今日も元気で頑張るニャン

家族になった保護猫たちの日常を綴りながら、ノラ猫たちとの共存を模索するブログです。

輪廻転生 ~生まれ変わりだったんだね~

2017年12月06日 | ちび太
店では昨冬の間に何人かのスタッフが職場を離れました。そのOGたちは休退職の後も時折店に顔を出してくれます。で、そのとき、あるものを見てみな一様に驚く。いやOGばかりでなく、昨年から店にいるスタッフの間でもささやかれ始めたことがあります。「チビの生まれ変わり」だと。

ちび太のことです。
子猫の成長は早い。ちび太が大きくなって、昨年事故で亡くしたチビと年齢が重なってきました。すると、まさにチビに"生き写し"なのです。容姿だけじゃなくて鳴き方や声、飛んだり跳ねたりの動き方、テンちゃんを慕ってくっつく様、眠りが浅くて鳴きながら寝たりと、何から何までが似ているのです。

違いと言えば、ちび太の方が人間に馴れていて甘えん坊。でも、それはチビだってそうなるはずだった。あの事故は、チビがスタッフに心を開き始めた矢先のことでした。やっとつかみかけた幸せを奪った事故。だからきっと、心残りのチビがちび太になって戻って来たに違いない。みなそう思っているのです。

              

※ここでクイズです※
本記事にある9枚の写真のうち、1枚はちび太ではありません。さて、どれでしょう。
(答えと写真説明は本記事の下にあります。)

              

ちび太は無邪気、天真爛漫、そして人好きで猫好きです。自分を本気で威嚇するモドキにだってじゃれつこうとする。オジンストーカーにもなりました。とにかく遊びたい、じっとしていない、でも、誰も相手をしてくれないとつまらなくなって眠りに入ります。

              

ちび太の行動範囲が広がりました。当初は事務所の周りだけだったのが、今では店内のどこにでも出没します。ひとりお遊びの時間も多くなった。そして"ダイフクおじさん"の影響で店裏の従業員用駐車場にも。周囲の草むらや車の下でダイフクを探す姿を目にするようになりました。

              

              

一方確かに少しは解放されたテンちゃん、楽になったかと言うとさにあらずで、相変わらず食事もトイレも落ち着いてできない。昼寝にいい場所を見つければ直ぐにちび太に邪魔されます。しかもちび太が大きく力強くなった分、じゃれつかれたときの衝撃も大きくなった。リードで繋がれたテンちゃんは、本気にならないと対応できないこともあるようです。

              

              

そろそろリードにも慣れさせようと、その前ステップとして首輪をつけてみました。一番小さい首輪の一番小さいバンド穴です。それでも、首輪が口に入ってパニックになること2回。今はまたリボンに戻しています。

保護者探しも続けています。店ではテンちゃんとともに人気者。里親候補も何人か出たのですが結局決まりませんでした。血液検査もまだだし、ちび太が大きくなるにつれ焦りもでてきた。店でちび太の生涯を面倒見るというのは、現実的でないからです。

              

              

先日、店裏の駐車場の向こう側、SCのフェンス沿いの草むらで戯れるちび太を見てどきりとしました。昨年、チビが乗り越えて擁壁の向こうに落ちたあのフェンスです。2回までは何とか救えたけど、3回目の落下で不幸が起きた。

今は天真爛漫、昼間は思い切り遊ぶちび太ですが、チビの二の舞を避けるために何か処置しなければならない。抑制された長い人生(猫生)か、危険のリスクを伴う自由な生活か、またぞろこの悩みを抱えることになりました。そうです、1年前に『ノラの矜持』を書いたときから、自分は何も進歩していないようです。











※写真の説明※
本記事の写真は、ちび太のひと月前から現在までのものを時系列で並べています。⑨が最新で撮影は一昨日。
①まだまだ、あどけさが残るちび太です
②テンちゃんの休憩所に納まってご満悦
③今年入社のS君大好きニャンコになりました
 本当は膝の上だけど、仕事の邪魔なときは隅っこで・・
④この写真、実はチビです
 チビカテゴリーの最初の記事で使いました
⑤「出たい出たい」(モドキが来る時間帯は危ないので部屋の中)
⑥じゃれつくと言っても、テンちゃんを打ち負かしそうな勢いです
⑦とにかくテンちゃんの居場所に合流したいちび太
⑧最近のちび太、ますますチビに似てきました
⑨「保護者募集」ポスター更新に使った写真です
 (かわいいと思うんだけどなぁ・・)


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テツとの対話 その13・神様からの贈り物

2017年12月03日 | (故)テツ 
やあテツ、久し振りだね
お前の一周忌追悼以来だな
えっ? あのときは恥ずかしかった?
ああ、正直自分でもこそばゆかったけど
何でも素直に言えちゃうんだよ、今のお前にはね

それにしても、このところの忙しさは尋常じゃない
ちび太やイエチビやイエミケ一家が次々と現れて
モドキも帰ってきた
ソトチビやダイフクも健在だし
外ニャンたちは時間に決まりがないから
振り回されてばっかりだ

何? 好きでやってるんだから本望だろって?
お前もオバンと同じこと言うんだね
まあ、彼らが幸せそうにしてくれれば何よりだな


晩年のテツは激ヤセだった

ところで、いまだに不思議に思ってることがある
お前のことさ、あれは何だったんだろう
『灯滅せんとして光を増す』って言うけど
今にして思えば、まさに線香花火の最後の輝きだった

あれはお前がそっちの世界に行く3ヶ月ほど前だったね
それまでは食べない、動かない、じっとしているだけで
さすがにいよいよかと覚悟せざるを得ない状態だったお前が
突如として活発になって外に出たいと騒ぎ出した

出しても出しても、直ぐにまた出たいと言う
そして忘れかけていた元気な頃のお前の癖や仕草も蘇って
再び何かと絡んでくるお前に手を焼きながら
戻ってきた明るい日常に心底安心したもんだった


「出たい出たい」のポーズをとるテツ

ある日、あまりにうるさいお前を夜中に散歩に連れ出した
すると、お前はワンコのようにリードを引っ張って歩き出す
場所を変えてはくんくんする猫族らしからぬ行動だ
お前はどんどん歩いた
それまで行ったこともない遠くまで
初めての土地でもおかまいなし
結局その時の散歩は2時間近くも続いて
ようやく帰ったのは夜中の1時を過ぎていた

あの時のお前は少し歩くたびにこっちを見上げて
一緒にいることを確認しながら歩いていたね
まるで二人だけの時間を楽しむように
その日から、夜の散歩が毎日の日課になった

それだけじゃない、家ではオジンストーカーも復活して
しばらくするとお前はものすごい爆食家に変貌した
それまでなかった"おねだり"までするようになって
嬉しかったなあ
毎日の生活に張りが戻って、充実感に満ちていた


テツ、真夜中の散歩中
どこでもかまわず突き進んだ


そうか、お前は覚えてないか
毎晩散歩に付き合うのは大変だったけど
ずっとこのまま続いてくれと願ったもんだ

でも、ひと月も続かないうちに
夜中の散歩はぴたりと止まって
お前は散歩どころか外に出るのも嫌がるようになった
それから爆食も治まって、強制給餌の生活に戻った


テツの「ちょうだい」ポーズ(少し太った?)
後追いしてまでせがんだのは、後にも先にもこのときだけだった


テツよ、あれは本当に何だったんだろうな
確かにIBDという病気は体調が繰り返し変わるらしい
でもあれはあまりにも急で、短期間だった

そうか
毎日毎日憂鬱そうで強制給餌に耐えていた老猫と
懸命に献身的な介護を続ける保護者
きっと神様がそんな我々を見かねて
ちょっとした贈り物を思いついたのに違いない

そしてこの保護者に、ノラたちを見守る決意をさせたんだ



再掲写真
テツのやさしさが伝わってくるお気に入りの一枚です
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ダイフクおじさん

2017年12月01日 | ダイフク
このひと月半ほどは毎朝毎晩やって来るダイフク。
朝ご飯を食べ終わると、天気のいい日は店裏の草むらでのんびりと日光浴が日課。寒い夜はバックヤードの、事務所の前に詰まれた段ボール箱の隙間で過ごすらしい。朝一出勤のスタッフが、事務所の窓の中外でテンちゃんとお見合いしているダイフクを時折見かけるそうです。

そこはテンちゃんの前回記事で紹介した新しい見張り場付近ですが、気になるテンちゃんに対してダイフクは平気のようだ。徐々に店の一員になりつつあるのかな、と思った矢先にモドキがまた現れた。モドキは一段と大きく逞しくなったけどまだ若い。ダイフクほどの処世術があるわけもなく、窓の中のテンちゃんやちび太にまで総毛を逆立てて威嚇します。先日は鉢合わせしたダイフクに詰め寄る一幕も。

しかしダイフク、立派です。2mほど先でモドキが背伸びして毛を逆立てて威嚇しても、香箱座りで戦闘意欲まるでなし。いや、違う。ダイフクはのんびりしているように見えて、モドキがそれ以上近づけないのです。あっぱれダイフク。住民票の発行ももう直ぐだ。

              
        表情はやさしくなったけど、秘めた強さは相変わらず?

そんなダイフクを心待ちにしているのはスタッフだけではありません。相変わらず夜はケージの中で過ごしているちび太。朝開放されると、あれだけ食いしん坊だったのが最近はご飯も食べずに飛び出していく。特に晴れている日は店裏にダイフクがいることを知っているのです。そうなんです、ちび太はダイフク大好きニャン子になりました。

とにかく狩りの練習に余念のない荒くれちび太。相手がネコだろうが人だろうが草だろうが石だろうが、見境なく飛び掛ってはがぶがぶ、がぶがぶ。得意技は仁王立ちになってぴょンぴょン跳ねたり両手をわさわさ、喉をゴロゴロ鳴らしながらいつまでもしつこく絡んできます。

そんなちび太なので、相手がダイフクでもモドキでも関係ない。慌てたのはこっちです。ダイフクやモドキが来そうな時間帯にはちび太を出さないことにした、はずでしたが、知らぬ間に店裏にいるダイフクと逢っていた。こっちはちび太の行動で、裏にダイフクがいることを知った次第。

で、見ていると、ちび太がダイフクを狙っている。まさか、と思う間もなくちび太がダイフクに飛び掛った。あっちゃー・・・しかしダイフクは動かない。何度飛び掛られてもじっと座ったまま。そのうち度を越したちび太の絡み方にダイフクの手が動いた。パンッと軽く手を振っただけでちび太が飛んだ。でもそれだけ。ちび太がまた飛び掛る。ダイフクは何と、目を細めてじっとしていました。

              
             店裏の草むらでダイフクを狙うちび太
                (でもダイフクは知らん振り)

              
         これは別の日、お休み中のダイフクに絡んでいます

それで救われたのはテンちゃんです。あのちび太の凄まじさを一身に受けていたのだから。最近は気のせいか、自分の時間を楽しむテンちゃんの姿を見ることが多くなりました。

それにしてもダイフクは変わったのだろうか。それともこれがダイフクの本質か。今は消息を絶ってしまったコンやミセミケと一緒になったときも、ダイフクは優しかった。もし、ヒールキャラだった昨年のダイフクが今と同じだったら、ニャーやシャッポの行く末は変わっていたかもしれない。何より、チビは死ななかったかもしれない。ダイフクの変化を喜びながら、一抹の恨めしさも感じるのでした。

さて、ちび太が慕うダイフクおじさん、毎朝毎晩ご来店と書きましたが、実は一昨日から姿を見せません。ノラの生活は変化が激しく、いつもながらこのブログに書く頃にはもう変わっていたりする。でも、今回の変化はあまりにも唐突。バス通りを挟んだダイフクの生活は危険だらけ。店裏を探し回るちび太の姿がいつもの光景になりました。

いやあ、何の何の。ダイフクはそんなにヤワじゃない。そのうちまたひょっこり現れて、ちび太の面倒を見てくれるに違いない。

               
            穏やかで安定感のでてきた"ダイフクおじさん"


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