なつみかんの木々を見上げて

野草大好きなつみかんです。
植物園や身近な場所の植物を紹介します。

千回振っても苦いセンブリ

2020-10-28 05:34:16 | 植物

ここは家から車で山の方に向かって1時間半ほど走ったところ。
とある情報筋より、憧れのセンブリが咲くという情報をもらい、先週末、愛車を飛ばして行ってきました。

標高350m足らずの小さい山ですが、山道は整備され私のような膝が心もとない人でも杖があれば楽に登れます。
ただ、今年は花の咲く時期がかなりずれているので、見られるかな~

最初は緩い上り坂。
道の脇には小さな流れがあり、ぽつぽつと紫色の花が・・・
おーっ!これはアキチョウジ(シソ科ヤマハッカ属)ではありませんか!


京都府立植物園にはありますが、野生の花を見るのはほんとに久しぶり。
岐阜県以西に自生するらしく、それより東はよく似たセキヤノアキチョウジが分布するそうです。

わわわっ、分岐する小川の両側にビックリするほど沢山のアキチョウジ!


夢中で撮りました。




スマートな美人さんの花ですね。こんなに綺麗な花は初めて見ました。


さらに進んで、少し開けた日当たりのいい場所に・・・咲いていました!
お久しぶりねのセンブリちゃん♡


リンドウ科センブリ属。
センブリの名は、全草が極めて苦く、千回振り出しても(煎じても)まだ苦いところから名づけられたとか。
ちなみに、良薬口に苦しのことわざがありますが、「薬=苦い」ということから、センブリの漢方名は「当薬」
当に苦い!ということで名づけられたそうです。
どれだけ苦いねん。
ちなみに健胃薬として使われるそうです。


それにしても可愛い花ですね。
星型の花をアップで見ると、花弁の基部に緑色の蜜腺が二個ずつあり、そこから細い毛が生えています。


日当たりの悪い山道でも、何か所か咲いているのを見かけました。
中には道の真ん中に咲いているのもあり、踏まれるよ~


蜜腺と言えば、アケボノソウを思い出しますが、なんとそのアケボノソウも咲いていました!
アケボノソウもリンドウ科センブリ属です。
・・・なんか花がすごく小さくて、雄蕊がありません。



9月から咲くので、今の時期はもう受粉も終わって実が膨らむ手前でしょうか。
そういえばアリも来ていませんでした。
超ミニサイズの花です(笑)


山を登って降りてきたところにも、アケボノソウが咲いていました。
こちらは雄蕊もありますし、アリも蜜腺にたかっています。
まだ蕾もあちこちにありました。


ちょっとしたミニハイキングで、ドキドキしていたのですが、無事目的の花を発見できて大満足。
あれ、なんともう一種類、何か咲いています。



ミカエリソウ(シソ科テンニンソウ属)です~
こちらはわが家にも小さい頂き物の株があり、去年一段だけ花が咲きましたが、こちらは沢山咲いていました!
それにしても、葉の虫食いがひどかったです。
そういえば、京都府立植物園のテンニンソウ、ミカエリソウともに、葉がボロボロでした。
よほど美味しいのでしょうか。
もっと被害が進むと、全部レース状になってしまいます(泣)


今回のミニ山野草ハイキング、無事に目的を果たすことができました。
他にも、いくつか花や実をみられたので、それはまた明日ご紹介しますね~

【撮影:2020/10/24  近畿地方某所】

コメント (11)
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