やあテツ
穏やかそうで何よりだね
ハナとくもには会えたかな?
こっちは何だか、バタバタしつつも溜息ばかりだ
どうしてって?
シャッポが行方不明だからね
今日、シャッポのカテゴリーに行方不明の文字を入れた
まさに無念千万の思いだ
お前の知らないニャンコだけど
この家に来たかもしれない子だった
え? ああ、そうそう
そう言えばお前も、行方不明になったことがあったっけ
あれはお前が9才のとき、ちょうどGWが始まった頃だったな
リードで庭の木に繋がれていたお前が、気づいたらいなかった
リードをつけたままだったし、直ぐに見つかると思ったのに
いつまで経っても見つからない
まさかと焦りが本物になって、結局夜中まで探し回って
でも、やっぱり見つからない
2日目は本気だった
ポスターを作って電信柱に貼りまくって
それでも見つからない
3日目は半径を500mに広げて
4日目はさらに1kmまで広げて
5日目、6日目とどんなに探しても見つからず
まるでお前が神隠しに遭ったようだった
正直、あのときは寝たという記憶がない
気分がどんより重くて寝るどころじゃなかった
毎晩夜通しパソコンで調べて、また探しに出て
後悔も嫌と言うほどしまくった
そして6日目の夜、というより翌朝の3時頃
2階でパソコンに向かっているとかすかにお前の声が
はじめは「ああ、また空耳か」と
でも2回目が聞こえた瞬間、階段を転がり落ちるように下りて
「テツだ! 間違いない」
1階でうたた寝をしていたオバンも何事かと飛び起きて
玄関を開けたら、お前がいた
お前は幽霊のように白けて、ガリガリに痩せて
でも我々を見て本当に安堵したように、また鳴いたんだよな
南極大陸に残されたワンコのように首輪抜けしたのか
リードは、つけていなかった
水を飲んで、大好きなレトルト食べて
ハナとくもにお迎えのくんくんされて
それから定位置であるオバンの横にくっついて爆睡に入った
ハナとくもにも見守られながら・・・
何がお前に起こったのか、お前は言わない
迷って遠くまで行ってしまい必死にわが家を探したのか
知らぬところに連れ去られて何とか逃げ帰ったのか
どこかに閉じ込められてやっとの思いで脱出したのか
でも何であろうとお前には、「帰ろう」という強い意志があった
オジンとオバンとハナとくもの待つこの家に
何が何でも帰るんだ
そう思えばこその、生還だった
そして、そのときからお前は家族以上の存在になった
ハナとくもを守り
頭の上がらないハナを慕ってくっつき
夜はオバンにくっつき
そしてわれわれは互いに
話ができるほど心の通じた存在になったんだ
穏やかそうで何よりだね
ハナとくもには会えたかな?
こっちは何だか、バタバタしつつも溜息ばかりだ
どうしてって?
シャッポが行方不明だからね
今日、シャッポのカテゴリーに行方不明の文字を入れた
まさに無念千万の思いだ
お前の知らないニャンコだけど
この家に来たかもしれない子だった
え? ああ、そうそう
そう言えばお前も、行方不明になったことがあったっけ
あれはお前が9才のとき、ちょうどGWが始まった頃だったな
リードで庭の木に繋がれていたお前が、気づいたらいなかった
リードをつけたままだったし、直ぐに見つかると思ったのに
いつまで経っても見つからない
まさかと焦りが本物になって、結局夜中まで探し回って
でも、やっぱり見つからない
2日目は本気だった
ポスターを作って電信柱に貼りまくって
それでも見つからない
3日目は半径を500mに広げて
4日目はさらに1kmまで広げて
5日目、6日目とどんなに探しても見つからず
まるでお前が神隠しに遭ったようだった
正直、あのときは寝たという記憶がない
気分がどんより重くて寝るどころじゃなかった
毎晩夜通しパソコンで調べて、また探しに出て
後悔も嫌と言うほどしまくった
そして6日目の夜、というより翌朝の3時頃
2階でパソコンに向かっているとかすかにお前の声が
はじめは「ああ、また空耳か」と
でも2回目が聞こえた瞬間、階段を転がり落ちるように下りて
「テツだ! 間違いない」
1階でうたた寝をしていたオバンも何事かと飛び起きて
玄関を開けたら、お前がいた
お前は幽霊のように白けて、ガリガリに痩せて
でも我々を見て本当に安堵したように、また鳴いたんだよな
南極大陸に残されたワンコのように首輪抜けしたのか
リードは、つけていなかった
水を飲んで、大好きなレトルト食べて
ハナとくもにお迎えのくんくんされて
それから定位置であるオバンの横にくっついて爆睡に入った
ハナとくもにも見守られながら・・・
何がお前に起こったのか、お前は言わない
迷って遠くまで行ってしまい必死にわが家を探したのか
知らぬところに連れ去られて何とか逃げ帰ったのか
どこかに閉じ込められてやっとの思いで脱出したのか
でも何であろうとお前には、「帰ろう」という強い意志があった
オジンとオバンとハナとくもの待つこの家に
何が何でも帰るんだ
そう思えばこその、生還だった
そして、そのときからお前は家族以上の存在になった
ハナとくもを守り
頭の上がらないハナを慕ってくっつき
夜はオバンにくっつき
そしてわれわれは互いに
話ができるほど心の通じた存在になったんだ