フリードリヒの日記

日常の出来事を、やさしい気持ちで書いていきたい

意思決定に必要なもの

2020年09月15日 07時00分00秒 | 日々の出来事・雑記

今日は、意思決定するときの理性と感情の役割についてです。

まず、質問です。

      が死んだら、フリードリヒに、魂を一万円で売り渡すことを約束します。

もし、あなたがこの下線の部分に、名前をサインすると、僕から一万円をもらえます。

死後の世界はないと思っていれば、気にしないで、サインしてお金をもらえますよね。

しかし、死後の世界があったら、あなたはあの世で僕の奴隷になります。

どうします?契約します?


ところで、意思決定について、脳神経学者であるアントニオ・ダマシオが、ソマティックマーカー説をとなえました。

ソマティック・マーカー仮説は、意思決定は理性だけではなく、感情が重要な役割と果たしているという考え方です。

ダマシオは、脳腫瘍の手術を受けた患者が、感情に関する部分の損傷を受けているときに、変わった行動をすることに気づきました。

それは、日常生活の意思決定が、きちんとできないというものでした。

どの歯磨き粉にするかとか、レストランでどっちのメニューにするとかです。

論理的な脳の部分が、正常に働いているにも関わらずです。

そこで、彼は意思決定には、理性のほかに感情が必要であるとの説をとなえたのです。

一般的に、カーっとなって感情的なっているときに、意思決定するのはダメだと言われます。

しかし、それを真っ向から否定したのです。

感情は重要だと。

たしかに、瞬間的な判断について、感情の役割は否定できませんね。

たとえば、夜道を歩いている時、後ろから尾行されているとします。

恐れという感情が湧き上がり、ビビって心臓がドキドキしますね。

また、何だコイツと怒りがこみ上げてくるかも知れません。

そのとき、感情に従って、戦うか逃げるかの判断をすることになる。

恐れが強いときには逃げ、怒りが強ければ戦う。

このような判断は、原始時代からの古い脳の機能なのです。

だから、初対面で誰かに会った時、背中がゾクッとするとか、不気味な感じがしたとかそういうことが、すごく重要になる。

この人は信じられる人なのかどうか。

もちろん、合理的な思考も重要です。それは忘れてはいけません。


それで最初の質問に戻ります。

合理的な思考の持ち主だったら、黙ってサインして、一万円をもらったほうが良さそうですね。

しかし、なにか嫌な感じがしたら、やめておくのが良さそうです。

実際、相当数の人が、このような契約を断るそうです。

僕は無神論者ですが、サインしません。

僕みたいなのに魂を売り渡すのは、ちょっとなぁと思います。

僕は人使いが荒いですからね。あの世で大変ですよ。

コメント
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