「土鍋でご飯を炊く時の美味しい研ぎ方」が知りたいという質問です。
(米穀関係者・生産者等で、この内容を使用する場合は、必ずご連絡お願いいたします。
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1.お米を正確に計る
炊飯器に付属している計量カップに、お米を山盛りに入れて左右に軽く振って、米粒を詰め込んでから、割り箸などをカップの淵に沿って滑らして、余った部分を取り除きます。これで1カップとなります。
2.お米の汚れを落とす
ボウルに正確に量ったお米を入れ、素早くその中へ浄水器を通したお水か、ミネラルウォーターの水を注ぎ込み、全てのお米が水に浸かるように軽くかき混ぜたら、すばやく水を捨てます。
3.お米を研ぐ
すすぎが終わり、ほぼ水が切れた状態になっているボウルの中のお米に、ソフトボールを握ったような形に指を広げて差し込み、そのままの形を保ちながら、一定のリズムとスピードで、お米同士の摩擦で表面を研磨するようなイメージを持って、シャカシャカと音を立てながら20程度(最大でも50回)かき回し(研ぎ)ます。
4.すすぐ
お米を研ぐと、乳白色の研ぎ汁がボウルの下に溜まってきますので、素早く新しい水(水道水でよい)を注ぎ込んでから2~3回かき混ぜ、研ぎ汁を薄めてから流すことを2回します。
5.お米の状態を確認する
研いだお米の状態を確認したいので、ボウルの底に溜まっている米粒を軽くずらしてみて、ボウルの底に、割れたり砕けたりしている米粒が無いかを確認してください。
米粒に割れなどが確認できないで、まだ、研ぎ汁の色が白すぎると感じるようでしたら、もう一度だけ研いでもかまいません。
しかし、米粒にヒビが入っていたり、既に割れてしまっている米粒などが多く確認できるのであれば、それ以上研ぐことはできませんので、ほぼ水が澄むまで、濯ぎだけを数回繰り返してください。
すすぎ水から研ぎ終わるまでの所要時間は3分以内と考えてください。
6.もう一度研ぐ(自己判断)
まだ、研ぎ汁の色が白すぎると感じるようでしたら、もう一度だけ3と4を繰り返すのですが、その時のかき回す回数は、1回目の半分程度です。
7.もう一度すすぐ(自己判断)
1回目よりも薄い乳白色の研ぎ汁になっていますが、素早く新しい水(水道水でよい)を注ぎ込んでから2~3回かき混ぜ、研ぎ汁を薄めてから流すことを2回します。
8.お米を浸水させる
炊飯器ではないために、炊く時の水加減を正確に計りたいので、炊飯器ではしなかった、ザル上げを5分弱だけします。
その際、外の空気に触れないように、濡らした布巾で、ザルを上から完全に覆ってください。
今度は、ザル上げしたお米を土鍋に移して、炊くお米の量(例3合540CC)に対して、1割多くした水(600CC)を加えて、必ず20分以上浸水させてください。
水加減は、土鍋によって違いがありますので、一度試した炊き上がり具合を参考に、炊くときの水加減を調整してください。
9.お米を炊く
(上蓋と中蓋がある、ご飯炊き用の炊飯器で、2800Kcalのコンロで説明)
浸水が終わった状態となっている土鍋を、ガスの炎を始めから中強火の状態にして、上蓋の穴から、湯気が勢いよく噴出し始めるまで(17分から19分程度)炊き上げ、そのままの状態で約3分したら、弱火などにするのではなくガスを止めてしまいます。
土鍋のメーカー・コンロの種類・火力(カロリー)・都市ガス・プロパンガスなどによって違いがあるので、炊く前に必ず説明書などで確認してください。
10.蒸らす
土鍋の上部と下部では、炊きムラがある上に、まだ米粒表面の水分が、内部よりも多いので、米粒表面の水分を内部に浸透させ水分を均等にするために、土鍋の蓋を開けたりしないで、そのまま10から20分程度蒸らします。
蒸らしをシッカリとすると、土鍋からご飯がはがれやすくなります。また、蒸らし時間が短いと、シンのあるご飯になりやすいので注意してください。
11.シャリ切り(ほぐす)
蒸らし終わった土鍋の蓋を開け、お釜の中の余分な水分を飛ばします。
次に、しゃもじを土鍋の内壁に沿うように差し込んで、ご飯と土鍋の間に隙間を作ります。
その時、土鍋の淵を強くこすってしまうと、土鍋を痛めますし、米粒も潰れてベトベトになってしまうので、丁寧に隙間を作ってください。
その後、しゃもじでご飯を十字に切ってから、1/4ずつ土鍋の底から上へと、ふっくらと切るようにして混ぜてほぐします。