この頃、引照聖書を目にすることが少なくなってきた。昔の文語訳や新改訳(1970年)は引照聖句を欄外に記していた。昨2018年末に出た「JBS共同訳」は引照聖句を載せている。私は引照を時々利用してきたが、まだその意義や活用方法についてよくわかっていなかった。
参照箇所に引用の元の聖句が見つかるとか、確かめたいことの答えがそこにある(疑問の答えがすぐ得られる)とは限らないためである。それで少し曖昧な印象に留まっていた。
この度、引照聖書の引照(reference)について、少し調べてまとめてみた。引照先として幾つかの聖句があげられているのは次のような目的からである。
1 読者が追加の情報を得られるように誘導する。
2 並行した内容の聖句を示す。
3 時に引用された元の聖句を示す。
4 鍵となる言葉がどこで使われているかを示し、言葉の定義を明らかにする。
引照を活用すると次のような効果があると先覚者は語る。
① あるテーマや事項について、類似した or 共通した聖句をたどり、比較しながら読むと深い理解が得られる。
② 聖書を立体的に理解することができ、間違って読む可能性が少なくなる。
それである研究者はこう述べている。「聖書は本文を相互参照して読むのが標準的。」事実、多くの聖書(例、英語の聖書)は引照や注、短い解説を添えている。(「JBS共同訳」はその方向に向かっている。)
ーII に続くー
すみませんが、どの聖書のことを言っておられますか?モルモン教会で使用している口語訳聖書でしたら引照付と引照なしの両バージョンがあります。
私の感覚ではモルモン教会員で引照付を使っている人はあまり見かけませんが、モルモン教会内で、というお話でしょうか?
ただ、私が口語訳と併用している新共同訳も引照なしの旧約聖書続編付きです。また、聖書協会の聖書カタログを見ても引照付でないものが多く掲げられ、引照付のものは少ないです。紹介されているベストセラーのスタンダード版には引照がありません。
そういう傾向なのでしょう。ジッパー付きのカバーに収められたものや上質紙の聖書は目に留まります。
そうでしたか。私が持っているのは引照なしの口語訳と、引照付きの旧約聖書続編付きの聖書協会共同訳です。
おそらく引照付きのものは紙のサイズが大きくなるという理由で、中判、大判しかないのだと思います。そして値段も高くなります。手が出にくくなりますね。