自分が各産地で仕掛けていたSuzunobu Project Riceには、産地のお米を差別化して、しっかりとブランド米として育て上げるために、ブランドシートというものがある。
2月末に発表された「食味ランキング」で、魚沼が「特A」から「A」に落ちた事で、マスメディアから「各産地で生まれているブランド米とは、どういうもので、どういう基準があるのだろうか」等と言う問い合わせが来るようになっていて、今年の秋に向けでは、さらに多くなってくるだろうと予測している。
その時にブランドシートを見せて説明してしまえば、それで全て納得出来てしまうのだろう。
しかし、そのブランドシートには、各産地のお米の特徴を引き出すため、差別化をするための秘密事項が、沢山書き込まれている。
したがって、どんなことがあっても、ブランドシートを公にする事が出来ない。
なので、ブラントシートの変わりに、マスメディアに渡せる資料を作らなければと思い始めた。
そこで思ったのが、各産地の各ブランドごとに、「憲章」を作るという事である。
「魚沼憲章」というものは、3月に話題となったので、なんとなく知っている人も出てきた。
新潟県佐渡にも「JA佐渡米憲章」というものがあるし、北海道JA新すながわにも「「ゆめぴりか憲章」がある。
他の産地でも「憲章」を作っている所はある。
しかし、現在の「憲章」の内容では、どの産地も漠然としていて、ほとんど使い物にならない。
よって此れに、公にすることが出来ないブランドシートの、書ける内容を盛り込んで憲章を作り直せば、様々な場所で、自分たちの考え方を説明出来るし、他の産地との違いも明確にする事が出来るので、有利になるのではと考えた。
しかし、「憲章」を見直したり、作ったりするためには、今までの取り組みがシッカリと出来ていなければならない。
それが出来る産地は、「いったい、どれだけあるのだろうか」と、思ってしまう。
産地の取り組み、頑張り、努力が、こういう事でも必要になってくるとは、正直言って、自分でも考えていなかった。