先にシューベルトの「ヴァイオリンのためのソナチネ第2番」を聴いた関連で、若いベートーヴェンの「ヴァイオリン・ソナタ第1番ニ長調Op.12ー1」を聴いています。通勤の音楽として繰り返し聴くとともに、週末には自宅のステレオ装置でも聴くという、相変わらずのパターンです。演奏は、ヨセフ・スーク(Vn)とヤン・パネンカ(Pf)のコンビで、DENON の紙箱全集(COCO-83953~6)からの1枚。
この曲は、1795年~1797年ごろに作曲されたものらしく、実際は第1番よりも第2番のほうが先にできたらしいです。このあたりも、できた順番ではなく、自信作(?)のほうを第1番にするという、若いベートーヴェンのいつものパターンが見られます。完成後は、師匠のサリエリに捧げられているそうで、映画「アマデウス」ですっかり悪役イメージが定着したサリエリですが、実際はだいぶ違うらしい。
第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ。ピアノとヴァイオリンがフォルテで主音を奏することで開始します。いかにも若いベートーヴェンらしい、颯爽とした、自信に満ちた活発な音楽です。
第2楽章:Tema con variazioni、アンダンテ・コン・モト。Tema con variazioni は「主題と変奏」くらいの意味でしょうか。はじめにピアノが主題を提示し、ヴァイオリンがこれを繰り返します。そこから実にチャーミングな変奏が展開されるうちに、ごく自然に転調し、重音奏法を用いた、振幅が大きく訴える力のある暗い表現になります。ここらへんが、この楽章の中心的な部分でしょうか。やがて再び穏やかな表情に戻り、ppで優しく終わります。
第3楽章:ロンド・アレグロ。この楽章も、ピアノによる軽やかで快活なロンド主題の提示で始まります。ヴァイオリンも、スタッカートのきいたリズミカルな運動を聴かせます。さらに別な旋律が提示され、転調しながら展開されて、コーダ部に入るとロンド主題が再現し、最後はピアノがffで音階を駆け下りて終わります。
中期の充実した、あるいは晩年の深い音楽世界とはまた異なる魅力を持った、若いベートーヴェンのフレッシュで活力のある音楽です。
録音はスプラフォンによるもので、1966年10月3~6日、チェコのプラハにある、スプラフォン・ドモヴィナ・スタジオにおけるアナログ録音です。
参考のために、演奏データを示します。
■スーク(Vn),パネンカ(Pf)盤
I=9'20" II=7'33" III=4'45" total=21'38"
この曲は、1795年~1797年ごろに作曲されたものらしく、実際は第1番よりも第2番のほうが先にできたらしいです。このあたりも、できた順番ではなく、自信作(?)のほうを第1番にするという、若いベートーヴェンのいつものパターンが見られます。完成後は、師匠のサリエリに捧げられているそうで、映画「アマデウス」ですっかり悪役イメージが定着したサリエリですが、実際はだいぶ違うらしい。
第1楽章:アレグロ・コン・ブリオ。ピアノとヴァイオリンがフォルテで主音を奏することで開始します。いかにも若いベートーヴェンらしい、颯爽とした、自信に満ちた活発な音楽です。
第2楽章:Tema con variazioni、アンダンテ・コン・モト。Tema con variazioni は「主題と変奏」くらいの意味でしょうか。はじめにピアノが主題を提示し、ヴァイオリンがこれを繰り返します。そこから実にチャーミングな変奏が展開されるうちに、ごく自然に転調し、重音奏法を用いた、振幅が大きく訴える力のある暗い表現になります。ここらへんが、この楽章の中心的な部分でしょうか。やがて再び穏やかな表情に戻り、ppで優しく終わります。
第3楽章:ロンド・アレグロ。この楽章も、ピアノによる軽やかで快活なロンド主題の提示で始まります。ヴァイオリンも、スタッカートのきいたリズミカルな運動を聴かせます。さらに別な旋律が提示され、転調しながら展開されて、コーダ部に入るとロンド主題が再現し、最後はピアノがffで音階を駆け下りて終わります。
中期の充実した、あるいは晩年の深い音楽世界とはまた異なる魅力を持った、若いベートーヴェンのフレッシュで活力のある音楽です。
録音はスプラフォンによるもので、1966年10月3~6日、チェコのプラハにある、スプラフォン・ドモヴィナ・スタジオにおけるアナログ録音です。
参考のために、演奏データを示します。
■スーク(Vn),パネンカ(Pf)盤
I=9'20" II=7'33" III=4'45" total=21'38"