awk memo2011.txt > temp.txt

とします。

なお、当ブログの主要な awk 関連記事は、以下のとおりです。

雪椿とawkスクリプト~2004年12月
テキストファイル備忘録を始めたのは~2008年12月
2008年の備忘録ノートの決算~2009年1月
バックアップデータから日付と記事タイトル一覧を抽出する~2010年7月
通勤の音楽に季節性はあるか~その2~2010年12月
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歴史の教訓~先人の知恵の陰に

2011年04月22日 06時01分23秒 | Weblog
このたびの震災に伴う大津波では、大きな被害を被ったところと、被害を免れたところと、明暗がくっきりとわかれました。それだけに、様々な形で、歴史の教訓が浮かび上がったようです。

たとえば、奥州街道の宿立地です。宮城資料ネットの平川新氏による記事(*1)によれば、奥州街道の宿立地は、慶長16(1611)年12月の大地震・津波の被害を免れた場所を選び、街道を作ったらしい。津波の到達しにくい山沿いに移動した可能性があるとのことです。

また、「此処より下に家建てるな...先人の石碑、集落救う」という読売新聞の記事(*2)も象徴的です。「高き住居は児孫の和楽 想へ惨禍の大津浪」という字句を刻んだ石碑が建っていたところより上にあった集落は、津波の被害を免れたとか。これなども、多くの犠牲を払った先人の残した教えであり、歴史の教訓でしょう。

一方で、手作り避難所で70人を救った人の話(*3)も紹介されていました。宮城県東松島で、10年かけて岩山に手作りの避難所を造った男性は、指定の避難所が低すぎると不安に感じていたのだとか。津波被害を免れるには、とにかく高さだ、ということなのでしょう。

一方で、M9を想定した設計を進言した社員に、上司は「千年に一度とか、そういうことを想定してどうなる」と笑って却下したというような話もありました。元の記事はすでに削除されているようですが、もし本当ならば、慶長津波を記載した古文書の記録を採用した東北電力・女川原発の例(*4)もあり、きわだった対比です。石碑や古文書に刻まれた歴史の教訓と先人の知恵の陰には、きっと多くの犠牲を悼む悲しみの涙がこめられているのでしょう。考えさせられます。

(*1):東北・関東大震災 津波水域図を見て~宮城資料ネット・ニュース第98号:2011年3月27日
(*2):此処より下に家建てるな...先人の石碑、集落救う~読売オンライン2011年3月30日
(*3):手作り避難所、70人救った 10年かけ岩山に 東松島~asahi.com-2011年3月31日
(*4):女川原発と福島第一との違いは古文書にある慶長津波の評価にある?~「電網郊外散歩道」2011年4月
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眠い、眠い。

2011年04月21日 06時03分58秒 | Weblog
春眠暁を覚えず、の季節です。そのせいか、眠い、眠い。年度始めは仕事も立て込み、最近はかなり多忙で、自宅に戻るともう眠くてガクガクです。とてもじゃないが、本を読む余裕もありません。せめて通勤の車の中で音楽を聴くくらいが関の山です。ただいま、モーツァルトのピアノ協奏曲全集から、ピアノ協奏曲第14番と第5番、ロンドを聴いております。なんとか居眠り運転を防止して、無事に自宅にたどり着きたいところです。

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色彩の好み

2011年04月20日 06時03分37秒 | Weblog
年齢とともに好みが変化するのは、味覚だけではないようです。実は色彩の好みも同じことが言えるように思います。

当方、中高生の頃はもちろん学生服で、カラスのように真っ黒い外観でした。そんな影響もあってか、若い頃は紺色やグレー、あるいは白などの、モノトーンの色彩を好みました。目立たない地味さが好きだったのでしょう。ところが中年になると、茶色やからし色などの中間色を好むようになりました。さらに進んで今は?

自動車     ウォームシルバー
システム手帳  ライトブラウン
ボールペン   ナチュラルオーク
デジタルカメラ ゴールドメタリック
カメラ・カバー 赤
ネットブック  赤

ご覧のとおり、暖色系~派手系にシフトしております。



うーむ、するとこの方向の行き着く先は「赤いちゃんちゃんこ」か?!

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「JIN~仁~」新シリーズ始まる

2011年04月19日 06時07分25秒 | 映画TVドラマ
幕末の江戸にタイムスリップした現代の脳外科医の物語、「JIN~仁~」の新シリーズが、4月17日(日)から始まりました。当方、ふだんはテレビを観る習慣はなく、週末にN響アワーを観る程度ですが、以前たまたま観た前シリーズが面白くて、再放送のスペシャル版も、時間を忘れて楽しみました(*1,*2)。今回は、前シリーズの続きということで、ヒロイン橘咲の母親が脚気をわずらう話が発端です。ビタミンB2を摂取させることで脚気を直そうとするのですが、その方法が、甘党の母親にあわせて「ドーナツ」というのですから、お菓子い、いや、おかしい(^o^)/

ところが、さすがに時代が幕末です。一気に長州藩と薩摩藩の政治の話に展開し、舞台も京都に飛び、動乱の幕開けです。このあたりの時代背景を説明する意味もあって、今回は二時間スペシャルとなったのでしょう。今までのレギュラー出演者である坂本龍馬や勝海舟などのほか、佐久間象山や久坂玄瑞、西郷隆盛まで登場する展開に、今後、幕末~維新期の有名人オンパレードの予感がします。

(*1):「JIN~仁~レジェンド」を観る:その1~「電網郊外散歩道」2010年12月
(*2):「JIN~仁~レジェンド」を観る:その2~「電網郊外散歩道」2010年12月

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ノイマンとチェコフィルでマルティヌーの「交響曲第6番」を聴く

2011年04月18日 06時02分46秒 | -オーケストラ
通勤の音楽で、このところ、マルティヌーの「交響曲第6番」を聴いております。「交響的幻想曲」の副題を持つこの曲は、ボストン交響楽団の創立75周年を控えて同楽団から依頼されたものだそうで、1955年にミュンシュ指揮ボストン響により初演された当初は「三つの交響的幻想曲」という名称だったとか。それが、1956年にプラハでアンチェルが「交響曲第6番」として演奏したところから、このように扱われるようになったのだそうな。

第1楽章:レント~アレグロ~レント。不安気なフルートと弦のさざ波を背景に、トランペットでしょうか、死神のせせら笑いのような、ちょいと不気味な断続音。独奏チェロに続きフルートが主題を奏します。弦楽合奏は厳しく力強いもので、五音音階のようなオーボエの旋律はたいそう印象的。この後のリズムの高揚は、緊迫感を増していきますが、独奏ヴァイオリンのカデンツァ風の演奏に続き、冒頭の不安なレント部分が再現され、静かに終止します。
第2楽章:スケルツォ、ポコ・アレグロ。やはり不安気な弦のトレモロの後に、弦楽が主体となる進行。トロンボーンでしょうか、低音のコラールにオーボエの伸びやかな音が続きます。打楽器に続き管楽器群が短く叫ぶと、ファゴットがおどけたパッセージを奏し、弦楽器群が力強さを加えていきます。炸裂するような全奏が繰り返されますが、高揚する音楽は意外にさらりと終わり、次の楽章との対比を準備します。
第3楽章:レント。レントの導入部は厳しい悲壮感を伴うものですが、チェロに続く弦楽部の美しさは格別です。マルティヌー独特の、しだいに高揚する息の長いクレッシェンドの過程で、音色に少しずつ明るさが加わっていきます。アレグロ・ヴィヴァーチェで高らかに奏されるトランペットが力強く印象的で、銅鑼が鳴った後には、静かなコラールが奏でられます。全曲が終結した後には、静かな感動が残ります。

演奏はノイマン指揮チェコフィルで、1977~78年に、プラハの旧芸術家の家で収録されたもので、スプラフォンによるアナログ録音です。
マルティヌーの交響曲については、これまで第1番から第5番までを取り上げて(*1)きました。一時、この曲を記事にしようと考えたことがありましたが、ピアノを使っていない点を除けば内容がまとまらず、延び延びになっておりました。実際、たいへん魅力的な音楽であるにもかかわらず、ネット上にもこの曲の記事はあまり多くないようです。

職場から自宅へ戻る帰路、車の中でラジオのニュースを聞くと、津波被害や福島第一原発関連の報道が中心です。思わず暗澹とした気持ちになります。悲壮感の濃いこの曲は、おそらく第二次世界大戦の戦禍を思い、犠牲者を悼んで作曲されたものであろうと思いますが、マルティヌーの音楽の冒頭部には、津波に流された街の惨状を想像してしまいます。あるいは、放射線という見えない恐怖と戦いながら目前の破局を食い止めるために奮闘する技術者や作業員たちの様子をも想像します。重厚で悲壮感があります。そして、終結のしかたには、再生への意志を感じます。本来はたぶん、個人的な事情がきっかけだったのでしょうが、音楽の抽象性は、いかにもこうした連想を許容する面があります。

■ノイマン指揮チェコフィル盤
I=9'10" II=7'45" III=10'32" total=27'27"

(*1):マルティヌーの交響曲を聴く~第1番第2番第3番第4番第5番

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山形交響楽団第212回定期演奏会でブルックナーの「交響曲第6番」を聴く

2011年04月17日 06時04分23秒 | -オーケストラ
朝はよいお天気でしたが、果樹園の剪定作業の途中で雷が鳴り出し、冷たい風雨に変わりました。仕方なく作業を中断し、なんとか本日の他の用件を済まそうと、ちょいと欲張り過ぎました。床屋さんに行き、さらに耳鼻咽喉科に行ったら、なんという混雑!さすがに去年の10倍の花粉量というニュースは伊達ではありません。花粉症に悩む方々がぎっしりで、診察が終わり、薬局で薬を受け取った時には、すでに真っ暗でした。

車を飛ばして山形テルサホールに向かったものの、駐車場から走って会場入り口に到着した時にはちょうど開演したばかりのタイミングで、残念無念!最初の曲目、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第2番は、ホール外のモニターで眺めることになってしまいました(T-T)



そのかわり、飯盛範親指揮山形交響楽団の新しいCDを発見。シューマンの交響曲第1番と第4番で、第4番のほうは、ブラームスが強く推した、1841年の初稿による演奏です。これはちょいと嬉しい。

さて、休憩の後、後半のプログラムは、ブルックナーの交響曲第6番です。本日の私の席は、残っていた一番端っこというもので、残念ながらあまりよい席ではありません。それでも、なんとかステージ上の配置はわかりました。第1ヴァイオリン(10)が左に、第2ヴァイオリン(8)が右という対向配置で、その奥には左にチェロ、右にヴィオラが座ります。Cb(4)は左奥部です。さらに奥には木管が座り、フルート(2)、オーボエ(2)、クラリネット(2)、ファゴット(2)という具合。そしてその奥には、ホルン、トランペット、トロンボーン、チューバなどの金管部隊。ホルンの左脇にはティンパニが陣取ります。

曲の開始の時点で、すでに細かくメモすることは諦め、音楽に没入。ざっくりと感想だけを記すことといたします。力感と輝きを示した金管部隊の力はもちろん、第2楽章アダージョの弦の響きにうっとり状態でした。第4楽章の最後、壮大なフィナーレの後、聴衆も静かに曲の終わりの余韻を味わいます。指揮者が指揮棒を下ろし、ほっと息を入れたときに大拍手が沸き起こりました。ああ、いいブルックナー演奏を聴いたなぁ、という感じでしょうか。



何かとうまくいかない一日でしたが、最後にはいい音楽でしめくくれました。まずは良かった良かった(^o^)/
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今夜は山響第212回定期演奏会の予定です。

2011年04月16日 06時04分29秒 | クラシック音楽
ようやく春らしいお天気が続きましたが、今夜は山響第212回定期演奏会の予定です。第211回は、残念ながら中止になってしまいました。なにせ 3.11 の翌日、12日ですからね~。実は、遠藤真理さんのチェロで、マルティヌーのチェロ協奏曲が聴けると楽しみにしていました。残念ですが、これは仕方がありません。
それで迎える第212回定期。いやがうえにも期待は高まろうというものです。



さて、本日の予定は、

(1) 耳鼻科の通院
(2) サクランボの剪定
(3) 老母の畑の耕耘
(4) 来週の仕事の準備・段取り
(5) 山響定期演奏会
(6) 床屋にいく

このくらいかな。いや~、けっこうありますね~。(3)と(4)は明日でもいいけれど、(1)と(5)は本日だけのワンチャンスです。
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