人が知的に興奮するのは、未知の情報に触れたときです。
いままで知らなかったことを、知ることができたときに、面白いなと感じます。
ただ、新しい情報ですから、理解しにくい部分が含まれています。
そういう時に、僕たちの理解の仕方はどうなっているんでしょうか?
認知心理学で、「スキーマ」という言葉があります。
スキーマとは、僕たちが過去に経験した記憶をもとに、体系化された知識です。
たとえば、猫は哺乳類で、ニャーニャーと鳴く、かわいい動物、みたいな感じです。
僕たちが、まったく見たことも聞いたこともないものに触れたとき、
そのスキーマを通して、ものを考えます。
宇宙人を見たとします。説明するときどうしますか?
「タコが大きくなった感じ」と説明すると、ああーなるほど、と分かりやすいですよね。
タコという既知の情報をもとに、未知のものを説明するんですね。
人に説明するときも、このスキーマを意識すると、説明が上手くなります。
「山間部にサルナシという果物が自生しています。ほんのり甘くて酸味があります。おいしいですよ」
こう言っても、どんな味か想像がつきませんよね。
「サルナシは、キウイフルーツによく似た味の果物です」
こういえば、分かりやすいでしょ。
既知のキウイフルーツの味を、説明に利用するわけです。
既知の知識を利用しつつ、新しい情報を説明するのが、うまい説明の仕方です。
試してね。