「嫌味だなあ」と、店のスタッフの口癖です。
雨のことです。何故か当地の雨は朝に降り出して夜になると止む。西の方から来る雨雲がちょうどそのタイミングでやって来るのです。今日は開店と同時に降り出し、結局閉店の30分前に止みました。ガーデンセンターにとって雨は必要だけど、昼と夜が逆になればねえ、というわけです。
土コーナーの資材置き場で雨を凌ぐ今日のレオ
(かつてはニャーやシャッポ、それにモドキもよくここで休んだ)
先日の雨も、この時期に1週間も降り続くなんて当地では初めてのことだけど、問題はその後。雨はやはり夜になって止み、すぐに晴れたので放射冷却が進んだ。案の定翌朝は0℃まで冷え込んで霜が降りたのです。当地のような郊外では気象庁の記録より3~5℃は低くなる。1週間も日照がなかった挙句の放射冷却。それこそ地の底まで冷え切って、外猫たちには本当に堪えただろうと思います。
濡れた身体が乾かない。暖房屋内(レジ観葉室)に出入り自由のレオでさえ、事務所までご飯をねだりに来るとびしょ濡れ。サクラやキジロだってできれば濡れたくないに決まってる。でも食べるためには当家の裏まで来なければならない。土砂降りの中必死の思いで来て人がいなかったりしたらショックだろうな。
観葉室にレオ用の小穴を作って出入り自由に
そんなときに休めるように、また今年も寒さが本格的になってきたので、恒例の寝床を家裏に用意しました。店ではBYに横向きの空ダンボールがたくさんあるし、カタログ閲覧室(打合せ室)の入口2ヶ所に隙間を設けて開放しました。家裏の寝床は早速サクラが利用していたし、店の対寒避難所も使いたい放題です。
今年の寝床も2連棟:中が広めとぴったりサイズのふかふか布団(カイロ付)
~夜の訪問者(ソトチビ)が来てくれることを願いつつ~
ノラにそこまでする必要があるかって? その答えはノラとは何ぞやから始める必要があるでしょう。
家猫のルーツは5千年前のエジプトまで遡ると言われています。日本には1500年ほど前に人間の手によって渡ってきた。彼らの歴史は人間の歴史であり、常に人間と共に暮らしてきた。つまり人間の家こそが彼ら家猫たちの故郷。だから人間と同じように暑さ寒さが苦手なのです。捨てられたり迷ったりしてノラになっても、彼らが家猫であることに変わりない。野生動物とは違うのです。冬になるとノラの死亡率が格段に上がるのもそのためだ。
寝床の支度中にこっそり覗いていたサクラ
猫の専門サイトでもノラはこうして暮らしているとか、こういうものを食べているとか、まるで野生動物のように書いてある場合が多い。おそらく実際に自分の足と目で見ないで書いてるんだろうな。そんな記述を多くの人が読んで、ノラに対する誤解と不理解が蔓延していくのです。野生動物だからそっとしておけなんて、もっともっと救いの手が必要なのに。人間社会で暮らすノラの主食は人間の施し物。特に冬の住宅街では小動物や虫なんて捕れるもんじゃない。猫好なら猫が何に困っているかわかるもんです。まず食べ物、そして暖だ。
はからずも外で暮らすことになってしまった尻尾の生えた天使たち。
彼らにひとつでも多くの愛の手を!
店ではカタログ閲覧室を開放、中にはホカホカ布団に食料も
(この店の人たちには本当に感謝感謝です)