昨日、区別が付かないキク科の双璧はノギクの仲間とアザミの仲間・・・
と書きましたが、今日はそのアザミです。
この時期京都府立植物園の植物生態園のそこここで咲き始めるのがこちら。
オハラメアザミです。
背が高くて、葉の脇から沢山の花が少し横を向いて咲く・・・というイメージなのですが。
(10月初めはまだまだ蕾が多いです)
こんな適当な説明ではあかん、と思いネットで検索~
「日本のアザミ」という国立科学博物館が運営する検索サイトが一番にヒットします。
アザミだけの検索図鑑?と思い、トップページを見てみると・・・
なんと日本には150種を超えるアザミがあって、しかもその145種が日本固有種。
これは貴重だし、手ごわいですぞ~
で、オハラメアザミですが、近畿から北陸の山麓部に普通に生え、背が高いわりには花が小さい種類みたいです。
背が高いって、どのくらいかというと、2mになることもあるそうです。
花は上を向くこともあれば、斜め上、横向きなど。
総苞の棘は少ないそうですが、上の写真のように棘があることも。
でも、ねばついたり痛かったりしないそうです。
その後、宇治川散歩で見つけたこのアザミ・・・
(2020/10/11 宇治川畔)
遠目にはオハラメアザミに似ていたのですが、総苞片にトゲはほとんどありません。
(2020/10/11 宇治川畔)
ん?むしろこちらの方がオハラメアザミに似てる?
で、帰宅後「日本のアザミ」で確認。
近畿地方に咲く可能性があるアザミの絞り込みから始めます。
・・・あれ、意外と少なく、滋賀県や福井県境を入れても14種類だけでした。
ヨシノアザミとも少し似ていますが、総苞が滑らかなのでオハラメアザミ認定~
ショックだったのは、ノアザミに似ていて秋に咲くのはノハラアザミ・・・と覚えていたのに、
中部地方以北に分布するらしく、関西では見られないようです。
奥が深すぎ~
お次、今回、生態園で見られたキク科で一見アザミのように見えるこの植物。
髪の毛ボサボサみたいで何とも見られたものではありませんが、タムラソウです。
ちょっと遅かったみたいで、以前9月初めに見たときは普通にアザミみたいな花を綺麗に咲かせていました。
参考写真です。
(2019/9 上旬 京都府立植物園)
いや~知らなかったら、どう見てもアザミでしょう。
でもタムラソウには葉にトゲが全くないのがアザミとの決定的な違いです。
それ以外は、花が頭花の集合体であるところなどアザミとよく似ています。
ところで、今回撮ったボサボサの頭花、よく見ると二つに分かれて噴水みたいになったパーツが見えます。
これは雌蕊の柱頭です。
もっとよく分かる写真をマイアルバムから見つけてきました。
これです!
(2019/9 下旬 伊吹山)
少し濃い色にみえるのが雄蕊の集合体、その中から雌蕊の柱頭が伸びてきています。
タムラソウは両性花ですが、この時期は雌性期なんでしょうね~
そして、こちらはというと・・・
(2019/9 上旬 京都府立植物園)
雄蕊の集合体から花粉が噴き出しています。きっと雄性期なんでしょう。
順番としては、雄性期→雌性期になるみたいです。
花の仕組みって面白いです。
今更ですが、結構ハマっています。
【撮影:別に記載したもの以外、2020/10/4 京都府立植物園】