今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

猫愛 ~ほんわか、でもやっぱりせつない猫たちの物語・第13話~

2025年02月04日 | 猫愛 ~特選・猫たちの物語~
前話(12話)の道端に行き倒れていた猫さん(サクちゃん)、多くの人の努力も空しく力尽きてしまいました。読んだ人は、やり場のない哀しさと憤りをブログ主さんと共有したことと思います。これがノラの悲哀。ブログ主さんは最後に付け加えます。「誰からも気づかれず、外でヒトリで、息絶える命が多数あり。でもそれは、外で生きてる動物たちには日常であり、その危険は防ぎようがない」「私がどうしても許せないのは、人が故意に捨てたり、人間社会の利益の為だけに殺処分される命があるということ・・」  やり場のない哀しさと憤りの正体が、ここにありました。

人間と同じように、どんな猫にもその猫の人生(猫生)があります。道端で行き倒れるなんて、どんなに惨めで苦しくそして悔しかったか。殺処分にしても、年間1万匹まで減ったことは朗報ですか? 自分には何万匹も1匹も同じだと思えます。ノラたちを謂れのない苦しみから解放することは、これまでも書いてきたように人間との戦いなのです。

無念の事故死した初期の店の子、チビ

さて、今回の話。
ヨミドクター(yomiDr.)というサイトをご存じでしょうか。いろいろためになる記事や多くの人のコラムが掲載されています。そのひとつに若山三千彦さんが執筆しているコラムがある。若山さんは「社会福祉法人心の会 」の創設者であり、2012年に犬や猫と暮らせる特別養護老人ホーム「さくらの里山科」を設立しました。コラムでは、ホームで暮らす人やワンニャンの様々なエピソードを綴っています。

終生老人ホームなので、人間もワンニャンも看取りそして看取られる。このコラムのテーマは、ご本人が意識しているかどうかはわかりませんが、「別れ(死別)」です。なので全体に漂うもの悲しさは否めないけど、読むとどことなくホンワカ、そしてホッとする。まさにこのシリーズのテーマにピッタリなのです。それはどんなに苦しい人生(猫生、犬生)であっても、最後は幸せに満ちて旅立っていくから。出来事を淡々と語り、間に自分の見立てを挟む。若山さんの文章は、読めばわかりますが気遣いや優しさに満ちている。ご本人の人柄が滲み出ているのです。

ホームには入居者が同伴で連れて来たワンニャンの他に、ホームが保護団体を通して保健所から引き取ったワンニャンもいます。そのワンニャンが入居者やスタッフと一緒に和気藹々と暮らしている。若山さんは犬猫の専門家ではないし、アニマルセラピーを目的としているわけでもなく、そのための訓練もしていません。ただ人もワンニャンも幸せになってもらいたい、それだけです。
ここではホームで暮らした2匹の猫を今回と次回に分けて紹介します。今回は、ホーム開設当初にやって来て様々な入居者を看取り、そして最後は看取られた通称"癒し猫"トラの話。

◆yomiDr.コラム『ペットと暮らせる特養から』より、猫の「トラ」のエピソード
(※クリックしてポップアップ)


FIPを発症し、若くしてこの世を去ったルイ

Back No.
第1話 「飼い主を亡くし野良になった母猫 ボロボロの姿に『幸せにしたい』とさしのべられた手」
第2話 「お日様はあたたかいって知った」7年間も閉じ込められた母猫、病魔に倒れるも幸せつかんだ最期の日々
第3話 「ヨロヨロの野良猫「困ったらおいで」 すると翌朝わが家に現れた (庭猫スンスン)
第4話 海辺の街に捨てられ、漁師たちに可愛がられた猫の「最後の日々」
第5話 最後の力を振り絞って子猫を託しにきた母猫、保護主のもとに運び終わると……
第6話 河川敷に餌をもらいに来ていた白猫「シロ」 ふたりのおじさんに愛され、生き抜いた
第7話 もうすぐ28歳!路地の人気者、黒猫「ぴーちゃん」 地域猫として町の人に見守られて
第8話「母の愛」は炎より強い!全身やけどを負って子猫を助け、伝説になった母猫 米国
第9話 ①「猫の神様」がくれた生きる力、後ろ脚なくても生き抜き天国へ…その名は今も“二代目”に受け継がれ
    ②下半身不随の猫「らい」が“家族”に与える笑顔。認知症犬「しの」と過ごしたかけがえのない時間 ・他
第10話 路地でクルクル回っていた全盲の子猫 あるがままの自分を生きる
第11話 いったい多摩川でいま何が起きているのか?棄てられ、虐待される猫たちの現実をまず知ってほしい
番外編 新宿東口の巨大猫の話
第12話「出来ることを。。。」痩せ細り、道路に横たわっていた小さな猫 温かな腕の中で、命は確かに瞬いた
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続・キャットタワーの残骸

2025年02月01日 | 大家族の日常
ピアノの上に置いたキャットタワーの残骸(箱部分)、相変わらずの人気です。
1年前はリン一家が主に使っていましたが、今はココ、ちび太、ケンが中心。

↓ 上からチキン、箱中にケン、下にモドキ、奥にココ
(ちび太がオジン部屋から出て来る前)

↓ 上からココ、ちび太、奥にレオ(寝てる)

↓ クウ、その後ろにリンも

↓ クウ

↓ココ

↓ ケン、奥にレオ (ちび太はオジン部屋に閉じ込め中)
※ちび太がオジンと寝ると(部屋閉じ込め)ケンがリビングに来てくつろぐようです。

↓ チキン


わが家には昔ながらの家具やら棚の類がたくさんありまして、
猫たちはそこに上ったり下りたり、いろいろすることに尽きません。
保護者の気遣いは邪魔なものを取り除くだけ。

猫は今あるものをうまく使いこなすことの天才です。
新しいとか古いとか、見てくれには一切こだわりません。
この点は学びたいですね。
年金暮らしとなったわが家ではとても助かってます。

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平穏で達者な一家です

2025年01月29日 | リン(旧イエミケ),クウ,キー
最後の本年初登場となったのはリン一家です。(リン、キー、クウ)
もうすぐ7年になる当家在籍期間はニャーに次ぐ長さ。
家に迎える前に、家裏で半年間ノラ生活を送りました。
ノラ生活と言っても給餌に寝床と保護者の手厚いサポート。
家裏に来たときはまだ生後2ヶ月くらいだったキーとクウもすくすく成長。
一緒に子育てを手伝った通いのソトチビが消息を絶ったのが、唯一の心残りです。

年末はサクラの粗相を避けて、天空寝床に避難することが多かった
(左上リン、左下クウ、右キー)

保護者の生活ぶりも一定で来客もまずない。刺激が殆どない平穏な生活。
住み慣れた家で、多頭生活ではあるけど知り尽くした顔。
今も家族揃って過ごす時間が多いリン一家。
こんなに長い間家族の繋がりを維持するなんて珍しいのかも。
多頭なるがゆえなのかな。

家庭内ノラのクウは、家族のリンとキーにだけは甘えん坊。
そのリンとキーは時折喧嘩するけど、主な原因はオジンに甘える場所どり合戦。
最近になって、リンは膝上キーは横とかつての位置に収まった。
まあ、何とも平和な話です。

キーがオジンの横に来るのは「撫でてー」の合図

長年続いたクウの粗相が影を潜めて、生活の安定感が増してきたリン一家。
2匹の息子たちはまだまだ臆病だけど、クウの警戒心は随分解けてきた。
たまに小競り合いはあっても、わが家の平和な猫社会の賜物だろう。
リンの吐き癖が気になるけど、手間のかからない3匹になりました。

3匹の生活区域は相変わらずリビングとキッチン。
冬になると洗面所の棚上は寒いので敬遠気味。
コタツの中がホームポジションでサクラと一緒。
かつて一緒だったチキンとポニーも時折戻って来るようになった。
ダイフクとモドキも興味津々だけど、覗くだけで中には入りません。
朝恒例の掃除の際は、キッチンの天空寝床に避難します。


天空寝床にて:リン(左奥)とクウ

暮れのサクラの粗相騒動が収まったのは一家にとっても本当によかった。
サクラが動けなくなって小を垂れ流し。さらに下痢をして大も垂れ流し。
どこでするかわからないのでコタツに吸水シートを敷き詰めた。
一家3匹はそのシートの上には乗らず、端の方で隠れるように過ごしていた。
そのうちコタツにいる時間が短くなって、落ち着かない様子でリビングに点在した。
サクラの粗相がもう少し続いたら、一家はコタツを諦めたに違いない。

猫の凄いところは、それでも不平を言ったり不満顔ひとつしないことだ。
常に明るく、前向きに生きる。
猫は人間のように過去を振り返ったりいろいろ考えたりできないから、そうするしかないのだろう。
人間にとっては何とも羨ましい限りだ。
このブログにもありますが猫に学べのノウハウ本、やっぱり自分には学べないかな。

最も楽しみな日向ぼっこの時間 (上からリン、クウ、キー)
(左手前の頭はモドキ、コタツの奥にサクラ、庭から撮影)

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サクラ、回復までの軌跡

2025年01月26日 | サクラ(新顔)
年末はサクラの記事が集中したので、まずは他の子たちにも出番を回しました。
ひと回りするのにひと月以上も要してしまい、ようやくサクラの番が回ってきた。
サクラは元気です。いつもながらの"便りのないのは良い便り"。
実は17日のハチの記事に、尻尾がピンと上に伸びて元気そうなサクラが出てました。
今回はサクラの見事な復活劇を報告します。

昨年の夏、お腹が膨らみ始める前のサクラ

年末(先月)に3回通院したが、山場は17日の緊急通院だった。
サクラはじっとしたままで何も口にせず、正直言ってこれはもうダメかと覚悟した。
先生の指示でステロイドを大幅に増量、カロリーエースを舐めたのでやりまくった。
同時に強心剤、抗生物質、風邪薬(点眼薬)を投与し続けた。
それが功を奏したのかサクラは自分で食べ、動けるようになったのです。
しかし年末最後に通院した時は腹水も胸水も再び溜まってきていた。
(ここまでが前回記事「病名確定」の内容でした。)

サクラは少し元気になったものの、困ったこともあった。
ひとつには逃げ回るようになって点眼がなかなかできない。
食べなくなった要因の一つに鼻詰まりも考えられたので風邪は早く治したい。
もう一つは、大変な下痢になってしまったこと。コタツの中外、歩きながらも垂れ流し。
点眼のために追い回すと、下痢やら刹那糞やら刹那ションでこっちまで粗相まみれ。
しかもサクラの心臓がバグバグになるので、点眼を諦めざるを得なかった。
だがその頃には鼻詰まりも解消し、カロリーの高いカリカリを食べるようになったので、カロリーエースは徐々に減らして年内には打ち切り、ようやく下痢が収まった。

年末はコタツの中で臥せったままだった

次の通院日は1月4日、新年いの一番で予約してある。
とにかくそれまで呼吸困難など緊急事態を起こさないことを祈るしかなかった。
お腹は相変わらず膨らんで、ついにはそれまでになく膨らんできていた。
果たして問題の胸水はどうか。
もうひとつの気掛かりが貧血です。
先生が輸血しないとまずいと言うほど赤血球数が少なかったけど、輸血は断念した。
と言うことはサクラが食べて自分で血を造るしかない。
とにかく総合栄養食を食べさせる。何も起こらないことを祈りながら。

一方のサクラはさらに元気が回復。お腹は膨れたままだが年明け頃にはコタツから出てトイレ近くまで行って用を足すようになり、保護者の労苦はぐっと軽減した。
コタツに敷き詰めていた吸水シートも外し、同居するリン一家も一安心。

動きは活発になってもお腹の膨らみは・・

サクラは無事に年を越して受診日を迎えました。
暮れは動けなかったのでそのままだったけど、今度はネットに入れての通院。
検査の結果、腹水はまた増えていたので抜いてもらった。胸水はなくなっていた。
問題の赤血球数はだいぶ回復し、まだ標準よりは低いものの危機は脱したと。
風邪が治って、鼻はきれいになっていた。
元気回復を裏付けるように、腹水を除いていろいろな数値が改善したのでした。

何が良かったのか。3つのことが考えられた。
・ステロイドを一時増量し、カロリーエースでつないで食欲を回復させた。
 (これが造血につながったと先生。)
・点眼をこまめに実施して風邪を治した。
 (嗅覚が復活したことでこれも食欲改善につながった。)
・年末に新しく加えた強心剤が効果あった。
先生はいずれも大事なことだったと言ったけど自分には、効果のある強心剤が見つかったとすればそれが何より嬉しく安心できることだった。

活発になって警戒心や慎重さも復活したサクラ
(コタツになかなか入れない)

先生と相談し、新しく追加した強心剤(ビモベハート)に絞って1.5倍に増やすこととした。
脱水状態のサクラに利尿剤を投与するという最悪事態は避けることができた。
その後のサクラはお腹の張りが徐々にしぼんで、見かけも生活ぶりも普通の猫と変わらないほどにまで回復。中旬の通院では体重も元に戻っていた。
現在サクラは相変わらずリン一家とコタツに同居、しかし行動範囲は随分広がりました。
2階にも自由自在、出窓や押入れにも上がり放題。
コタツの中にいるときは積極的に食べに来るので給餌や投薬は楽。
素早く逃げ回るようになって、保護者としてはコタツに追い込むのに苦労するけど。

先生は、ここまでサクラが回復したのは保護者の努力の賜物だと言ってくれた。
でも自分はまず先生に感謝したいし、何よりサクラ自身の努力が大きい。
年の瀬に食欲が回復したけど、サクラにとっては簡単なことではなかった。
ステロイドを当初の量に戻した時は口の中が痛い痛い、ひと口食べる毎にのけぞって口を手で掻きむしりながら痛がったけど、それでも気を取り直して食べ続けたのです。
普通の猫ならとてもじゃないけどあんな状態では食べれないだろう。
薬を増減しながら、2年間も口内の痛みと付き合ってきたサクラならではの業でした。

ちなみに、今回の一連の検査でステロイドの副作用は認められなかった。
今の状態は、サクラが自分自身で(病気から)勝ち取ったと言っても過言ではないのです。
近々サクラの精密検査を予定してます。(またの大出費はトホホだけど。)
念のための検査で、好結果を期待してます。


今のサクラの悩みは・・他猫が邪魔で日光浴ができない?
(コタツの奥にて、写真手前左がサクラ)


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負けるなケン

2025年01月24日 | ケン(ちびたん)とコミケ
ちび太にリビングから追い出され、2階の電話台に居を構えたケン。
しかし、さすがに廊下にある電話台ではちび太の"餌食"だった。
しかも保護者の目の届かない場所なのでちび太のやりたい放題。
頼みの兄貴分チキンは気まぐれで、ケンの援護も長続きはしなかった。
ちび太にいいようにちょっかい出されて、時折「ギャッ、ギャッ」と奇声が響く。
1階から怒鳴るとちび太はすぐに止めるけど、ケンは落ち着いたもんじゃない。
たまらずに再び居場所を変えました。

朝起きてリビングに下りると、ケンがいる理由は・・

ケンが居場所を移した先は古巣のオバン部屋ラックの上。
かつてここはちび太やレオに狙われて諦めた場所だ。
でも今のオバン部屋は主にモドキ、ヒョウ、ココが午前中を中心に過ごしています。
ちび太やレオも来るけど、以前のように露骨な悪さはしなくなった。
ただ問題は夜、保護者が床に就いてから。
モドキたちは保護者がいなくなったリビングに移ります。
ちび太はオジンベッドで寝るからいいけど、レオがオバンベッドで寝る。

レオはちび太ほどじゃないがたまに深夜にケンの奇声が上がる。
さらに困ったことに、ちび太がオバン部屋に寝場所を変えた。
オバンベッドで寝るわけじゃない。ラック上のケンを見張っているのです。
ちび太とレオに見張られ、ケンは水を飲むこともトイレに行くこともできなくなった。

深夜1階のトイレ前、ケンのこんなにくつろいだ姿は・・

ところでちび太もレオも、ケンを追い詰めるけど襲ったりはしないようだ。
手を出すくらいで、実際に飛び掛かるところは見たことがない。
しかしケンは本気で応戦、相手を返り討ちに合わせる。
ちび太には顔面の傷が絶えないし、レオにもたまに。
一方ケンの方はだいたい無傷。

放っておいてもよさそうなもんだけど、一計を案じました。
夜自分が寝るときにちび太を抱いて寝る。部屋に水とトイレを用意して朝まで閉じ込め。
実際にやってみると、ちび太は喜んで一緒に寝るので問題なし。
レオはオバンベッドでぐっすり寝るようになった。
かくしてケンは、夜保護者が寝た後は家中を自由に行動できるようになったのです。

心強いことに、チキン兄貴もまた戻って来ました

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