電網郊外散歩道

本と音楽を片手に、電網郊外を散歩する風情で身辺の出来事を記録。退職後は果樹園農業と野菜作りにも取り組んでいます。

ベートーヴェン「ヴァイオリン・ソナタ第1番」を聴く

2013年08月31日 06時03分34秒 | -室内楽
先にシューベルトの「ヴァイオリンのためのソナチネ第2番」を聴いた関連で、若いベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調Op.12ー1」を聴いています。通勤の音楽として繰り返し聴くとともに、週末には自宅のステレオ装置でも聴くという、相変わらずのパターンです。演奏は、ヨセフ・スーク(Vn)とヤン・パネンカ(Pf)のコンビで、DENON の紙箱全集(COCO-83953~6)からの1枚。

この曲は、1795年~1797年ごろに作曲されたものらしく、実際は第1番よりも第2番のほうが先にできたらしいです。このあたりも、できた順番ではなく、自信作(?)のほうを第1番にするという、若いベートーヴェンのいつものパターンが見られます。完成後は、師匠のサリエリに捧げられているそうで、映画「アマデウス」ですっかり悪役イメージが定着したサリエリですが、実際はだいぶ違うらしい。

第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ。ピアノとヴァイオリンがフォルテで主音を奏することで開始します。いかにも若いベートーヴェンらしい、颯爽とした、自信に満ちた活発な音楽です。
第2楽章:Tema con variazioni、アンダンテ・コン・モト。Tema con variazioni は「主題と変奏」くらいの意味でしょうか。はじめにピアノが主題を提示し、ヴァイオリンがこれを繰り返します。そこから実にチャーミングな変奏が展開されるうちに、ごく自然に転調し、重音奏法を用いた、振幅が大きく訴える力のある暗い表現になります。ここらへんが、この楽章の中心的な部分でしょうか。やがて再び穏やかな表情に戻り、ppで優しく終わります。
第3楽章:ロンド・アレグロ。この楽章も、ピアノによる軽やかで快活なロンド主題の提示で始まります。ヴァイオリンも、スタッカートのきいたリズミカルな運動を聴かせます。さらに別な旋律が提示され、転調しながら展開されて、コーダ部に入るとロンド主題が再現し、最後はピアノがffで音階を駆け下りて終わります。

中期の充実した、あるいは晩年の深い音楽世界とはまた異なる魅力を持った、若いベートーヴェンのフレッシュで活力のある音楽です。
録音はスプラフォンによるもので、1966年10月3~6日、チェコのプラハにある、スプラフォン・ドモヴィナ・スタジオにおけるアナログ録音です。

参考のために、演奏データを示します。
■スーク(Vn),パネンカ(Pf)盤
I=9'20" II=7'33" III=4'45" total=21'38"

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プラチナ万年筆#3776ブルゴーニュ(F)を使ってみる

2013年08月30日 06時04分24秒 | 手帳文具書斎
かなり長期間インクが乾燥しにくい構造のキャップを持ち、滲みにくく裏抜けしにくい古典ブルーブラック・インクを常用することができる万年筆として、プラチナ社の#3776ブルゴーニュという製品を購入して、うれしく使っております。当初は中字を希望しましたが、お盆休みにかかったせいか、ようやく入手できた細字です。プレッピーに使っていたコンバータを引っこ抜き、ブルゴーニュにセットして使っています。






で、使ってみての感想は:

(1) プレッピーと比較するのはそもそも間違いだと思いますが、さすがに格段になめらかな書き味です。
(2) インクフローは、予想したよりも、意外なほど良いと感じました。
(3) ペンの持ちやすさは、ふだんの握り方では指の部分にネジ山が来てしまいますが、少しだけ上を持つようにすると、段差もなく、それほど抵抗はありません。
(4) プレッピーの、パチンというはめ合わせ方式のキャップも嫌いではないのですが、キャップをくるくると回す感覚は、手持ちのものではペリカン万年筆と同じで、いかにも高品質な感じがします。
(5) 本来の好みから言えば、中字が望ましいところですが、細字で裏抜けもしませんので、手帳のスケジュールらんにも記入できます。これは意外に便利です。



明らかに、今までメインで使ってきたパイロットのカスタムの座を奪うほどの勢いです。プラチナ社の万年筆を、あらためて再評価しています。

ところで、もともと発端となったプレッピーはどうするのか?これは、徹底して水洗いして乾燥させ、実験用として待機させたいと思います。今後、同社の顔料インクなどを試すような時に、出番があるかもしれませんので。

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新しい万年筆を購入するまで

2013年08月29日 06時01分12秒 | 手帳文具書斎
プラチナ万年筆の超廉価製品プレピー(Preppy)をきっかけに、同社のスリップシール機構の実用性や、古典ブルーブラック・インクの特性に注目し、もう少ししっかりした万年筆で使ってみたいと考えておりました。で、候補として考えたのが、#3776センチュリー・シリーズで、今年の新製品である「シャルトル・ブルー」か昨年の製品「ブルゴーニュ」等です。

定年退職前であれば、お小遣いでポンと買っていたのかもしれませんが、今はそれなりに慎重に、細字(F)と中字(M)の線幅やインクフロー、書き味などを実際に試し書きしてみたいと思いました。ところが、残念ながら行きつけの文具店ではパイロット製品が主力で、プラチナの万年筆はほとんど置いていません。

仕方がないので試し書きは諦め、お盆過ぎの時期に、シャルトル・ブルーの中字と指名して注文をしましたところ、メーカーにも在庫が払底しており、太字(B)が1本だけしかないとのことです。では、ブルゴーニュはどうかと調べてもらったら、これも同様らしい。#3776センチュリー黒軸でも、中字に限らず細字でもと対象を広げて、流通在庫を調べてもらいました。

お盆休みで、メーカーの製造も止まっているのかもしれませんし、音楽CDや書籍などと同様に、もしかしたらネット販売が主流になり、田舎の文具店には回って来ないのかもしれません。でも、関係者が熱心に探してくれたようで、再び文具店から連絡があり、ブルゴーニュの細字(F)が1本だけあるといいます。青軸シャルトルブルーの中字が赤軸ブルゴーニュの細字に変わってしまいましたが、それをお願いしますと伝え、入荷を待つことにしました。そして先日、入荷の知らせがあり、受け取って来ました。お値段は、定価10,500円のところ、8,400円でした。

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宮城谷昌光『草原の風』(中巻)を読む

2013年08月28日 06時00分34秒 | -宮城谷昌光
挙兵した劉エン(糸寅)と劉秀の兄弟に、一族から加わる者も出て、漢王室の再興を願う動きがいよいよ具体化し始めます。宮城谷昌光著『草原の風』(中巻)は、大激動の幕開けです。

王莽政権打倒のためとはいえ、略奪を繰り返す賊たちと組んだことが正しかったのか。彼らの最大の弱点は、次代の国家像を持っていないことです。しかし、彼らの中にも優れた者はいることが次第に明らかになってきます。劉秀の戦術眼はけっこう的確で、状況判断も適切なのですが、殿軍をつとめることとなった時には官軍の前に敗北し、姉を死なせてしまいます。そんな戦いの中でも、陰麗華から贈られた護身符を持っているせいか劉秀は無事で、しだいに名を上げていきます。例えば薬売りに変装して敵情を視察し、動向をつかんだ劉秀は、賊の中でもこれはと目星をつけていた馬武の隊とともに官軍の輜重隊を急襲し、補給物資を入手します。さらに劉エンらは厳尤将軍の率いる五万の官軍の背後に回ってこれを襲い、大勝を得ます。

ここまでは、腐敗する王莽政権政権に反旗を翻した劉エンらのペースですが、賊将間で仲間割れと主導権争いの内部抗争が始まっていました。劉エンの不在時に、劉玄を皇帝に立てることが決定されますが、劉秀は兄が災厄を免れることができると喜びます。蔡陽は、官民を殺害しない劉秀が将であると聞き、開城降伏を申し出ますが、そんなケースばかりではなくて、昆陽の城では十万の官軍に包囲される前にからくも脱出し、周辺の豪族を説いて官軍の本営を襲い、これを大破します。

このあたりまでは、波風はあってもほぼ上り坂の展開ですが、ここからの中巻は全く風向きが変わります。賊に担がれた劉玄は皇帝となり更始帝と呼ばれます。敵も多い劉エンは刺殺されてしまい、劉秀は事態を素早く判断し、更始帝に恭順を誓うために急行して、死中に活を拾います。そして、戦に明け暮れていた生活に、謹慎という形でひとときの休息が与えられたのを幸いに、陰麗華を新婦に迎えます。この間に、都では王莽が殺され、ついに政権は革命軍の側に移ります。

しかしながら更始帝は劉秀に北方の討伐を命じます。それは、まるで龍を空に、虎を野に放ったようなものでした。北方を順調に帰服させつつあった時に、思いがけない大事件が起こり、劉秀らは窮地に立たされてしまいます。それは、王郎という占い師が、漢の成帝の子・劉子輿を騙り、決起したためでした。



激動の中巻は、一気に読ませる面白さがあります。一難去ってまた一難、でも報復や粛清を行わない劉秀のすがすがしさは格別です。

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走行12万キロでバッテリーを交換する

2013年08月27日 06時07分23秒 | 散歩外出ドライブ
2007年の正月過ぎから新車で乗り始めた日産ティーダ・ラティオですが、燃費の良さと高品質なシート等の内装に満足して愛用しております。さすがに三回目の車検が近くなったためか、急にエンジンの始動が不安定になり、一発でかかりにくくなりましたので、あわててディーラーに連絡をして、点検してもらいました。エンジンをかけようとするとセルモーターが回らず、トリップメーターがゼロに戻ってしまうという症状から、バッテリーを疑いましたが、結果はやはりバッテリーの寿命とのこと。現在まで6年と8ヶ月も無交換で走っているわけで、走行距離12万キロを、トラブルもなく乗れたバッテリーは賞賛ものです。



新品のバッテリーに交換するとともに、ひととおり点検もしてもらい、ブレーキパッドもまだ充分に残っているとのことで、まずは一安心。走行距離のほとんどが、郊外路の長距離定速走行だったという好条件で、かかる負荷が少なかったことが、長寿命の秘密だったのでしょう。

現在、車の燃費は、エアコン使用の一部渋滞路でも 16km/l となっています。シートも上質で快適な状態を保っていますし、車内の静粛性も保たれています。八シーズン目を迎える冬には三度目の車検となりますが、まだまだ乗れるでしょう。なんとか10年乗って、2017年、16~18万キロくらいを目指したいものです。

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「Bun2」第49号を読む

2013年08月26日 06時02分12秒 | 手帳文具書斎
過日、妻の実家にお盆の挨拶に行ったついでに、某文具店に立ち寄り、某製品を注文して来ました。その際に、ステーショナリー・フリーマガジン「Bun2」第49号(2013/8月号)をもらって来ました。

今月の特集は「夏は文具で・手づくりホビー!!」というもので、例年のとおり夏休みを意識し、雑文具を中心に紹介するものとなっています。田舎在住の中高年ヲジサンといたしましては、消しゴムハンコ10周年といってもピンと来ませんし、ピカピカのどろだんごにいたっては思わず目が点になります。毎年のことながら、八月号は夏枯れ状態だな~と思っていましたら、思わぬところに注目製品がありました。それは、「新製品セレクション」コーナーに紹介されていた、A4判の用紙を三つ折りにして入れられるホルダーとノートです。

オレッタ A4三つ折りホルダー キングジム 525円
カ.クリエ A4×1/3サイズノート プラス  399円

実は、従来から出張時の案内文書などを三つ折りにして使用済の角封筒に入れ、上着の内ポケットにしのばせて出かけることがありました。某先生の提唱する超ナントカ手帳は、A4判四つ折りでしたが、三つ折りのほうがなんとなくしっくり来ます。おそらくA4判三つ折りスタイルの人が、少なくなかったのでは?と想像します。
いちど、実物を手に取って見てみたいものです。

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眼科に行き、老眼鏡を作る

2013年08月25日 06時01分01秒 | 健康
過日、眼科を受診し、検眼してもらって、老眼鏡を作ることにしました。検眼の結果、右目の視力がやや落ちていて、L/R が 1.2と0.8 だそうです。乱視も入っているために、小さい文字が読みにくくなったのでしょう、ということでした。老眼のほうは +1.5~+2.0 ということでしたので、今まで試用していた既製品も、左右のアンバランスの調整はできていませんが、まずは妥当な範囲だったわけです。



処方箋をもらって眼鏡屋さんに行き、老眼鏡を作ってもらうことにしました。軽いフレームの眼鏡に、例のPC用ブルーカットをプラスして、17,800円でした。さて、これで安心して眼を酷使しては元も子もありません。飽きたら休む、離席して一回りして来る、という大原則で、眼の健康を維持いたしましょう。

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愛用のウォーターマン万年筆の製品名が判明

2013年08月24日 06時04分15秒 | 手帳文具書斎
愛用の万年筆のうち、ウォーターマンの製品の名前がわからずにいました。これは、1996年頃に、某会より記念品としていただいたもので、当時は製品名などには興味がなく、便利に使っているだけでした。



さて、いろいろ検索して調べてみたら、このペンはウォーターマンの「ロレア」といい、1986年から2004年までカタログに載っている長寿製品だそうで、ちょうど贈られた時期にも符合します。色は「グリーンマーブル」というもので、中字のペン先は23金メッキの鉄ペンだそうな。軸とキャップはメタルベースに塗装という仕様のため、舶来製品にしては廉価な、定価12,000円という実用的製品、という位置づけのようです。




たしかに、同じく愛用しているパイロットのカスタムと比較しても、書き味は固めで、スラスラスムーズというよりは、筆圧を受け止め、しっかりくっきり書くのに適しているようです。プラチナの超廉価万年筆プレッピーと比較されるのは本意ではないでしょうが、同じ鉄ペンと言っても、やはりかなりの違いがあります。これは、Mと0.3mmという線幅だけの問題ではなく、素材の質感や重量バランスなど、製品としての完成度の違いなのでしょう。

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シューベルト「ヴァイオリン・ソナタ(ソナチネ)第2番イ短調」を聴く

2013年08月23日 06時04分14秒 | -室内楽
パソコンの前に座って、テキストファイル備忘録を読み返していると、思わず懐古的な気分になってしまいますが、そんなときはたいてい音楽に聴き惚れていたりするものです。たとえば、シューベルトのヴァイオリンとピアノのためのソナタ(ソナチネ)第2番イ短調、D.385など。

この曲は、シューベルト19歳にあたる1816年に作曲されたものだそうですが、Wikipedia によれば、この頃はちょうど小学校教師を辞め、作曲をしながら自由なボヘミアン生活を始めた時期にあたるのだそうです。第1番イ長調D.384、第3番ト短調D.408と同時期に作曲され、いわばセットになるものですが、残念ながら Wikipedia にもこれら3曲に関する言及はありません。ということは、いわゆる有名曲ではないということでしょうか。でも、なんと魅力的な音楽であることか。



この曲に初めて接したのは、学生時代に購入した「シューベルト・ヴァイオリン作品全集」と題したエラートの廉価盤二枚(RE-1040/1-RE)で、ミシェル・オークレールのヴァイオリン、ジュヌヴィエーヴ・ジョワのピアノによる演奏でした。このステレオ録音によって、シューベルトのヴァイオリン作品の魅力を知りました。
そして現在は、著作隣接権の保護期間を過ぎ、公共の財産となった録音で、ネット上に公開されているものから、ヨハンナ・マルティ(Vn)とジャン・アントニエッティ(Pf)による演奏を、PC-audio を通じて聴いています。これならば、「Blue Sky Label」(*)等を通じて、多くの方々が実際にこの音楽に接することができそうです。

第1楽章:アレグロ・モデラート。はじめに、第1主題がピアノだけに現れ、少ししてヴァイオリンが入るとすぐに2オクターブも跳躍する、劇的な音楽となります。
第2楽章:アンダンテ。まるでシューベルトの歌曲のような、素朴で叙情的な調べです。実に印象的で効果的な転調があり、なんともチャーミング。シューベルトらしい個性が現れたところと言えるでしょうか。
第3楽章:アレグロ。メヌエット楽章でしょうが、力強さもあり、あえて舞曲の名前では名乗らなかったのかも。トリオ部では変ロ長調から再びニ短調に変わります。
第4楽章:アレグロ。優しく悲しげな調べと、激しさのあるリズミカルな三連符の主題が、入り乱れて展開されるアレグロで終結します。明るい長調では終わらないところがこの曲の特徴でしょうか。

ヴァイオリンの親しみ深い魅力をいっぱいにふりまきながら、ちょいと感傷的になってしまう佳曲だと思います。

(*):シューベルト「ヴァイオリンソナタ第2番」~「クラシック音楽へのおさそい」~Blue Sky Label

(*2):YouTube には、こんな演奏がありました。どうも、ヴァイオリン奏者ご本人の投稿みたいですが、ほんとのところはどうなのかな?



それにしても、シューベルトの音楽は、いいですね~!

(*3):シューベルト「ヴァイオリンのためのソナチネ第1番」を聴く~「電網郊外散歩道」2006年4月

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宮城谷昌光『草原の風』上巻を読む

2013年08月22日 06時07分20秒 | -宮城谷昌光
中央公論新社刊の単行本で、宮城谷昌光著『草原の風』上巻を読みました。正確に言うと初読ではなく、三読くらいかと思います。上巻は、後漢の名君・光武帝の若い時代を描く、気持ちの良い物語です。

劉邦の末裔である蔡陽の劉氏の末弟・劉秀は、父の死後、家計の苦しさから叔父のもとに引き取られます。劉秀は実直な働き手で、農作業に創意工夫を加え、働く者に親しまれ、豊かな実りをもたらしますが、兄の劉エン(糸ヘンに寅)は弟をこき使うばかりでした。叔父は、なんとかして劉秀の身が立つようにと、留学と官位の途を探ります。そこへ、新野の豪族の陰氏より招かれ、なぜ自分が?と不思議に思います。

実は、陰氏の子供たちは、息子は侯に、娘は皇后になるという予言を得ていたのでした。母は娘に、ひそかに将来の夫を選ばせますが、娘・陰麗華は劉秀を指差します。常安への留学から帰る際には、ぜひもう一度立ち寄ってほしいという招きを、劉秀は不思議に思いながらも受諾します。

常安での留学生活は、経済的には決して豊かとは言えませんが、多くの知己を得て、充実したものと言ってよいでしょう。はじめて家を離れ、学生生活を送った自分自身の若い時代を思い出し、感慨深いものがあります。

留学後に叔父の家を出ることを勝手に決め、さらにキュウ(イに及)を従者にと願ったために叔父の不興を買い、経済的援助を得られなくなりますが、陰氏の息子・陰識の家庭教師をしたり、友人と宅配業を始めたり、さらには薬を作って売るなどして稼ぎ、なんとか学業をやり通します。このあたりは立派です。

劉氏の宗家である劉祉のもとで田畑と家を借り、農業に精を出している頃、中央政府から唐突に宗家に命じられた無理な納税額を、およそ九分の一に減額する段取りをしますが、このときには学生時代の宅配業の人脈が力を発揮しました。宗家は破産を免れ、劉秀は声望を高めますが、中央政府の無茶苦茶はついに地方の反乱を呼び起こします。そしてその中には、兄の劉エンの姿もありました。いずれ連座し攻められるのであればと、劉秀も兄とともに決起します。



ふむふむ。経済的に自立した学生生活が送れればそれは理想的ですが、実験に追われる理系学生には無理な話です。アルバイトが面白くなり、ドロップアウトしていった同期生も少なくなかったようで、このあたり、実際にはなかなか難しいところでしょう。中巻は、劉秀らの苦難と激動の転戦編。

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娘の東南アジア土産は小型ノート

2013年08月21日 06時05分28秒 | 手帳文具書斎
先日、娘から東南アジアの旅行土産をもらいました。A6判サイズの小型のリングノートで、ハードカバー横罫多頁ダブルリングのものです。どうやらマレーシアの製品らしい。






紙質にはとても期待はできません(*1)が、写真のように、リングに単色のジェットストリーム・ボールペンがすっぽり入りますので、それなりに使い道はあるでしょう。ありがたく頂戴しました。土産には、菓子よりも文具を与えておけば父親は嬉々としている(*2)ことを、どうやらすっかり見抜かれているようです(^o^)/

(*1):試してみたら、プラチナの古典ブルーブラック・インクさえもハデに滲みます。ボールペン専用ノートのようです。
(*2):常夏の島のお土産~「電網郊外散歩道」2013年3月

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「一生使えるほどの量」とはどのくらいか

2013年08月20日 06時02分31秒 | 手帳文具書斎
大量のノートやペンなどをストックしていると、多少大げさな言い方ですが、もしかしたら一生使いきれないのではと思ってしまうことがあります。一生と言っても、残りはせいぜい20年くらいと見積もることができる年齢になって、本当に使いきれない量というのはどのくらいなのか?参考までに試算してみました。

根拠になるのは、現時点での主な文具の年間使用量です。これを20年使い続けたとして20倍すれば、およその数値は得られるだろう、と考えました。

(1)備忘録ノートの場合
 A5判80枚(A罫)のノートを使って、年間3~4冊程度を使っていますので、
 @3~4冊/年×20年=60~80冊

(2)ボールペンの場合
 Jetstream単色1.0mm、多色0.7mm、PowerTank1.0mm をあわせ、替芯で
 @4本/年×20年=80本

(3)万年筆インクの場合
 6本の万年筆のコンバータの容量を平均して約0.5mlとすると、
 自然蒸発を含めておよそ20日位でそれぞれインク補充しますので、
 1年で18回ずつ補充することになります。1回当たり計3.0mlですから、
 @3.0ml/回×18回/年×20年=1,080ml
 30mlのインク壜に換算すれば、
 1,080ml÷30ml/個=36個

ということになります。では、実際のストック量は?





な~んだ、ノートもボールペンの替え芯もインクも、在庫量は4分の1にも満たないではありませんか。では、安心して行きつけの文具店に……って、そういう問題ではありませんが(^o^;)>poripori

こういうアホな発想と計算は、寝床に引っくり返ってパワータンクで百均ノートに書き付けたものです。根拠となるデータは、写真の日付、テキスト備忘録、ブログ記事等をもとに、後から面白がって割り出しました。厳密な正確さはありませんが、まあ、およその目安にはなるでしょう(^o^)/

人生の有限性を意識することが多くなりましたが、日常的な楽しみを物量で表すことで、まだこんなにたくさん楽しめるのかと、嬉しくなってしまいます。まあ、それだけ書くことがあるかどうかが問題なのですが(^o^)/ 

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百均ノートにボールペンだと、アホなことも書ける

2013年08月19日 06時04分17秒 | 手帳文具書斎
中性フールス紙に万年筆で書こうとすると、どうしてもあらたまってしまい、中身のほうもマジメに考えてしまいます。これが寝床に引っくり返って百均ノートにボールペンだと、アホなことも書ける点が、たしかに違います。

どーせ百均やん

という、エセ関西弁ふうに肩の力が抜けた姿勢が、軟調の発想も誘い出すようです。そういえば、アホ猫記事で母猫がしばらく登場していないなあ(^o^;)>poripori




母猫「え~、あたしをバカにする記事なんか、べつに無理して書かなくってもいいわ!」

おや、そこにいたの?今年も毛皮で暑そうだねぇ。

母猫「フン!もうすぐ寒くなるわよ!」

さて、休みは今日までで終わりです。お盆でできなかった雑多な用事を、なんとか片付けたいものです。

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gooブログでYouTube動画を貼り付けるには

2013年08月18日 06時01分05秒 | ブログ運営
gooブログで YouTube 画像を貼り付けるには、現在、次のようにする必要があるらしいです。

【YouTubeの貼り付け方】
1.ブログに貼り付けたい動画を表示する
2.動画下にある「共有」タブから「埋め込みコード」をクリック
3.表示されたコードをコピーし、gooブログパーツ変換を行う
4.3で表示された文字列を、ブログ記事など貼り付けたいところに貼り付ける

以上、スタッフ・ブログより。

例えば、BBCプロムスにおけるメンデルスゾーンの交響曲第3番「スコットランド」の動画演奏を貼り付けるには、この画像を表示し、「共有」タグから「埋め込みコード」を選ぶと、次のようなHTMLコードが表示されます。

<iframe width="420" height="315" src="//www.youtube.com/embed/xKz_O5861rs" frameborder="0" allowfullscreen></iframe>

これを、ブログパーツ変換でgooブログ固有の表記に変換するという仕組みのようです。

で、変換の結果は、




となりました。

単純にHTMLコードを記述するのではなく、独自に変換してしまうところは、セキュリティ面とユーザーの利便性の面と両方を考えた結果なのでしょう。

私は、表示が重くなるのと権利上の問題から、これまで動画を貼り付けてはいませんでしたが、宣伝のために共有を認めているものも少なくないようですので、たまにはよいかなと思いました。


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B6判リング・ノートを片面だけ使用する新鮮さ

2013年08月17日 06時03分11秒 | 手帳文具書斎
ダイソーのチープなB6判らせん綴じリング・ノート(100枚で100円)の紙質が盛大に裏抜け・裏写りするものだから、いっそのこと片面だけを使うことにしてみたら、寝床に引っくり返って仰向け筆記が楽です。パワータンク(PowerTank)1.0mmボールペンで書いては一枚めくり、また同じ側に書き始めます。らせん綴じノートの本来の用途はこうするのかもしれないと思ってしまうほどのスムーズさです。これならば、多少裏抜けしようが、場合によっては万年筆での筆記もよいかもしれない。ただし、古典ブルーブラック・インクに限りますが。

(*):紙質を考えると、百均ノートは決して割安ではないと思います。両面使用できるキャンパスノートなら50枚で同等なのですから、書棚を占有されるスペースも考えれば実はますます不経済なのではと、みみっちい計算をしてしまいます(^o^;)>poripori
キャンパスノート(B6)の場合、1冊で100枚綴りのような多頁の製品がない点が実は最大の不満点なのかもしれません。

【追記】
よくよく見れば、らせんではなくリングでしたので、タイトルも変更しました。金属の輪っかでとめてあるノートは、当然のようにらせん綴じだとばかり思い込んでおりました。観察力の減退は、やはり老眼鏡が必要か(^o^)/

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