今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

ノラたちを守る道づくり

2017年01月22日 | ノラたちの幸せを願って
チビやテツ、そして今回のシャッポ、いろいろ後押しされたけど結局自分は、ニャンコお助けボランティアにはなれないのだと思います。シャッポに突然の失踪されたことで頭が一杯で、他のニャンコに気が回らない。

先日夜遅くに帰宅途中、いないと思っていた家の近くで2匹のノラを見かけた。店ではたまたま正月に置き餌をやったら、テンちゃんに出会った。つまり自分に見えてないだけで、身の周りにはもっともっと不幸な境遇の、手を差し伸べるべきノラたちが無数にいるのだ。なのに、シャッポやおかあさんのことばかりでそのノラたちに気が回らない。

圧倒的に数が足りない中で、少しでも多くのノラを助けたいと頑張っているボラさんたちには申し訳ないけど、自分は「ノラの本懐」で述べたように、やはり"個々の命"との関わりを大切にしたいと思うのです。迷いながらの悠長な方法で。

       店に住み着いた頃のチビ

シャッポが失踪して1ヶ月を過ぎた。
親の欲目じゃないが、シャッポがあの恵まれた環境を自ら放棄するとはどうにも合点がいかず、最近は事件(たとえば連れ去り)に重点を置いて調べています。ネット探索のみならず、店の顧問弁護士や警察、動物保護センターの考えも聞いてみた。

すると、いろいろなことが見えてくる。
野良ニャンコの保護に関連した法規は民法、刑法はもとよりいろいろあるが、やはりその中心は動物愛護法です。野生動物を対象とする鳥獣保護法との関連については、このブログの「ノラと野生の狭間で」という記事で論じたテーマが、その筋でも繰り返されていたことを知りました。(野生の猫は法的には"野猫"というらしい。)

しかし人間社会の中で暮すニャンコは明らかに野生じゃなく、ノラだろう。ルールを守れば狩猟が可能な鳥獣保護法の対象ではない。そして何より、全ての猫は"愛玩動物"として、動物愛護法で守られているのです。この法律には罰則があって、ニャンコをいじめれば立派な犯罪だ。しかも鳥獣保護法の対象外ということは、「いかなる理由があっても」ということになるのです。
環境省「動物の愛護と適切な管理」

動物愛護法違反は親告罪ではありません。警察への通報、それがすべてです。市民全員が"目"となって犯罪を許さないことで、はじめて威力を発揮する法律なのです。

       店に現れた頃のシャッポ

もうひとつの無視できない法律、「遺失物横領罪」
民法や刑法ではノラたちは遺失物になります(改正後は「占有離脱物」)。そして勝手に持ち去れば「横領罪」の対象です。さらに場合によっては「窃盗罪」、勝手に手術したりすれば「器物破損罪」となり、れっきとした犯罪です。

これらの法律との関連については大変多くの議論があって、しかも法律関係なのでほとんどが難解でつまらない。でも自分なりに突き詰めれば、TNRボラさんが連れ去るのと虐待目的の変質者が連れ去るのではどう違うのか、ということだと思います。

自分の結論を言いますと、ボラさんたちは今まで通り活動して下さい。そして一般の人は、怪しいと思ったら何でも警察に通報して下さい。警察は動く義務があります。ボラの活動は国から認められているので、捕まっても説明すれば(感謝されるこそあれ)罪に問われることはありません。

参考までに、環境省が出しているいろいろなパンフです。
国の考え方がわかります。
環境省「パンフレット・報告書等」

       心やさしいおかあさん

地域猫活動(TNR活動)について
理想ではないが評価できると思っています。(個人的には賛成しかねるけど"数"を処理する場合はやむをえないのかなと。) 国内でも海外先進国でもうまく行ってないと指摘する人がいますが、その理由はボラさんの数が少な過ぎるからです。今後は各地に大勢いるエサやりさんたちとの協働が鍵になるのではないでしょうか。ちなみに理想ではないと述べたのは、この取り組みがニャンコ自身のためではなくて、ノラを減らして人間社会の環境を良くするという、害獣駆除に似た発想が根底にあるからです。

エサやりについて
かつて「エサやりおばさん」の記事の中で書いたことは正しかった。ノラたちへのエサやりは国(環境省)によっても容認されています。目の前で死にそうなニャンコを見殺しにしろなどと、日本はそんな非情な国ではありません。問題はエサやり自体ではなく、場所や環境配慮のない無責任なエサやりなんです。よく話題になる京都市のエサやり禁止条例も、よく見れば「無責任なエサやり」を禁止しているのです。

その無責任なエサやりが地域猫活動やノラニャンコ自体のイメージを悪くし、エサやりに関するネット上のスレッドで反対レスが多くなる原因にもなっています。実際には、強い関心はなくてもノラを見ればかわいそうだと思う人がほとんどだと思います。(下記関連スレッド参照) しかし「ノラにエサをやれば保護義務と管理責任が生じる」といった根拠のない脅し文句が横行しているので、エサをやってはいけないという間違った通念が広がっているのでしょう。

尚、エサやり禁止自体は動物愛護法違反になるが、「この場所(自分の土地)でエサをやるな」と看板を立てることは正当な行為です。エサやりにはあくまでも、場所や環境配慮が重要です。

環境省「地域猫活動」

(参考スレッド・中立で心温まる意見の多いものです)
Yahoo知恵袋「野良猫に餌をあげてはいけないという日本の変な風潮について」
発言小町「野良猫がかわいそうで仕方がありません」
発言小町「猫にエサをやらないで下さい」

       在りし日のテツ

思わず力作して長くなってしまいました。
この話はこのブログのテーマでもあるので、近いうちにさらに掘り下げた形で再び書く予定です。

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いろいろな臭い

2017年01月19日 | ニャー
ニャーです。
最近出番が少ないです。

      
       ニャー、あまりかまってやんなくてごめんな

オジンは仕事から帰って来ると、いろんなニャンコの臭いがします。
何してんだか。
気になるのでしきりにクンクンしても、わからない臭いです。(テンちゃん)
オジンは「ダニが移らないよう気をつけないと」なんて言ってます。

今は家の周りに出るのもイマイチで、鳥がいないときは出ると直ぐに入りたくなります。
でも、おかあさんの臭いだけは気になるんだニャー。
おかあさんのところに行こうとすると、オジンがヒモを引っ張って邪魔します。(リード)

おとといはおかあさんと違うニャンコを発見しました。
追いかけようとしたら直ぐに逃げた。
オジンは「あっ、またソトチビが来てる」とか言ってました。

      
    おかあさん+ソトチビで臭いがますます気になるニャー

オジンはやたらに道の方に出したがるけど、怖いので拒否します。
家にいると、外は本当に怖いところだと思います。
本当にあんなところで暮らしてたんかにゃー。

      
            玄関で様子見

この家に来て2ヶ月。
家の中は、ほぼ掌握しました。
一人運動会も覚えてそろそろ本領発揮です。
オジンかオバンか、どっちかでも家にいてくれると元気100倍です。
たまに二人ともいないと、フテッて寝てます。
で、帰って来ると速攻でお出迎え。

この間ベットの下に潜ろうとしたらまたまたニャンコの臭いが。
それもひとつじゃなくて・・。
オジンによると、そこはくもが好きだった場所。
痩せて小さくなった晩年のテツも、強制給餌の時間になるとよく潜り込んで隠れたらしい。
どちらも知らないニャンコだけど、何だか歴史を感じます。

オバンが「水の飲み方がうまくなってテツに似てきた」とか言ってました。
テツは、すごく頭のいいニャンコだったらしいけどニャーも負けてないそうです。
何だか嬉しいです。

      
         水の飲み方も板についてきた

それに、随分大きくなった、って言われます。
大きくなって重くなったって。
それで、夜オバンの上に乗ってると「疲れる」と言ってすぐ寝返りを打ちます。
なので最近は上じゃなくて脇にくっついて寝ることが多くなりました。
ちょっと不満です。

一方オジンは、2階のベランダに出る機会を増やしてくれました。
もちろん監視付きです。
でも、最近天気が悪くて。
オジンが家にいるときに晴れてほしいニャー。

      
          ベランダで至福のひととき


寒い冬、仲間のニャンコたちはどうしているやら。
こっちは、とにかく元気です。




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九死に一生 ~その後のテンちゃん~

2017年01月18日 | (故)テン
テンちゃん続報です。
保護した当初は「生きてるのが不思議なくらい」と先生に言われてしまったテンちゃん、その後奇跡の復活し、今は事務室で療養中です。骨と皮だけだった体型も、よく食べよく出しでお腹が異様に膨れて、いわゆる"キューピー体型"に。

      
      かつてニャーやシャッポがくつろいだ机で

ただ、具合が悪そうであまり動きません。口は開けても声が出ないのでとても静か。目は見えるようになったけど、耳を殆ど動かさないので音が聞こているのかどうか、振動に対する反応も鈍い。重度の疥癬で顔がゴワゴワのまま、慢性的に鼻水が奥にたまっていて息苦しそうです。

      
       「ゴジラ」のような人相(猫相)のテンちゃん

それでも、保護した当初と比べれば格段の回復です。
事務室で一人のことが多いけど、人に触れるとすりすりして甘えてきます。食器の前に座ってご飯の催促したり、コミュニケーションもとれるようになってきました。先生も、「これならそろそろ本格的に疥癬の治療を始めるか」と。

テンちゃん、見事に頑張りました。

     
     お腹が減ったと催促、食欲はシャッポ以上


一方、周囲は結構大変です。
テンちゃんがぶるぶるしたり後ろ足で掻いたりするたびに大量のゴミがぼろぼろ。いやゴミじゃない、皮膚? ダニ? しかもときどき血が混じって。これが部屋中なので大変です。ましてや机の上やプリンターの上でぶるぶるされると・・・。 まあ、とにかく掃除と手洗い、それにせっせと消毒です。

どんなに苦労しても、テンちゃんが回復していくのを見るのはとても楽しい。仕事にも張りが出ようというもの。もちろん完全回復を目指しますが、考えることも多い。エイズのニャンコが初めてなのでどのように扱えばいいのか。シャッポが帰って来たときはどうするか。

ニャンコの保護活動をしていると本当にいろんなことがあるんだな。先輩ボラさんたちの汗と苦労と涙が身にしみてわかります。だけどもちろん、その分しっかりと癒されていますけどね。

        
             新たにお泊り用の寝床を作りました
           (シャッポ用のはもちろんそのまま保管中)
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シャッポよ 何処(いずこ)へ

2017年01月16日 | シャッポ
シャッポが消息を絶ってからもうすぐ1ヶ月。
毎日続けていた捜索も、今は出勤の日だけ散策のように行っています。やはり自分の足で探すというのは、初期段階では当然としても日にちが経ってくると、無謀と言っていいほど先が見えず空しさだけが残ります。 それでも、何かしてないと気が済まないんですね。

      

ところで頼りの情報網は;
警察、清掃局、動物保護センターのいずれにも該当情報なし。シャッポがいなくなった先月21日から当地区においては、(ニャンコに関する)虐待や事故の目撃またはそれに関るニャンコの遺体処理はなかった。動物保護センターではノラの保護が数匹あったが、シャッポではなかった。しかも当地区では、一昨年から殺処分ゼロが達成されています。

もっと頼りにしていた情報網は;
店には徒歩で来店するご近所のお母さん方が大勢いらっしゃいまして、皆さんシャッポのことをよくご存知なのです。この方たちが自分の家の周辺や他の店に出向いた折に、もしシャッポを見かければ必ず情報が入ると一番期待していたところでした。

それが今になっても、良いも悪いも情報がまったくない。

      

今は老骨に鞭打って歩きながら、いろんなことを考えています。
シャッポは自分で戻れないほど遠くに行ってしまったか、死亡、捕獲、保護を含めた何らかの理由で動けないでいるか、そのどちらかだ。 だけど、仮に前日までの安定した生活を捨て、決死の覚悟で種族保存の恋行動を決起したとしても、まだ野生の勘を残しているシャッポが、戻れなくなるほど遠くまで自分の足で向かう、なんてことがあるのだろうか。

つまり捕獲(あるいは保護)された可能性も否定できません。
監視カメラの結果はここでは語れませんが、あることを警察に通報して資料も渡しました。でも、それがシャッポが戻ってくる手掛かりになるとは思えない。

ちなみにこのことは改めて書きますが、動物虐待はもちろんのこと、連れ去りや保護もれっきとした犯罪です。たとえノラであっても、勝手に持ち帰れば犯罪です。より良い街づくりのため、我らの税金で頑張っている善良な庶民の味方、警察にはどんどん通報しましょう。

      

そして、もうひとつの可能性;
シャッポはこの店が嫌になって、自分の意思で出て行ったのかもしれない。ストーカーのようにいつも自分(私)の後を追ってきたシャッポ。そのシャッポの里親探しを念頭に、お泊り訓練だの甘噛み訓練だの、目やにをとったりお手入れしたり、はたまたここにいなさいあそこにいなさいと、時として本気で嫌がるシャッポをいじくり回した。ニャンコは自分からデレデレするのはいいけど、強制されるのは大嫌いなのに。

もしそれが原因でシャッポが出て行ったのだとすると、自分はまたしても彼の信頼と期待を裏切ってしまったことになる。無干渉で放任主義の妻がニャンコに根強い人気があるのもわかるような気がします。(妻は食事やトイレ、寝床の世話はとてもよくするので誤解なく。)

      

もちろん諦めるなんてことはあり得ないが、シャッポのいない生活が次第に定着しつつあるのも事実。特にこの時期、シャッポをよく世話していたスタッフが産休や寿退社、病気療養などで3人もいなくなり、シャッポが急速に過去の存在になったようで寂しさも一入となりました。


~いつかきっと、あのラッパのような鳴き声が空耳でなくなることを信じて~

      


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二匹の関係

2017年01月15日 | (故)みう(おかあさん)
家の周囲では距離を置かれていた最近のおかあさん、暮れのソトチビの記事(12/30)の中で書いたように、家から少し離れればどこからでも寄って来ます。自分にニャーの痕跡がなければ、家の周囲でも大丈夫に。

      
     <おかあさん>カイロ替えるの待ってるんだニャン

さて、ソトチビとの関係がどうなのか、ということの続報です。
大寒波が襲来しつつある5日ほど前の夜更け、勝手口から家裏に出るとおかあさんが寝床の横に座ってました。近寄ると、箱の前ですりすりのゴロンゴロン。寒いのにどうした、寂しいのかな、などと思ったとき、暗闇の中でバサっと音がして黒い物体が去る気配が。その気配は3mほど先の風呂窓の下の台に乗って、こっちを見ている?  と、おかあさんも移動してその物体と並んだのです。

         
          風呂場の窓下の台(再掲)

裏家の明かりで少しは見えたのですが、その物体が何だか確認まではできなかった。でもおかあさんの行動からしてそれはソトチビに違いない。ということは、暖かい寝床をソトチビに譲っておかあさんが外にいた?  うーん、この二匹の関係は。

      
      ソトチビ:今年は元日の夕刻にも"挨拶"に来た
(写真では食べてばかりだが、実際にはポヤーっとこっちを見てることが多い)


簡単におさらいすると;
一昨年の秋に現れたソトチビが寒くなっておかあさんを連れてきて、家裏に用意した箱の中で温め合いながら寒い冬を過ごしました。昨年の春になるとソトチビは徐々に拠点を変え、そのうちお母さんを残して姿を消したのです。しかし夏を過ぎた頃、お礼参り(?)で何度かやって来たのですが再び音沙汰なく。それが、師走になって不審者のように・・。まあ、おかあさんはわかっていたのでしょうが、こっちは何事かと焦りました。ソトチビだとわかったのが冒頭に述べた暮れの記事です。

ソトチビは強面の外見とは裏腹に、おかあさん思いのやさしい子です。おかあさんもとても面倒見がよいニャンコで、当時はせっせとソトチビの世話をしていました。

         
      二匹:中の良かった一昨年の暮れ(再掲)

それは3日前の晩のことです。
家裏に出たついでにちょっと寝床の様子を伺うと、何とソトチビが顔を出してる。入口の方に陣取って、中におかあさんがいることは雰囲気でわかりました。そういえばこの箱(内箱です)は昨年も二匹で愛用した箱。ソトチビが成長した分、少し小さくなったかな。 ソトチビはおかあさんのように懐いてないので、お邪魔しないようにそっと家に入りました。


それにしてもわからないのがこの二匹の関係。
これまで勝手に「親子」としてきましたが、果たして親子なのか兄弟なのか赤の他人(猫)なのか。まあ、夫婦ということはなさそうですが。

いずれにしても、ノラの間でこんなに長く"良好な関係"を保てるものなんだろうか。しかも何ヶ月も途切れ途切れで。確かに微笑ましい仲良しノラの話はたくさんあるけど、そんなに長くは続かないってのが定説のようだ。

もしかしたらソトチビとおかあさん、ノラニャンコとして新しい境地を切り開きつつあるのかもしれません。


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