4月28日、浙江省温州市永嘉県のキリスト教会(三江教会)が、違法に建築を行なっていたという理由で完成間際に、重機で完全に取り壊された。6階建て、敷地面積8,000㎡の壮大な礼拝堂で、政府に登録された教会であった。(ただ、三自愛国教会であるという報道とそうではないというのと両方ある。)
違法建築という非難は、敷地面積が認可取得時より遥かに上回っていた(五倍以上)こと、2012年用地取得手続き中に建築が開始された、それ以後数度にわたって建築停止が命じられたが従わなかったなどが体制側から伝えられている。また、今年4月6日浙江省書記夏宝龍が巡視に来た時、教会堂の十字架を見て目立ちすぎだと不快に感じ、取り除くように命じたと言う。
教会側は付属の建物の2つの階を撤去すると応じて、一時和解成立かと報じられたこともあったが、事態は教会指導者の拘束、信徒たちの抗議集会と膠着状態から一挙に取り壊し強制執行へと進んだのであった。
温州はキリスト教伝道が早くから行われた所で、住民の8割がキリスト教徒であると言われ、家庭教会の伝統も強い土地柄である。
[赤い部分が温州]
この度の強制取り壊しについて、特定の個別の問題(不幸な成り行きに終わった特例)と見るべきか、共産党中央の舵取りに変化が生じ始めた兆しと取るべきか、予断を許さない。(これまでにも当局による踏込み、指導者の拘束、建物の取り壊しが時折りあったが、家庭教会など政府非認可の教会であった。)
全般的には中国政府とキリスト教会は、良好な関係にあるとされていただけに、三江教会の件は予期しなかったことでいかにも残念である。ほかにも公認された教会に違法建築の指摘や十字架を取下ろすようにという指示が出ていると伝えられている。中国の現状に不満を感じる層がキリスト教会に惹かれている側面もあるので、当局は教会の無視できない勢いに脅威を感じ始めたのだろうか。
当ブログ関連記事
2012.05.08 中国でキリスト教会が発展する理由
2011.05.19 BBC, 中国のキリスト教について特集
[その後]
4/30 永嘉県、教会の違法建築を途中で止められなかったのは、県官吏の職務怠慢であるとの疑いで5人の幹部を取り調べている。(一人を逮捕、一人を拘留。)http://www.guancha.cn/local/2014_04_30_225611.shtml 「観察者」5/4付け
4月23日,浙江省基督教三自爱国运动委员会、浙江省基督教协会发表《浙江省基督教界支持“三改一拆”倡仪书》,向全省基督徒发出倡议,倡议有三:一、坚持爱国爱教原则,遵纪守法,服务大局。二、坚守纯正信仰,弘扬仁爱良善和好的神学思想,维护和睦和谐和平局面。三、维护合法权益,保护生态环境,共建美好家园。・・・取り壊し5日前。参考までに。両会は遵法を呼びかけ、違法建築処分支持を名言している。
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・使用する場(聞き手、読み手は誰か)(どんな場面で使用するのか、公の場か私的な仲間うちか)
・現代の慣用は?
・どんな人が、どんな動機・理由で使うのか
・相手はどう呼ばれることを望んでいるのか
など、様々な要素が関係してきます。
・良識とか善意が求められる問題であると思われます。
私もbishop を「監督」と言いたいと思っていますから、他人事ではないテーマです。
それに、外務省から通達が出ているのは公的な機関での使用に限ってであり、民間人の使用までは制限されていないはずですが。左翼言論人が、国歌斉唱を強要されたら激しく抵抗するんじゃないですか?そんなのは、卑怯で不誠実だと思います。
また、私が中華という呼称を忌避するのは、むしろ差別反対からであって、一つの民族、あるいは国家が世界の中心で、他は野蛮人だとみなす思想が根幹にある国号を見過ごしにすることは良心がゆるさないからです。
日頃、人権人権とやかましい左翼言論人が、このことを黙認するのも卑怯で不誠実だと思いますがぁ。